とどのまつりさんの映画レビュー・感想・評価 - 19ページ目

とどのまつり

とどのまつり

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サイコ(1960年製作の映画)

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改めて見ると前半も凄いよな。主人公出てきてないのにクライムサスペンス風のミスリードで成立させちゃってるんだもの。しかもジャネット・リーが立ち会ってないシーンは全部セリフだけで処理してしまう徹底ぶり。

逆噴射家族(1984年製作の映画)

4.0

小林克也のキャスティングが絶妙。会社から家まで走るところとかおかしすぎて笑ってしまう。ドリルで壁ぶっ壊すところはさながら「シャイニング」(あるいはのちの「台風クラブ」)

田村正毅のカメラはやっぱり好
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最期の星(2017年製作の映画)

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渋谷の街をゲリラで撮ってるの凄いし、美術やVFX、撮影のレベルの高さにも驚くけれど、シンプルに映画として好みじゃない。
畦道を歩く二人のロングショットは好きでした。

あとのまつり(2009年製作の映画)

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赤青黄の風船に明らかなゴダールへの接近を感じる。河原をカメラがパンしていき、少年の写真を挟んでもう一度戻ってきたところに女の子が立ってるカットが好きだった。

一年の九日(1961年製作の映画)

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奥さんの心の声がいきなりモノローグになってるところ笑う。
研究所の空間が面白い。パイプとか階段とか三叉路になってる廊下とか。
「人間の思考は止められない」とはまさにその通りだと感じた。

想い出の夏休み(1975年製作の映画)

4.0

太陽光や自然の色彩を活かした画面が美しい。フランス映画っぽさもある。ロメールとかと同じ系統。瑞々しく甘酸っぱい雰囲気。かなり好き。
ただワイドスクリーンの端っこに縦書きで字幕入れるのは勘弁してほしい。
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ダーティハリー(1971年製作の映画)

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万田邦敏「私たちは映画の何を見ていないのか」の参考に。
十字架とかわかりやすいところはさすがに気づいたけどいろいろ見落としてた。
本にも書いてあったけど活劇らしいアクションって今はもうあんまりないなと
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乱れる(1964年製作の映画)

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塩田明彦が言うところの「動線」の勉強として。
なるほど確かに告白するシークエンスや電車内の2人のシーンでは、明確にあった一線を越えて、2人の距離が縮まっているのがよく分かる。この人たちはもう転落してい
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フェイシズ(1968年製作の映画)

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タイトルの通りにひたすら顔、顔、顔。
後の作品の比じゃないレベルで極端な顔のクロースアップの連続。この半ば実験的な試みが後の作品に繋がっていくんだなと実感。ただそれだけじゃなくて時折挟まれるロングショ
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不気味なものの肌に触れる(2013年製作の映画)

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いいタイトル。この作品に限らず、これは濱口作品に通底するテーマのように感じる。作り手の姿勢としても、受け取るわれわれの姿勢としても。
河川敷でのフリスビーのシーンがなぜか印象に残る。
いつになるかは分
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春を告げる町(2019年製作の映画)

4.0

アヒルの群れに、揺れる稲穂に、使い方を忘れられたストーブに、残されたピアノに、這って進む赤ん坊に人々の暮らしとそこに流れる時間の確かな手触りを感じる。そしてその暮らしがこんなにも映画的で面白いとは。衝>>続きを読む

白い指の戯れ(1972年製作の映画)

4.0

冒頭タイトルまでのさばき方が凄まじい。あのスピード(その間わずか2分足らず)で伊佐山ひろ子のキャラクターを説明しきってラストの伏線まで張ってるんだもの。

赤い風呂が良い。泡風呂のシーンとか訳分からん
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(秘)色情めす市場(1974年製作の映画)

4.5

ずっと気になっててやっと見れた
ラブドール、こんにゃく、屋上のシーツ
噂通りの最高な映画
退廃的な中に光る芹明香の生命力

幕末太陽傳(1957年製作の映画)

5.0

再見。ここまで上手くいってる群像劇を他に知らない。
この頃の川島映画によくあるワイプでサクサク繋いでいく感じが好き。
『お見立て』からのラストは当初は現代に飛ばそうとしてだけあって『雁の寺』風。

無言歌(2010年製作の映画)

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「死霊魂」の予習として。
劇映画の形式をとってはいるものの、あくまで姿勢はドキュメンタリー作家。クロースアップで顔を撮ることには全く興味がないのがよく分かる。(ただ上海から来た女に関してはその通りでな
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最高殊勲夫人(1959年製作の映画)

5.0

何たる多幸感。大傑作。
全シーン、全キャラクターが愛おしい。
ジャケットにもなってるラストのツーショットはいつまでも忘れないと思う。

ミッドサマー(2019年製作の映画)

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最初の車のやつ、あれどうなってんだ。
話はおおよそ予想通りで、ホラーもエログロもミステリーも薄め。最初は笑えた大仰なカメラワークやピン送りも途中からうるさく感じてしまった。
ただ、あのフェリーニ的な祝
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ホットギミック ガールミーツボーイ(2019年製作の映画)

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ノーガードの殴り合いとイメージの応酬にこっちまで頭ぶん殴られた。寺山、大島、ゴダールといった面々をも彷彿とさせる強烈な映画体験。
少女漫画原作でここまで振り切れる山戸結希もさることながら、これをシネコ
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カブールのツバメ(2019年製作の映画)

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「ディアスキン」から一転してシリアスな題材に戸惑う…
これもまた一つのアニメでしかできない表現だと思った。これもし実写だったらしんどかっただろうなあと。
かつての映画館の風景が重なるところが印象に残る
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ディアスキン 鹿革の殺人鬼(2019年製作の映画)

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愛すべきアホな映画。内容はいかにもB級だけど、しっかり「偉大な映画」だった。
見た後に「ラバー」の監督だったと知り納得。変態さ加減が最高。

コロンバス(2017年製作の映画)

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冒頭から東京物語を思わせるシークエンスで、やっぱりシネフィル全開な感じかと少し身構えて見ていたけれど、鼻につくような感じは全くしなかった。いわゆる「小津的」なショットもそうでないものも、必然としてそこ>>続きを読む

しとやかな獣(1962年製作の映画)

5.0

聞いてはいたけど想像以上にパラサイト。
空間の使い方が見事。全編ほぼ団地の一室のシーンなのに同じカメラポジションはほとんどなかったんじゃないかってくらいに室内の空間を活用しきっている。「ロケーションが
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雁の寺(1962年製作の映画)

4.0

ショットの構図もアクションつなぎもバチバチにキマっていて惚れ惚れする。

卍 まんじ(1964年製作の映画)

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演出の仕方によってはマジな話にもなり得たんだろうが、あくまでギャグとの狭間を突き進む増村演出が最高。
そして何よりあの若尾文子を食ってる(と個人的には思う)岸田今日子。強い。
画面の端1/3くらいが常
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Red(2020年製作の映画)

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視線劇
成瀬的な視線の送り方もいくつか
だからこそもっと引き画が欲しいなと思ってしまった(特に車中のシーン)

セーラー服と機関銃(1981年製作の映画)

4.5

屋上のシーンをあそこからあのサイズで撮っちゃうんだからやっぱりこの人尋常じゃない

雪の断章 情熱(1985年製作の映画)

4.0

2回目 20210209
キャッチボールのところはやっぱりすごく良かった

地獄の黙示録 ファイナル・カット(2019年製作の映画)

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今回IMAXというものを初めて観たのだけれどすごいこれ。金払ってるだけはある。
ワルキューレの戦闘シーンはもちろん、個人的に好きなSuzie Q(演奏はCCR?)のライブシーンも迫力増してる。
ただ話
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レ・ミゼラブル(2019年製作の映画)

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怒りが爆発して暴動へと向かうクライマックスはさながら「ドゥ・ザ・ライト・シング」
スパイクリーを挙げてる人が多いのも納得
突然中途半端にズームインするカメラが気になってしまった