ハルロックさんの映画レビュー・感想・評価

ハルロック

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ウインド・リバー(2017年製作の映画)

3.6

鼻がつんとするような雪景色。主人公が追う点々とした鮮血とラストに画面に浮かび上がる「事実」が重く爪痕を残す。

カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

3.7

「裏面」がお見事!個人的には、爆笑というよりも丁寧な伏線回収の連続に「おお〜」のまま気持ちよく終われた映画。キャラ一人一人の印象付けにも好感が持てました。

ふがいない僕は空を見た(2012年製作の映画)

4.3

性愛、メディア、貧困、不妊。不条理でやるせない社会の暗部を静かに紡ぎ出す物語構成と俳優陣の演技に脱帽。結局は、大なり小なり誰もが問題を抱えて生きていて、正々堂々と胸を張れる人なんて実はごく一部に過ぎな>>続きを読む

よだかのほし(2012年製作の映画)

2.6

主演の菊池亜希子目当てに鑑賞。

ここぞという泣き所やどんでん返しはないし、誰かの演技が光ってる!とベタ褒めもできないけれど、上京して一人暮らしの部屋でこの映画を見ている身には多少なりとも感慨深いもの
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冷たい熱帯魚(2010年製作の映画)

3.3

最後に娘が「お父さん...」とか悲痛な顔で駆け寄らないでよかった。エログロも突き抜けると爽快に変わる。

ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013年製作の映画)

3.5

証券の世界で成り上がる男、ウルフをレオナルド・ディカプリオが言葉そのまま体当たりで演じている。
そういえば日本にもこんなやついたぞ、と某IT企業元トップの顔がぼんやりと浮かんでしまうのはご愛嬌。

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レナードの朝(1990年製作の映画)

3.7

長い長い眠りからの一時的な目覚めはレナードにとって幸せだったのか、不幸だったのか?
そもそも薬物投与によって与えられた覚醒の方が、患者にとっては一時的な「夢」に過ぎなかったのか。

当たり前に朝起きて
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そこのみにて光輝く(2013年製作の映画)

4.3

事故で部下を死なせた罪の意識に囚われた男、達夫。
不倫関係と寝たきりの父の介護に縛られる女、千夏。

2人を取り巻く世界はどうしようもなく暗くて出口は見えないが、唯一容赦なく差し込む、千夏の弟・拓児の
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もらとりあむタマ子(2013年製作の映画)

4.1

23歳無職、実家暮らし。
寝て起きて漫画読んで、父親にはつれなくて、ぬるくモラトリアム延長戦を続けるタマ子の日々。

「あ〜イラつくけどこんなやついるよな」なのか、「なーんか自分を見ているようで直視で
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アメリカン・ビューティー(1999年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

随所に挟まれるスローモーションによって主人公の停滞していた時間がじっとりと動き出す。
通常の目線で考えれば娘の友達に発情するというどうしようもない父親なのになぜか憎めないのは、鉄仮面をかぶったような母
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フルメタル・ジャケット(1987年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

キューブリックがとらえるベトナム戦争の光景、そしてその地に赴く兵士たちはいかにして「殺戮者」になったか。

ハートマン軍曹の強烈なスラングに観客が笑いすら催すように、ひたすら罵倒され敵を殺す存在として
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シェフ 三ツ星フードトラック始めました(2014年製作の映画)

3.8

空腹時の鑑賞にはご注意を!
お腹は減るけど胸温まるハートフル・コメディー。

シェフという職業を通じ、仕事人として父としてどのように在るべきか?の問いに直面するカール。
笑いに包まれながらも真摯に息子
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東京島(2010年製作の映画)

3.1

実話に基づいた無人島での男女生活。

唯一の女性として祭り上げられる主人公が、ある時鏡を見てその顔にはっとするシーンは印象的。
木村多江や窪塚洋介の演技はさすがでそれだけで見て損はしない作品になってい
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日々ロック(2014年製作の映画)

3.7

音楽がとにかくいい。
ウタガワサキがライブハウスの扉を開ける、あの時確かに音楽との出会いがある。

主人公率いるTHEロックンロール・ブラザーズが成り上がっていく話かと思いきや、謎のアイドルウタガワサ
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渇き。(2013年製作の映画)

2.9

見たくないものが映り、聞きたくない音が流れ、一抹の希望も感じられない。普段人間が無関心を装って蓋をするその中身ををかき集めて、一人の少女に投影しているような危うさに酔う。胸の奥からこみ上げてくるような>>続きを読む

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