Noym18さんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

Noym18

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夏時間(2019年製作の映画)

4.0

家族と過ごすかけがえのない夏休みが
異様に長くゆっくりと感じたあの頃
時間を持て余した子どもらは祖父母の家を這い回り、兄弟間の絆や、人間関係を知り、そして成長していく
そんな少年時代を振り返りたくなる
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MISS ミス・フランスになりたい!(2020年製作の映画)

4.0

僕が僕であるために 勝ち続けなきゃならない
正しいものはなんなのか それがこの胸に解るまで
僕は街にのまれて 少し心許しながら
この冷たい街の風に歌い続けてる

(尾崎豊より引用)

世界で一番しあわせな食堂(2019年製作の映画)

4.2

北欧の平穏でゆったりとした時の流れと中国の自然観(薬膳料理や太極拳)、二つの異文化が織りなす心温まるヒューマンストーリー

フィンランドのサウナに行きたくなったし、年寄りのおじいちゃんたちがワイワイ湖
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スパイの妻(2020年製作の映画)

3.9

至るところで勃発する"腹の探り合い"
戦時下であるが故にそれらは徐々にエスカレートし過激さを増していく…
愛する夫を信じるため自ら確信を突き詰め行動する聡子は勇敢で力強くもある

衣装・家具・アクセサ
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聖なる犯罪者(2019年製作の映画)

4.0

なかなかぶっ飛んだ脚本と思いきや、
これまた実話に基づいた作品…‼︎

本作では主人公がかなり狂気的に描かれていたけど、実際には人の善悪なんて表面上は察しがつかずに信じてしまうんだろうな

現代の情報
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私は確信する(2018年製作の映画)

3.8

フランスで起きた実話に基づく作品 

見捨てるのはいとも簡単で、手を差し伸べるのはこんなにも勇気とエネルギーを伴うものかと本作を通して実感した。

失踪した妻の殺人容疑をかけられるも証拠なし、遺体なし
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ハッピー・オールド・イヤー(2019年製作の映画)

4.1

人生×断捨離

なかなか秀逸で面白いテーマ
無心になってモノを捨てることは容易いが、切っても切れないのがヒトとの縁
すべてに折り合いをつけることは難しく、目標に向けて、何を言われようと強い心を持って立
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チャンシルさんには福が多いね(2019年製作の映画)

4.0

人生の転換期に気づく自分らしい生き方

仕事人間だった主人公は、ある日唐突にもその全てを失ってしまう。手放すことで見えてくる世界は必ずしも悪いことばかりではなく、自分にとって何が大切なものかを考えさせ
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シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい!(2018年製作の映画)

4.0

シラノ・ド・ベルジュラック
傑作舞台劇の成り立ちは偶然の産物とも言えるような奇想天外な展開
映画そのものがミュージカルを観ているかのようなテンポでコミカルに描かれる
ぜひとも劇場に足を運びたくなった

37セカンズ(2019年製作の映画)

4.2

自分の限界は自分で決める
新しいキミを探す旅へ

下半身付随というハンディキャップを背負いながらも、次々に新しいことをチャレンジし実現させていく姿はひたすらに逞しく勇気をもらえる

本人の目線は勿論の
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朝が来る(2020年製作の映画)

4.3

普通ってなんだろう

人と違うから非難され、遠ざけられ…
そんな世界では心が窮屈でしかたない
"みんな違ってみんないい"を大事に生きていきたい

ラストシーン含めて互いに理解し合えることの尊さが身に沁
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声優夫婦の甘くない生活(2019年製作の映画)

3.9

新天地にて翻弄される
熟年夫婦の甘酸っぱい
ラブストーリー

長年連れ添った関係でも、場所が変われば職も変わり、人も変わる。一方でどれだけ歳を重ねても男は単純な生き物で、女は乙女な心を持っていたいもの
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パリの調香師 しあわせの香りを探して(2019年製作の映画)

4.2

嗅覚を研ぎ澄まし、香りの世界へ

洞窟内で文字通り鼻を効かせる仕草やガラス瓶や試香紙を扱う所作などなど、個人的には調香師というプロフェッショナルな仕事にワクワクでいっぱいだった

昨年日本では「香水」
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彼女(2021年製作の映画)

3.5

多様な性のあり方、LGBTを学ぶ

マイノリティだから悪い?
周囲への理解が必要?

誰に迷惑を被るわけではないのに、前例主義の凝り固まった考えが世の中を生きづらくしてしまう。すべては捉え方次第なのか
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ニューヨーク 親切なロシア料理店(2019年製作の映画)

3.9

大都市ニューヨークの裏側にて
作中に描かれる"行き場を失った"多くの難民たち。今回のケースは虐待に悩まされる婦人(専業主婦)とその子供たちが中心の展開であったが、一人一人に目を向けることで見えてくる現
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シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

4.5

終劇

シリーズ25年の歳月をたったの1ヶ月で追いかけてきた俄ファンの自分ですらちょっとした喪失感を覚える…おはよう、おやすみ、ありがとう、さようなら

あらゆる伏線回収や各キャラクターの心の成長、卓
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ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q(2012年製作の映画)

4.1

映像芸術の高みへ
変わり果てた世界、複雑でスピーディーな展開の中で序盤は特に置いていかれる人が多いはず。人の心理、愛、神話世界など扱うテーマが深すぎてとにかく迷子になる笑
一方で高度なアニメーション技
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ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破(2009年製作の映画)

4.1

旧作を準えつつ本作から新劇場版のオリジナルストーリーが展開されていく
迫力満点のアクションシーンに加えて、パイロット同士の友情、親子の亀裂、スピリチュアルな愛の表現など盛り沢山。
ラストは、よもやヒト
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ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序(2007年製作の映画)

4.0

テレビアニメシリーズ前半戦の総集編

映画になって全自動化する超高層ビル群や地下空間、エヴァの動きが緻密に再現されていてそれだけで観ていて楽しい。
はたまたダイナミックな演出とは対照的に描かれる14歳
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ノマドランド(2020年製作の映画)

4.2

"孤独(自ら)"との向き合い方
いくつかのシーンで切り取られた美しくも儚いドキュメンタリー映画。哲学。

【過酷さと美しさ】
現実世界に生きるノマドたちの生の声、リアルな生き方を目の当たりにした。好き
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パピチャ 未来へのランウェイ(2019年製作の映画)

4.0

不自由な世界への憤りを針にのせて

人はなぜ武器を手にするのか
慣習とは強要されることなのか
(ヒジャブは本来、女性の身を守るためのものでは?など)
無知や偏見が世の中に蔓延っている

ネジュマの強い
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すばらしき世界(2021年製作の映画)

4.3

人と人との関わり方

世界中で社会問題化している孤独、そして現代人の「心の貧困」をかつての義理人情と対照にして描いた作品。ずしりと響く2時間でした。

社会が表面上は発展していたとしても、人の内面を傷
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新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に(1997年製作の映画)

4.2

劇場版最新作の評判が気になり
ついにエヴァの扉を開きました

凄まじい世界観と表現力
この作品は、この作品そのものが"アート"であると同時に"哲学"であり"思想"であり、いずれにせよアニメを超越した何
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メイキング・オブ・モータウン(2019年製作の映画)

4.1

モータウン全盛期の物凄いエネルギーと快進撃を目の当たりにした。音楽に人種・性別・年齢なんてものは一切関係ないですよね!!
なにより登場人物らがみんなして超絶楽しそうで、ドキュメンタリー映画だったけどず
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ネクスト・ドリーム/ふたりで叶える夢(2020年製作の映画)

4.0

音楽愛に溢れる作品
ぜひ映画館に足を運んで耳から幸福感に酔いしれてほしい

趣味を仕事にできる限られた人たち、ただしそこには惜しまない努力と勤勉さ(と、時々DNA)がある。上手くできた物語ではあったけ
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82年生まれ、キム・ジヨン(2019年製作の映画)

4.3

なんかめちゃ泣けた、、
窮屈な世界はいやだ、、

自分は比較的楽観主義でポジティブ思考なのでここまで陥ってしまうことはないだろうけど、世の中にはいろんな事情を抱える人がいるのだ
本作のように女性の生き
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アキラ AKIRA(1988年製作の映画)

4.2

斬新な世界観で見ていて楽しかった

これが30年以上も前の作品とは、、、
長く支持され続けている所以が少しだけわかった気がする

ネオ東京は現実世界とは多くが異なるものの、「2020東京オリンピック」
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アバウト・タイム 愛おしい時間について(2013年製作の映画)

4.5

聴くは一時の恥、聞かぬは一生の恥。

主人公の目線・タイムトラベルを通して、人生の幸福度をあげるための「上手な時間のつかい方」を学んだ。人生一度きり、大事に使っていきたいものだ
恋愛映画と見せかけて、
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フェアウェル(2019年製作の映画)

4.0

文字通り「お別れの仕方」について

・余命を告げられた家族の選択
・束の間の親族同士のひととき
・国境を越えた家族のつながり

国や文化は違えど人類の普遍的なテーマに時に笑い、和み、考えさせられる
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人間失格 太宰治と3人の女たち(2019年製作の映画)

3.5

太宰治の堕落した人生とは裏腹に
どこまでも小奇麗な描写が目立った
濃艶な色恋ものがたりに相応しく、どんなシーンも背景に映し出される色彩や衣装、舞台セットに監督の強い拘りを感じた
太宰の著書を手に取って
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マーティン・エデン(2019年製作の映画)

3.9

知への探究心に見ていてわくわく
元々空っぽだからこそ、一途に進み続けられる愚直なスタンスに愛嬌まで感じられる
こうした姿は人を惹きつけるのだ

一方で、富や名声を手にすると途端に横柄な態度をとってしま
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

4.4

なんともビビットな恋愛模様

付き合いたてから最後の最後まで
男女のありとあらゆる気持ちの揺れ動きがむぎときぬの声を通してまっすぐに伝えられる
現代ドンピシャに当てられた背景設定と相まって、男女問わず
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ダ・ヴィンチ・コード(2006年製作の映画)

3.9

正義と悪の裏腹

信じることの一長一短は
人の心の弱さが産むもの

世界各地で巻き起こる宗教論争のタブーに迫る難解ミステリー映画
歴史を攫ってもう一度トライする

博士と狂人(2018年製作の映画)

4.0

「血と汗と涙の結晶」とはこのこと
言葉の成り立ちにストーリー(歴史)があるように、辞書が出版されるまでにも当然製作側のストーリー(想い)がある

辞書の存在自体をあたり前のように認識して育ってきてしま
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.1

急転直下のゾクゾクエンターテイメント

格差社会を揶揄する地形と雨、
そして終始不穏な空気感を漂わせる光の空間演出が巧みで印象的。
群がる地底人と孤立無縁の天界人という家族関係の二項対立も見ものだった
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薬の神じゃない!(2018年製作の映画)

4.3

人の本質的な病は"貧乏"なんだと、ほんとにそう思った
毎日ニュースで更新される世界中のコロナ感染者や重症者の多くは、もしかしたら本作に出てくるような医療を受けられない人たちなのかもしれない
なんだか命
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