ぽちょむきんさんの映画レビュー・感想・評価

ぽちょむきん

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ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

4.5

あまりに盛りだくさんで、3作ほど見たような充実感があった。もはや大阪のシーンははるか昔のことのように思える。
169分のほとんどがアクションシーンであり、「今のアクションもう一回見せて!」と言わずと
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福田村事件(2023年製作の映画)

4.5

まるで自分しか劇場内にいないと思えるくらい、皆が固唾を呑み、物音一つ立てずスクリーンを凝視しているという異様な雰囲気があった。
福田村事件における朝鮮人差別は、「負い目と恐れ」が根本にあるように思える
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Gメン(2023年製作の映画)

4.0

とても単純な映画だが面白かった。
役者が思わず素で笑ってしまうアドリブのようなシーンがいくつか挿し込まれており、「楽しい現場だったんだろうな〜」と思いつつ、少しメタな視点で肩の力を抜いて見て欲しいと
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バービー(2023年製作の映画)

4.0

作品の空気が皮肉で充満していて、どこまでも抜かり無いメタで作り上げられている感じがして、 迂闊にメッセージが浅いなどとは言えないなと思った。
作品の本質やメッセージとは全く関係のない部分ではあるが、
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イノセンツ(2021年製作の映画)

4.3

面白かった。セリフのないあの数分間痺れた…。
無邪気に遊んでいるときも、残虐な行為をしているときも、子どもならではの純粋さや本能で生きている感じは常に存在していて、0か100でどっちに転ぶかわからない
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エスター(2009年製作の映画)

4.2

ただのホラーかと思いきや、随所に妙にリアリティがあってゾッとした。
映像にも展開にも驚かされ、最後の最後まで見入ってしまった。

オールド(2021年製作の映画)

3.4

あらすじにある通り、少しの時間で少年が青年へと成長を遂げてしまうビーチが舞台。
そのような世界線であるため、次から次へと登場人物に対して急激な変化が起こるのだが、軸は変わらないものの登場人物分展開が
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ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)

3.9

まるでアトラクション。
悪魔の攻撃の特性として、存在しているものを自在に操るチート級の物理攻撃が挙げられるが、この攻撃と映画館の音響との相性が抜群だった。絶対に映画館で見てほしい。
そんなチート級
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.0

唸るということはなかったが、楽しい映画体験だった。
初めはリアルで生々しい映画を見ていると思ったら、気付いたらファンタジー感あふれる抽象的な映画に変わっていた。初見ではなにか掴めそうで掴めない感じで見
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別れる決心(2022年製作の映画)

3.6

明らかに意味づけがされている演出がいくつもあり、これはなにを表現しているのだろうと考えながら見たが、初見では全てを理解することはできなかった。
また、日本語字幕だけで見るのと、韓国語と中国語が分かっ
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

3.8

色々な感情が沸き起こったし、人間関係の本質という部分で共感できる場面もあったものの、感想が上手くまとまらない。
風景のカット、環境音が極めて自然的、牧歌的でとても良かった。起こっている出来事自体はか
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バイオレント・ナイト(2022年製作の映画)

4.3

面白い要素がてんこ盛りで、ワクワクしながら気軽に見られる楽しい映画だった。
一手、二手先を見据えたピタゴラスイッチ的な罠を考え、実現させるだけの知能と運の良さを持ち合わせるピュアな子ども、無敵の味方
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RRR(2022年製作の映画)

4.9

最高。笑ってしまうくらい全カットが見所で、ストーリーも面白い。3時間ずっとのめり込み、エンディングの最後の1音まで存分に楽しむことができた。
要所要所にインド映画らしくミュージカル要素もあり、臨場感
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ゲット・アウト(2017年製作の映画)

3.8

フリとなる部分をしっかりと全力で描き、いざ回収する場面に差し掛かると、そこからもの凄い勢い、テンポ感で最後まで駆け抜けていくため、だれることなくサクッと見ることができた。
特に、あるタイミングを機に
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ラーゲリより愛を込めて(2022年製作の映画)

3.8

題材は勿論のこと、冒頭に写し出される「事実に基づいている」という旨の文言から、戦争に関するメッセージを伝えるために、説得力のある生々しさを表現してくれるものと思っていたが、その本質がぼやけてしまうよう>>続きを読む

search/サーチ(2018年製作の映画)

4.3

ノンフィクションではないので、ストーリーの進行上、どうしても強引な部分はあるが、馴染みのOSやWebサイトを使っていたり、SNSで拡散された際に起こりうる現象をリアルに描写していたりと、終始ドキュメン>>続きを読む

シャッター アイランド(2009年製作の映画)

4.5

制作側の意図通りに見てしまった気がする。
それだけ展開が面白く、伏線や違和感も細部まで作り込まれているため、2周目を見るべきメタ作品だと思った。
また、誰が真実を言っているのか、誰が正常であるのか
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グッド・ナース(2022年製作の映画)

3.9

犯人は序盤に分かる。また、映像は基本的に影がかかっており、怪しげなBGMや効果音、そして不審死という題材も相まって、明らかに怪しく見える犯人の一挙手一投足に、終始緊張しながら見てしまった。
しかし、
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哀愁しんでれら(2021年製作の映画)

3.9

服装、表情、仕草に膨大な情報が詰め込まれており、それを自然に表現できる土屋太鳳と田中圭の演技力が圧巻。
序盤はタイトル通り、短期間でどん底から過剰なまでの幸せを手に入れるシンデレラストーリーが描かれて
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MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)

3.6

本筋のきっかけとなる出来事は、冒頭でしっかりと描かれており、出来事自体はとてもシンプルなものであることが分かる。そして、この一見シンプルに見える出来事を、本質に行き着くまで構造化、細分化し、そこで導き>>続きを読む

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

4.3

端折る部分としっかり描く部分の選定や、それらの尺のバランスが絶妙であり、ストレスを感じることなく没入感を持って最後まで観ることができた。
次の行動のきっかけが、視覚的に分かりやすく描写されるため、ス
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ミセス・ハリス、パリへ行く(2022年製作の映画)

4.3

パリの街も、高級ブランド店も、外部から見ればオシャレで高貴なものであるが、その外部の皮を破って一目内部を覗いてみると、そこには劣悪な環境が広がっており、負の感情ベースで生きる人々が大勢いるということが>>続きを読む

犯罪都市 THE ROUNDUP(2022年製作の映画)

4.2

1作目の『犯罪都市』は、自宅にてNETFLIXで視聴し、本作は映画館で観たのだが、音の迫力の差に驚いた。
勿論、端末と映画館では音響に歴然の差があるのは分かっているのだが、問題はそこではなく、マドン
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奈落のマイホーム(2020年製作の映画)

4.0

面白かった。
「そんなことあり得る?」と思う場面もあるのだが、あまりリアリティに言及するのは野暮で、一つの物語として押さえておくべき部分は押さえているし、適度にハラハラドキドキしながら最後まで楽しん
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予告犯(2015年製作の映画)

2.8

本作は2015年の作品であるが、当時に見た場合と2022年現在に見た場合では大きく感想が異なると感じた。
2022年現在において、作品内での犯罪の内容が現実世界で起こっている事象と酷似しており、その犯
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THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)

4.2

警察の緊急ダイヤルで働く男の話。
BGMはほとんど使われておらず、着信音や保留音、そして沈黙を上手く利用し、とてつもない緊迫感や、主人公の感情が見事に表現されている。
電話中の主人公のカットが大部
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愛してるって言っておくね(2020年製作の映画)

4.5

全体を通して、音楽の距離感や多種多様な効果音の扱いに対する繊細なこだわりを感じた。また、豊かな表現力と発想力を、この作品を構成する諸々の要素に感じ、それらを絶妙なバランスで配置、構築している点がすごい>>続きを読む

ウエスト・サイド・ストーリー(2021年製作の映画)

4.8

「ウエスト・サイド・ストーリー」の音楽を、どうしても映画館という最高の音響空間で聞きたいと思い足を運び、結果、想像以上の大音量、美爆音に圧倒され大満足だった。
特に「マンボ」のトランペットソロが最高だ
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クリーピー 偽りの隣人(2016年製作の映画)

3.0

サイコパス対決。あからさまな状況説明の描写が少なく、行間を察して、構図を理解しながら見る必要があった。
西野役の香川照之の演技がすごい。画面に映っている時間分ハラハラしてしまうような表情とシルエットを
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MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

4.8

面白かった。笑いあり感動あり後味スッキリ。
序盤は、NHKで不定期に放送されているコント番組「LIFE!」のような、真面目が根底にありつつ確実に笑える展開で、非常に面白かった。
タイムループもので
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線は、僕を描く(2022年製作の映画)

4.8

水墨画の線は、物理的な紙に描かれるものであるため、実態があって具体的なものである。しかし、絵師が本当に描きたいもの、そして他人が見て気持ちを揺さぶられるものは、紙に具現化された線のその奥にあるものであ>>続きを読む

鳩の撃退法(2021年製作の映画)

3.5

膨大な伏線を回収するに連れて、徐々に相関関係とストーリーが整理されていくタイプの作品である。そのため、伏線部分や登場人物の名前と顔を正確に覚えていなかったり、行動の動機を把握しきれなかったりと、初見で>>続きを読む

トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

4.9

最高。
前作からなにもかもパワーアップしており、終始ジェットコースターに乗っているような気持ちで、手に汗握って見入ってしまった。
前作から36年ぶりということだが、特にそれを感じたのが技術力の進歩
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アイ・アム まきもと(2022年製作の映画)

4.5

感情が読み取れず社会性も欠如しているように思える主人公が、いつの間にか人並み外れた行動力と洞察力を発揮する人物に変貌しており、そのグラデーションが見事だった。
そうなる伏線は、あとから考えると何個か
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トップガン(1986年製作の映画)

4.2

王道に振り切っているが、展開も尺も丁度良く、最後までだれることなく見ることができた。また、登場人物についても、心情と行動が適切に連動しており、常識の範囲内に収まっているため、極めて自然なキャラ設定であ>>続きを読む

グリーンマイル(1999年製作の映画)

5.0

終始重苦しい雰囲気の映画を想像していたが、ストーリーに緊張と緩和があり、ファンタジー要素あり、細かな勧善懲悪ありでとても見やすかった。また、3時間という長編であるが、構成が非常に丁寧で、どの出来事につ>>続きを読む