2級蘊蓄士さんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

ミッドナイト・イン・パリ(2011年製作の映画)

2.6

このレビューはネタバレを含みます

すべての過去へのタイムスリップは、異世界転生と同じく、チートを内包している。しかしそのチート(またはヌルゲー)生活を今いる環境よりも良いと感じるかどうかは当人次第である。

終盤に、21世紀から戦間期
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アド・アストラ(2019年製作の映画)

2.5

何がすごいって、本当に無重力状態で撮影しているかと見紛う宇宙モーションだ。

オズ はじまりの戦い(2013年製作の映画)

2.2

子供が真似をしないように、お姉さんは三人ともピアスをしていない。

それでも夜は明ける(2013年製作の映画)

2.7

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「のび太のくせに生意気だ」
のバリエーションをひたすらに繰り返し、人命を奪うまでに至ってしまう。これが史実なのだからたまったもんじゃない。

伏流するのは自分の無能に対する不承認(あるいは拒絶)と、そ
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ぼくのエリ 200歳の少女(2008年製作の映画)

2.3

誰しも自分の中に暴力性を持っているという普遍的事実。

その端的なセリフが
「私を受け入れろ」
だった。

グッモーエビアン!(2012年製作の映画)

2.4

優等生ゆえに不自然なくらいに理路整然としているのはご愛嬌だけど、あれだけ感情を吐露できるくらいにロックな家族でいいよなぁ。

肝はしっかり者の三吉彩花ではなく、とことんアホな麻生久美子だ。最後の演奏シ
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孤独なふりした世界で(2018年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

原題「I Think We’re Alone now」

これを見てボズ・スキャッグス「We’re All Alone」を思い出した。「俺たちはみんな孤独だぜ」と訳したいところだが邦題は「二人きり」と
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イレイザーヘッド(1976年製作の映画)

2.6

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子供の頃に「ターミネーター」を見て以来、自分も一皮剥けばロボットやアンドロイドなのではないか、あるいは宇宙人みたいなことになっていないかと不安に駆られたことがあった。誰も自分の脳みそを覗いたことはない>>続きを読む

ウィークエンドはパリで(2013年製作の映画)

2.4

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楽しいはずのパリ旅行なのに、どこに行っても、何をしていても、寂寥感がもれなく付いてくる。そのせいで夫婦仲もギスギスしていく。

それがおもに将来への不安に由来することに、パーティのスピーチではっきりと
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ファンタスティック・プラネット(1973年製作の映画)

2.3

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大筋としては支配−被支配と蜂起および独立。
フランス映画なので、植民地政策の転換となったアルジェリア独立を想起してしまう。
主人公である人間が得体の知れない者に奴隷にされるのが、恐ろしいのと同じく、植
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ライフ・イズ・ビューティフル(1997年製作の映画)

2.7

このレビューはネタバレを含みます

父グイドがなぜあれほどまでに息子ジョズエにおどけて事実を隠そうとするのか。

開戦のきっかけとなったポーランド侵攻は1939年。
冒頭の字幕
「イタリア アレッツォ 1939年」
はこの裏で起きていた
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レザボア・ドッグス(1992年製作の映画)

2.2

タランティーノの描くクールでクレイジーな美学。
つまり彼の頭の中の映像化。

ウィンターズ・ボーン(2010年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

掟が要求するものが多い割に、見返りが少ない。
期待値が低い(ように見える)ゲームは新規参入が少なく先細りを免れない。
その転換期の悲劇。

ザ・バンク 堕ちた巨像(2009年製作の映画)

2.4

面白いんだけど、倍の尺で緻密に進めた方が良かった印象。
一つの組織の悪事が方々に影響しているのはわかるけど、展開が早すぎて散漫になってしまった。

ソラニン(2010年製作の映画)

1.1

文系学部と薬学部が同じ(または近所の)キャンパス、かつ、レコード会社の人が足を運べる都市部の大学ってまずないな。
オリジナル曲をやるバンドか、コピーバンドか以外でも、他人の曲を自分たちなりにアレンジし
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スクリーマーズ(1996年製作の映画)

2.0

タブに騙されるくせに、人の目を欺けるアンドロイド、およびそれを開発できるAIがあるのは矛盾。

製作時と現在では、テクノロジーの進歩により描ける未来の解像度が変わったため、設定に無理があるとわかったパ
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APPLESEED アップルシード(2004年製作の映画)

2.3

このレビューはネタバレを含みます

「人間を生まれてこなくする」は「人間を殺していない」から罪を問われない訳ではない。

これは別の話(飛躍)であり、主張する者の正義を証明されたことにならない。

僕たちは希望という名の列車に乗った(2018年製作の映画)

2.9

このレビューはネタバレを含みます

思想の自由がなく、国家が介入するといかに窮屈か思い知らされる。21世紀に生きる我々は自由なのかと改めて自問したくなる。

さて、子煩悩である。
彼ら彼女らの親は更に不自由だったという対比が印象に残る。
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娼年(2018年製作の映画)

2.5

初めの客、ひろみさんは口に物を入れながら喋るのは行儀が悪いと教わらなかったのかな。というより、どうやって喋っているんだ!とツッコミたくなる拙いアフレコだったな。
という冗談はさておき、全てが中途半端で
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

「菊地成孔の粋な夜電波」という単語を久しぶりに聞いて悶絶しました。
それ以外はふつう。醜いカルチャーマウンティングがなくてよかったです。というより今の若人には、コンテンツを暑苦しく語るのは嫌われるので
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インスタント沼(2009年製作の映画)

2.4

凡庸な結末だが途中がとても面白い三木テイスト。

アイランド(2005年製作の映画)

2.1

開発の動機が金儲けだとロクでもないことにしかならん。