昭和歌謡をモチーフにしている割には哀愁をあまり感じないのが難点です。
てっきり“のん”こと...〔能年玲奈〕が主役かと思ったらクレジットの筆頭は太平サブローだというの自体が肩透かしなのです。
どさ>>続きを読む
まさにクリストファー・ノーランならではの“逆行の哲学”の真骨頂といえる渾身作です。
基本クライムアクションで流しながら、人類滅亡の危機を入れ込み、タイムループ要素をドカンと落とし込む大娯楽超巨編です>>続きを読む
パトリック・ウィルソンと豊川悦司が東京で対峙する意外な冒頭から、真珠湾攻撃の作り込まれたVFX映像への流れは中々良かった。
無益な戦争への鎮魂要素もあり、日本への敬意も確かにある。でも日本側は豊川悦>>続きを読む
同じ小説『ラストレター』の映画化にして日本と中国での人物の印象は、それほど変わらなくても、風情が全く違うのが凄く興味深かったです。
ある一人の登場人物の位置関係をスライドし変更することで、枝葉のエピ>>続きを読む
日本映画では珍しくディストピアものとして斬新で面白い映画です。
主演の中村倫也さんが適切な立ち位置で好演し、ヒロインの石橋静河さんは更に女優としての魅力を向上させています。
ネタバレしないと感想を>>続きを読む
分かってはいたけれど清原果耶の女優力を確実に知らしめる恐るべき映画初主演作。
同世代の制服映画と比べると、アイドル要素を微塵も感じさせない彼女の表現力は、ちょっと凄い。大仰ではない表情の些細な変化で>>続きを読む
最近は、ディズニー&ピクサー系のアニメーション作品を、以前より観たい感じが薄れている傾向なので本作も未見でしたが、評判が良いのと観たい映画の上映前の空き時間にスッポリはまったので急遽鑑賞しました。>>続きを読む
あれっ、なんか意外に“楽しかった”のですが... ハイ“恐い”ではなくて...
失礼ながら中田秀夫監督作品は、近年は粗探しのために観に行っている傾向であり常にハードルが低い与件の中で『スマホを落とし>>続きを読む
無声から始まった映画がトーキーとなり、今も革命的な進化をし続ける映画と音の関係を改めて明示する映画音響フェチの身には響くものが多過ぎる珠玉の逸品です。
謂わば裏方であるサウンドクリエーター達の功績が>>続きを読む
なんとオリヴィア・ワイルド初監督作にして、ビックリな快作コメディです。
プロムナイトを巡る大騒動を描く王道定番のアメリカン青春コメディを装いながら、現代的で多角的な要素を緻密に盛り込んで笑わせる侮れ>>続きを読む
久しぶりにあらゆるモノに響かない作品です。
サスペンス、恋愛、人間ドラマ、そのどの部分にも拠り所がありません。
W主演の吉沢亮さん&杉咲花さんに岡山天音さん、松本穂香さんに森七菜さん、光石研さんに>>続きを読む
まさしくイザベル・ユペール姐御大ありきの作品である事は間違いありません。
余命を悟ったユペール演じるフランスの大女優が、ポルトガルの避暑地に元夫を含む家族や友人を呼び寄せて人生を顧みる単純な感動作で>>続きを読む
いやしかし竜星涼さんが高校3年生なのは無理過ぎで、どう見ても自転車競技部の顧問の先生にしか見えない与件は置いといて、クライマックスは当然に自転車レースシーンなワケですから、否が応にも其れなりに盛り上が>>続きを読む
憧れの対象の恋愛模様を、寓話として的確に綴った作品です。苦さを乗り越えた先の主演4人全員から得られる幸福感は、この世知辛い御時世における、ひと時の清涼剤と云えるでしょう。
それにしても自分らの時代と>>続きを読む
大林宣彦監督の最後の映画作品は、それをまるで予期していたかの様な集大成の創造物でした。
あの尾道の港に島からの連絡船が着き自転車に乗った制服の少女が降りてきます。彼女が向かった海辺の古い映画館の”看>>続きを読む
脚本と演出と撮影と演技の全てが丁寧に織り成される、宣伝文句に偽りのない“壮大な愛の物語”になっています。
平成元年に生まれた子供たちが辿る、なかなか手繰り寄せられない“運命の糸”を菅田将暉&小松菜奈>>続きを読む
計画性のない嘘が傷口を過剰に広げ、ど壺にズブズブ嵌って行く情けない男の姿を容赦なく撮らえるブラックな装いは、ジメッと寄りの極めてコーエン兄弟テイストです。
太っていて杖さえついているアル中ぎみで初老>>続きを読む
松本穂香×ふくだももこ監督の本質は、あっちじゃなくこっちでした。
二人の前タッグ作『おいしい家族』も期待作でしたが、その域を残念ながら越えられなかったけれど、本作は互いの出身地である大阪にて遺憾なく>>続きを読む
トム・ハンクスが脚本も手掛けた主演作で、アメリカ海軍駆逐艦の艦長を演じる海洋戦争アクションだけど装いは小品です。
第二次大戦中の大西洋上での米海軍の護送船団vsドイツ海軍Uボートの攻防を91分の短い>>続きを読む
“はしの方”で寄り集まった、色んな意味で“はしの方”に居る高校生達が、やがて大声を発して、少しだけ未来を明るくする。その“少し”の一人では成されない得難いモノが何なのかが、堪らなく響きます。
埼玉県>>続きを読む
見世物としては面白く観られます。長澤まさみ嬢フリークとしては、ハッチャケた彼女をずっと見ていられるので、それだけで良いとも云えます。
古沢良太さんの群像劇的な映画作品での脚本は『エイプリルフールズ』>>続きを読む
重箱の隅を突ついたらキリがないので、90分のスッキリ尺で楽しんじゃった者勝ちみたいな、勢い任せなこの感じはキライではありません。
全く前作の続編でないのが潔く、既に題名の“47m”ですら意味もなく、>>続きを読む
棚から牡丹餅的にスルっと現れた傑作。これがエミリオ・エステベスの映画である事が極めて重要です。
冒頭の場面で、極寒の季節のシンシナティ市立図書館に、朝の開館と同時にホームレス達が入館し、当然の様に洗>>続きを読む
主人公の設定が、ちょっと目先の変わったスポーツ絡みのサクセスストーリーと云う意外性はあるスウェーデン映画です。
63歳の専業主婦ブリット=マリーが夫の浮気発覚を期にユースセンターの管理人兼子供達のサ>>続きを読む
ドラマ版を楽しめたなら、それなりにはクスクス笑えます。
でも折角の映画版ならではの爆発力は今ひとつです。ドラマ流れのテレビ局映画の限界が垣間見られます。
卑怯な悪役で登板の柳楽優弥さんには、もっと>>続きを読む
ダメな男に惚れてしまった献身的女性の結論は、定説を逸脱しない事実を真っ直ぐ捉えた男女譚で、最近の行定勲監督作品としては一番良いです。
優柔不断で依存型で身勝手という典型的な売れない演劇作家を演じる山>>続きを読む
ちょっと出来過ぎと創り過ぎで気恥ずかしくなるシングルファザー子育て絡みの言ってみれば寓話に思えてしまう作品です。
個々の場面によっては感情移入させられる部分もあるのだけれど、例えば母の日に合わせて学>>続きを読む
ちょっと期待し過ぎちゃったけど、多重構成サスペンスとしての異質な構成の旨味が少なからずあります。
マ・ドンソク兄貴演じるヤクザの親分と無頼漢刑事と連続凶悪殺人犯の三つ巴の攻防なんてスタミナ超特盛丼級>>続きを読む
ネトフリのオリジナル配信映画で、これだけのクオリティで作品を創造されてしまうと脅威だし、ましてやシャーリーズ・セロン姐の魅力を最大限に引き出されてしまっては、ちょっと色んな意味でヤバイです。
不死身>>続きを読む
もう透明人間になる方法からしてツッコミ所が満載過ぎるし、ストーリーや構成は穴だらけだけど、この勢いだけで観せてしまう寄り切り勝ちの感じは嫌いではありません。
タイトルロールの見せ方とか、小道具の使い>>続きを読む
家族や友達っていいもんだなと、これほど思わせない謂わばファミリー枠の映画も珍しいです。
中学生の少女ウニが辿る負の連鎖が止めどなく追いかけて来て辛いです。一流大学を目指す兄にベッタリの父に、都合よく>>続きを読む
フルIMAXレーザーGTもの凄いです。言わずと知れた傑作なので作品の感想は書きません。
見せ場の計30分程ですが、現在日本で2ヶ所のハコでしか観られないIMAXフルサイズ上映は大画面フェチにはタマリ>>続きを読む
でもヤッパリ映画として面白いよねぇウディ・アレン作品は...なんて書くと怒られてしまうのかなぁ...
今をときめく若手ティモシー・シャラメとエル・ファニングが演じる大学生カップルが、週末をマンハッタ>>続きを読む
手紙がもたらすゆったりとした時間とふれ合いからドアを開けて外へ踏み出す意義を優しく卓越に語りかけるブラジル映画です。
78歳のエルネストは殆ど視力を失っていて手紙が読めず、たまたま知り合った若い娘ビ>>続きを読む
予想外に問答無用に大好きな映画になりました。見事にボルダリングを実践して映画初主演ながら小寺さんを演じる工藤遥さんが真っ直ぐに良いです。
小寺さんはボルダリングに夢中過ぎて周りの事は一切見えていない>>続きを読む
確かに長澤まさみ嬢は頑張ている。だけど何か頑張りの方向が違う。
彼女の映画デビュー作『クロスファイア』からのファンとして敢えて書くけど、ある程度は予想はしていた通りに本作の役柄は不釣り合いの明らかな>>続きを読む