なやらさんの映画レビュー・感想・評価 - 14ページ目

なやら

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ソロモンの偽証 前篇・事件(2015年製作の映画)

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主人公を演じる藤野涼子の存在感が際立っている。特に後半、裁判開催を決意してからの迫力がいい。
体育館で教師へ立ち向かう際の堂々とした声色、そして、頬を叩かれても決して強靭さを失わない目力。
純粋と邪
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ラン・ローラ・ラン(1998年製作の映画)

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90年代後半(の外国カルチャー)感がスゴい。『トレインスポッティング』とか『ロックストック』シリーズとか、プロディジーのPVとかみたいな、映画見始めた頃に出会ってカッケーと思ってた空虚なポップさに満ち>>続きを読む

レッド・ファミリー(2013年製作の映画)

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絶望的につまらなかった……。

アレゴリカルな描写が下手、なのに過剰、その一方全部セリフで言う、そして結局安っぽい感傷で済ます、アホではいけないはずのシチュエーションなのに登場人物たちがアホすぎる……
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白い指の戯れ(1972年製作の映画)

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他の方のご指摘の通り、唄とか遊びとか、神代辰己感に満ちている。中でも、個人的には登場人物たちの「呟き」の数々が印象的。

特に終盤、荒木一郎と離れた時の伊佐山ひろ子の「死の、死の、死のう」という呟きの
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未知への飛行(1964年製作の映画)

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『シン・ゴジラ』みたい。
締めのストップモーションは、「どうしたらいいのか分からなかったからまあコレにした」的な、無難すぎる感がある。

ガーゴイル(2001年製作の映画)

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面白かった。

ベアトリス・ダルの叫び声が頭にこべり付いて離れない。訳が分からない痛切さが宿っていた。叫喚映画(まあコレの他には「顔」しか思い浮かばんけど)。
印象に残るショットが多い。中盤の、風に舞
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喜劇 特出しヒモ天国(1975年製作の映画)

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べらぼうに面白い。元気マンマン、パワフル。

芹明香が異形の存在感であった。脇役だけれど、他の人物たち全員と決定的に違う空気を纏っているが故に一人だけ鮮烈な印象を残す。ああこれは確かに「芹明香特集上映
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わが心のジミー・ディーン(1982年製作の映画)

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狭い雑貨店内だけで展開する、女たちの会話劇。
設定は演劇的(寓話的であり、キリスト教の意匠の盛り込み方は、いかにもしたり顔で分析・読解してやりたくなる感じ)だが、画面はまごうことなく映画。カメラがすば
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ギミー・ザ・ルート ~NYグラフィティ~(2012年製作の映画)

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東京国際映画祭で観た『浮き草たち』がよかったアダム・レオンの旧作。

『浮き草たち』とよく似た感じの作品で、こちらも楽しめました!

若い男女ふたりが金のため、イリーガルなことを協働している内に……
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トランストリップ(2013年製作の映画)

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「もうとにかくイヤ!」と胸の中で叫びながらも、嫌悪する状況そのものに立ち向かう勇気もなく、いっそその場から逃げ出す決意も出来ない主人公ジュノー・テンプル。

溜まっていく負の感情を自責に転嫁する事でし
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黒い牡牛(1956年製作の映画)

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メキシコシティの洗練されっぷりにびっくり!こんなきれいな街並みなのですね。全然知らなかった。

前半の超田舎とギャップがすごくて印象的でした。ブニュエルから急にヌーベルバーグになるような不思議な味わい
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デジャヴ(2006年製作の映画)

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こんな荒唐無稽な設定を持ってきておいて、普通ならばエセでも合理的な説明をしようとしたり、辻褄を合わせようと尺を取りそうなものが、この映画にそんな取り繕いはない。
面白さに入れ込んで観れさえすれば、筋の
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手紙は憶えている(2015年製作の映画)

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終盤の方、主人公がピアノを弾く場面で泣いてしまった。
彼がワーグナーを弾いた途端映画が一瞬にして転調する。頭の記憶はいくら書き換えても指には刻まれちゃってるんだよな。残酷ですよ。
ラストは最悪。演出は
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孤高の遠吠(2015年製作の映画)

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「登場人物全員マジもんの不良!」的な文句にオッと惹かれて観たのだが、不良自慢はそもそも映画の魅力とはまったく関係ないのであった。
出てくる人物たちはリアルにヤバい奴らなのかも知れないけど、映画にそのヤ
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さびしんぼう(1985年製作の映画)

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こういう映画がかかっている時代に学生をやりたかった。

汚い自室で背中を掻きながら観るものではない。学生時分の放課後、背伸びして映画館に行き、次の日のクラスで話題にするような映画だ。

夕暮れが美しか
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ダイアモンド・アイランド(2016年製作の映画)

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舞台はカンボジアの急開発地区。主人公は青春を捧げてそこでの労働に勤しむ出稼ぎの若者たち。富裕層が増え、国民の生活レベルが上がる一方、急成長の機運に取り残された貧しい若者たち。彼らの行き場のない閉塞感
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浮き草たち(2016年製作の映画)

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すばらしい!主演ふたりが、そして映される街がいちいち魅力的で愛おしい。
何かを必要以上に飾ったり、貶めたりすることなく、すごくいいバランス感覚の語り。ヒロインが主人公に惹かれるきっかけになる所など、さ
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あなた自身とあなたのこと(2016年製作の映画)

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行き当たりばったりのようなボンヤリ進行に身を任せつつ、観たあと思い直すと、なんかアフォリズム的な鋭さがあったような気もしてくる。
近年の作品に似て今作もストレートには物語らず、寓話的なニュアンスで、な
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お!バカんす家族(2015年製作の映画)

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LCCのパイロットの序列の低さに戦慄。あんなんやってられないでしょ!

ダゲレオタイプの女(2016年製作の映画)

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肝心のダゲレオタイプのギミックが中盤以降、抽象的なモチーフとしての役割だけに堕してしまい、ほとんど姿を消してしまう。そこから何だか俗っぽい展開になり、魅力が減じてくるように思った。
とはいえあの落下描
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車夫遊侠伝 喧嘩辰(1964年製作の映画)

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これぞ「橋」映画!
橋が物語の起点となり、終点となっていて、序盤と終盤、象徴的に橋が担う役割の変化にグッときた。

主人公とヒロイン他、江戸ことばと関西弁の応酬が楽しい。キャラクターの配置は戯画的な印
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ブロンド少女は過激に美しく(2009年製作の映画)

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女優、主人公が窓から遠目で見えていた姿が一番美しく、主人公が近寄り、次第に顔がはっきりしてくるに連れて、その美しさが減じてきて、最終盤ではもはやあまり美しくないように撮られている。すばらしい。

女経(じょきょう)(1960年製作の映画)

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一話目。増村保造が好きなので、だるま船(あの様式はそう呼ぶのか!)から若尾文子が姿を現しただけでうれしい気分になるし、しかも川口浩がボンボン役で登場するというので、そりゃもうテンションが上がる。
とも
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ザ・ゲスト(2014年製作の映画)

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音楽が基本カーペンター調で良い。パーティシーンではD.A.Fがかかっていてテンション上がった。
あと手榴弾が爆発するスローモーションにカブるのがスティービーBで笑った。大好きだよスティービーB。だけど
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