ぴよさんの映画レビュー・感想・評価

ぴよ

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ゴングなき戦い(1972年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

「生活」とは何か。

幽霊屋敷の恐怖 血を吸う人形(1970年製作の映画)

5.0

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(35mm)
明確にJホラーの系譜にあり見応えがある。A24作品は軽く越える出来なのでリマスターして海外の映画祭などでかけても良さそう。

一人だけ日活映画の芝居をしてる中尾彬が観客にとっても安心感の
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月曜日のユカ(1964年製作の映画)

5.0

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(35mm)
「月曜日」に込められたウィットとイロニー。

全てのショットが強い。観ておくべき一本。
邦画ベスト10を挙げるなら間違いなく入る。

『【推しの子】』の実写映画は中平康が撮るべきだった。

蛇の道(2024年製作の映画)

5.0

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まずフランスで黒沢清っぽいロケーションを見つけてるのが面白い。

展開に意味が無いのが良かった。

強引な編集とかはベテランの為せる業。

オチを明確にしちゃったのは残念。

この内容の映画で、柴咲コ
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からかい上手の高木さん(2024年製作の映画)

5.0

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大事なシーンの長回しが良かったのでオールOK。

“アニメ化されてる人気コミックを実写化したドラマの劇場版”という複雑な条件下で、映画としての軸を持つことができていた。

基本、ミドルやロングのショッ
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スリープ(2022年製作の映画)

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まずもって睡眠時無呼吸症候群の疑いがあるので耳鼻科に行くべき。

カジュアルにオカルトへと接続されるのは国柄なのか。他の韓国映画の理解にも関わる。

ホラー映画の演出を多用しているが、ホラー映画になる
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めくらやなぎと眠る女(2022年製作の映画)

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(日本語吹替)
見た目より吹き替えのほうがキャラクター付けがはっきりしてるのは正しいのかどうか。

海外を経由した日本(人)を感じられる。

ユーロスペースで最大の音量を聴いた気がする。

【メモ】
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五人ライダー対キングダーク(1974年製作の映画)

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シンプルな面白さはあった。

直前の『マジンガーZ』では街が壊滅状態になっていたので、草っ原で闘う姿は牧歌的にすら見える。

5人そろって住宅街をバイクで走ってると風変わりな自警団っぽい。

前々から
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マジンガーZ対暗黒大将軍(1974年製作の映画)

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加藤泰や鈴木清順みたいな煽りの構図が良かった。

暗黒大将軍は太陽の塔か。大阪万博の4年後。

フィンガー5の大冒険(1974年製作の映画)

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(35mm)
興行(プロデュース)側の「こんなもんでいいだろ」感が滲み出てて出演者が可哀想。

レニー・ブルース(1974年製作の映画)

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(BD)
主人公の精神状態と映像の精度がリンクしてる。バックショットの逆光とFIXの長回しが秀逸。

ライオンと呼ばれた男(1988年製作の映画)

5.0

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(2K上映)
走馬燈の実体験を映像化したような映画。幽霊を探していたら自分が幽霊になっていたような不思議さもある。

タイトルを裏切らずに本物のライオンが出てくるのも良い。

エグザイル/絆(2006年製作の映画)

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(デジタルリマスター版)
ライティングの勉強にはなる。

『ドキュメンタル』や『インシデンツ』が始まりそうに感じてしまい、バラエティによるパロディの悪影響を実感してしまった。下ネタやホモソーシャルっぽ
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婚約者たち(1963年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

「結婚か孤独か」みたいな話をしてる時に老齢の男性たちをインサートするのは心臓に悪い。

螺旋階段を登るシーンのカメラワークが良かった。

密輸 1970(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

エンタメと反権力を同時に成立させてるのはさすが。配信で観てたら満足度高そう。

CGは意味を成立させてくれるけど、映画を成立させてくれるわけではない。難しい。

色を調整しすぎててどこにもリアリティが
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スギメ(2021年製作の映画)

1.0

ジブリが関わってるみたいな触れ込みがあった気がしたが調べても出てこないので何かと勘違いしてるのか。社会人サークルにしか見えないという感想を見てしまったので、社会人サークルにしか見えない。

他の感想に
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エレクション 死の報復(2006年製作の映画)

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(デジタル)
オチは前作より良い。やはり続編は「シリーズ(システム)」を否定しないと意味がない。

島の反社会勢力の去就すら大陸の支配者に左右されているというのは今振り返ると誇張には思えない。

香港
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エレクション 黒社会(2005年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

(デジタル)
90分付き合わせてそのオチかよ、とは思うがライティングが良かったので許容。

マクガフィンの奪い合いなので話に意味が無い。

拘置所のシーンがスクリーンサイズにも合わせてて良かった。
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すべての夜を思いだす(2022年製作の映画)

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多摩地区の公団を舞台にした映画を23区内の住宅街にあるミニシアターで観るのは、それ自体が格差社会を体現している。

ドラマが始まりそうになるのをちゃんと回避していて良かった。

「都会」にも「地元」に
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この空の花 長岡花火物語(2012年製作の映画)

5.0

ヘンな映画。撮影と編集が独特だが、気がつけば馴れていた。劇場の雰囲気にも合っていて良い出会い方をした。

長岡に行きたくなるので成功している。

オールスター教育映画の趣だが、富司純子のたたずまいによ
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ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ(2023年製作の映画)

5.0

作中の時代に撮られたかのような秀作。

ありのままの自分にこそ可能性があること。そして、そこから前に踏み出す勇気と希望。

ライティングが良いので飽きない。

本当にダメなやつは物語から追い出されると
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アンゼルム “傷ついた世界”の芸術家(2023年製作の映画)

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(3D)
内容は示唆に富み、表現としての面白みもあるのだが、「3D撮影によるドキュメンタリー」の作例が乏しいため方法論や評価軸が確立されていないように思われる。

映像詩や風景論に振り切ってもよかった
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定職/就職(1961年製作の映画)

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(デジタル)
前半のキッチンのカメラワークと後半のパーティー会場のフィックスが素晴らしかった。

「就職とはレクリエーションという気晴らしをしながら生きていくこと」という評は辛辣すぎる。

ティファニーで朝食を 4K(1961年製作の映画)

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『パパ活女とヒモ男』。

現代日本の港区かと思ってしまう話。金のある人間がやることは変わらないということか。

映画史上最も演技が上手い猫が出演してる。

字幕が酷い(クレジットも出なかった気が)。
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GEMNIBUS vol.1(2024年製作の映画)

1.0

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オムニバスとしてであれば、低評価にせざるを得ない。企画(者)の問題。

強いて言えば『knot』は一番良かったが、精神疾患とホラーを絡めるのは慎重にやるべきだっただろう。他の作品にも当てはまるが、当事
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瞳をとじて(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

巨匠監督による映画へのレクイエムのような映画。かつてあった時間は既に去り、フィルムを上映する映画館も失われていく。あとはただ、瞳を閉じて。

最後の命令(1928年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

(デジタル)
いろんな「最後の命令」があった。

現代映画よりも複数の視点で観ることができる。やはり表面的に描かれてることや作者の意図をもって作品自体を否定することはできないと再認識させられる。

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除夜の悲劇(1923年製作の映画)

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(35mm)
やはり音無しのフィルム上映が一番「向かい合えてる」気がする。気のせいかもしれないが。

国立映画アーカイブ所蔵のフィルムだった。

裏階段/裏梯子(1921年製作の映画)

5.0

(デジタル)
これぞドイツ表現主義という映画。悲しい。

炭坑(1931年製作の映画)

5.0

(デジタル)
国境を越えた救出劇。今こそ観るべき作品で最新のリマスター版を作って良い気がする。もちろん、ニュープリントもほしい。

救難者の声や物音など、トーキーだからこそ成立する演出に気付かされる。

数分間のエールを(2024年製作の映画)

1.0

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「中編アニメーション映画によるクリエイター論」であることに驚いた。

作中の「MV」という言葉への違和感は、アニメに対する「アニメ版/映画版」と同じ。

アニメとは何か、映画とは何か、脚本とは何かにつ
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ミツバチのささやき(1973年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

(デジタル)
技巧的に素晴らしいのは言わずもがな。

冒頭で手品を見破るかのごとくフィクションの構造を暴かれているがゆえに、その後の展開もすべてあやふやなものになる。映画で語る映画。

エル・スール(1982年製作の映画)

5.0

(デジタル)
映画館で観なければ意味がない大傑作。

ライティングだけで圧倒される凄い映画。もちろん、ロケーションや俳優、美術、衣装、メイクがより完璧なものへと昇華している。

願わくば当時のネガに基
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日本解放戦線 三里塚(1970年製作の映画)

5.0

(35mm)
本作のフィルムが国立機関に収蔵されているだけでなく、上映される機会があること自体に意義がある。

50年の歳月でハイコンテクスト化しているように思われ、当時の報道や歴史的経緯を踏まえて観
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ぐるりのこと。(2008年製作の映画)

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(35mm)
90年代の燻製のような映画だが、ところどころに驚くような瑞々しさがあり、クライマックスではまさに水が溢れる。

昔も嫌なことばかりだが、今ほど虚飾に塗れていなかったかもしれない。

必然
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