アメリカのストリップクラブを舞台に、搾取する側とされる側の位置関係の倒錯みたいなものがあって面白かった。たぶんいつだって女は強いんだろうな。
震災と生活保護の生々しさみたいなものを感じた。行き場のない怒りの置き所を探そうとしたり、それを静かに抱えて生きたりするその感情の機微がとても良かった。
阿部寛はやはり渋くてとてもいい。
言葉として形容しがたい痛みや苦しさみたいなものがそれぞれのキャラクターからじんわりと感じられる感じがあった。原作を読みたい。
連帯感と欲望といろいろなことを考えさせつつ、どう話を収束するのだろうと思っていたから少しもやっとした終わり方だった。
佐藤二朗の今までのイメージとは違うのがよかった。過去現在を行き来する展開と大阪のドタバタ感も雰囲気を作っていた。
あらすじみた印象とまったく違う展開で驚いたけど描写が秀逸だった。
ひとつひとつの情景が美しかった。エリオに父が語りかけるシーンがかなりよすぎた。
サイコパス感がなんともいえずよかった。クライマックスのそれだけはやめて!って感じもよかった。