のこのこのこっちさんの映画レビュー・感想・評価

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信頼(2024年製作の映画)

3.7

これは良かった。冒頭、老いてからのシーンで始まる。そして2人が出会った頃まで遡り親しくなる過程を見せていったあと秘密を打ち明け合う。当然それが何なのかは鑑賞者に伝えない形で時間は進んでゆく。しかし、冒>>続きを読む

内なる檻(2021年製作の映画)

3.3

心理劇としての緊張感で張り詰めているので展開としてはシンプル。パノプティコンも内側にいる看守の視点にこちらが立たされるという意味で効果はある。事前知識として邦題通りなガルジューロの内面の隔たりの消滅が>>続きを読む

まだ明日がある(2023年製作の映画)

3.0

モノクロでイタリア戦後の雰囲気を出してるのかなと思っていたらリアリティを感じさせるよりとにかくコミカルな要素が挟まれる。シリアスなテーマな上でカメラワークもそこそこ凝っている分、とにかく感傷的にならな>>続きを読む

美と殺戮のすべて(2022年製作の映画)

3.5

そんなわけでなぜか今日は金獅子を2連続観ることになった。正直、こっちもつまんないってはじめは思ったんです。単体で考えていったとき、そんな薬物の社会問題があったんだとか、同性愛とエイズについての問題とか>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

2.5

悪趣味なのはかまわないので置いておこう。それよりも映像にすぐ飽きてしまった。これが問題です。遠くからちょっと低く構えて視界を狭くしてカメラを振ってみる。いや、ほぼそれだけじゃん。

クレオの夏休み(2023年製作の映画)

3.0

分厚いメガネのクレオちゃん視点の映画。子ども目線のカメラと想像を働かせるようなアニメが、ベビーシッターと子どもの仲を本当の親子のように見せようとする。

お父さん役の人『ダークグラス』とかの音楽の人な
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アニマル ぼくたちと動物のこと(2021年製作の映画)

2.5

段々と醒めていく作品かな。古生物学者が汚染・乱獲・気候変動・生息地の開発だかを挙げ50年後はどうなると言い、インドの活動家とプラの除去をしている辺りまでが導入として問題を提示してくる。テーマが重く、誰>>続きを読む

美しき仕事 4Kレストア版(1999年製作の映画)

4.2

徹頭徹尾、筋肉の躍動の映画。筋肉質とは程遠い自分からすると訓練のシーンが始まった途端に外人部隊なんて絶対に入りたくないと思わされた。いじめとかヤバいことになってるだろうと。話自体が延々追い出す機会を探>>続きを読む

Vermines(原題)(2023年製作の映画)

-

冒頭から映像の勢いはある。低予算でも撮れるものを撮ってる印象はある。何かしら緊張感を持たせていて怖いのだが、その恐怖の要素のほとんどが音なんだな。音だけで迫られると正直なんとも言い難い。

めくらやなぎと眠る女(2022年製作の映画)

2.5

まあ、村上春樹って人に好感を持てないのだがそこには一般的に描く印象だろう海外受けを狙った古い言い方ならバタ臭さ、なんでか知らないがモテる主人公、自身の知識をどこか披露するような姿。これらを感じる。で、>>続きを読む

劇場版 SPY×FAMILY CODE: White(2023年製作の映画)

3.5

姪っ子が楽しそうに話していたので観てみることにした。つまり、予備知識は限りなく0に近い。シネコンでマナーのやつやってたなあというのとジャンプ系の漫画が原作のアニメだろうというレベル。しかし蓋を開けてみ>>続きを読む

魅せたい女(2023年製作の映画)

1.5

石川均は『痴漢バス バックもオーライ』がかなり良かったんですよ。なので大蔵のも何本か観てみたのだが…ことごとく合わない。本音0点って石川欣で観た作品は全部思ったのですがこれは良かったとこもある。まず、>>続きを読む

イノセンツ(2021年製作の映画)

3.5

冒頭、子どもな特徴を視界の狭さや唾吐きの行動でも捉えていて、きっちり引き込んでくれる。子どもがわちゃわちゃ遊んでるーなわけで、なんとなく能力の程度を示す程度に留まるので観てられる。

猫のあれについて
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LAMB/ラム(2021年製作の映画)

2.5

観る者は表情見せられぬアダの視点ってことだろうな。随分と神話的だなあと思った。人物はみんな直線的にしか物を見てないし、そう進んでいく。人様のものを取っちゃいけないよって警句くらいにしか感じない。

枯れ葉(2023年製作の映画)

3.8

前作をまったくに近いほど覚えていない。7年ぶりだと知ると、ああそうかと憂鬱にならないでもない。というかそうして無駄に歳を取ると自信ってものはなくなるわけで、ここに描かれる中年男女の恋愛というのは題材と>>続きを読む

短編故事(2023年製作の映画)

2.5

えっと、おれツァイ・ミンリャン観に来たんだったっけ?とか思いながらポケーっとしてたら終わってしまった。

火の娘たち(2023年製作の映画)

-

特に考えずに取った座席が後方だった。眼鏡をかけても通常の視力なわけなのでそりゃ見えない。読めたり読めなかったりする字幕はまだ逃してもいいとして、画面そのものもシネスコ3分割のせいで小さくてよくわからな>>続きを読む

南スーダンで生きる ~ある家族の物語~(2022年製作の映画)

-

存在を知ったので難民映画祭に行ってみた。南スーダンは2011年に独立、南スーダンの父と言われる故ジョン・ガランの娘アクオルが母と妹を撮った作品。政情安定せずいつ自分たちが危険な目に遭うとも限らないデ・>>続きを読む

(2023年製作の映画)

3.5

これ、たけしのバラエティ番組じゃないか。やりたいことをそのままやってみたとすると納得するものがある。そして混ぜ合わせ具合はさすがに上手い。時代劇としてまともに撮ってるようでいて、常に笑わせに来ているよ>>続きを読む

黒衣人(2023年製作の映画)

4.3

個人を描いた伝記として、これはすごいことでしょう、王西麟を知らなかったけど。日本に置き換えるとして知名度を取るなら坂本龍一、実際的に言えば王氏と年齢も近い高橋悠治が全裸で出演しているというのときっと変>>続きを読む

About Dry Grasses(英題)(2023年製作の映画)

4.0

追いやられた僻地から都会へ抜け出したいと願う教師の踊らされ奮闘記。学園ものな様相と政治的な見解が半々に合わさった感じ。答えの見えてこない水掛け論の末になんとか得た情報から、表にゃ出しちゃいけないのに笑>>続きを読む

ハッピーワーカー(2022年製作の映画)

2.0

燃え尽き症候群についてのドキュメンタリー。数値や言葉とイメージ映像が頻繁に挿入されて洗脳的な作りだと思った。初等教育は不合理に慣らせる作業である、株主と経営者の利益が企業の中心にある、管理職に管理能力>>続きを読む

4人の小さな大人たち(2023年製作の映画)

2.7

スマホをぶっ壊してからの子どものバイオリンの音がいちばん印象に残った。現代人に於いてスマホ破壊は致命的な関係の途絶えを感じさせる。内容としてはポリアモリーというあれなものを女性が描いてみましたってこと>>続きを読む

モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン(2022年製作の映画)

3.7

閉鎖病棟に隔離されている若い女が、特殊能力を手に入れてニューオリンズから脱出するってただそれだけのことなのだが映像もきれいでなかなか面白い。しかし、しょうもないことに目が行った。屋根裏の子ども部屋が8>>続きを読む

バブル(2022年製作の映画)

1.5

教師の父と、仕事で評価もされてる母で、冒頭からいかにもしっかり性教育してますよって見せてるんだけど、最早ここの時点で「ちゃんとした教育ではない」違和感がものすごくある。親として子に教えるならば、おそら>>続きを読む

大いなる自由(2021年製作の映画)

3.7

チラシかなんかにバロック絵画(人名だったかも)っぽい映像とか書いてた気がするのね。で、さすがに思ったわ。土壁をバックに暗い照明で微かな灯火を点ければ…最早それでジョルジュ・ド・ラ・トゥール的な誰でもで>>続きを読む

クライムズ・オブ・ザ・フューチャー(2022年製作の映画)

2.2

なんかね、友だちが観に行ったよーって言っててよかったと言ってたのさ(評判とは違う気がする)。で、ストーンズが新作出すって!なんて会話しててミック・ジャガーと同い年じゃんなんて、多少盛り上がったりして、>>続きを読む

クローネンバーグの ファイヤーボール(1978年製作の映画)

3.0

コストコならぬファストコ(FastCo、原題Fast Companyを略して)。歌まで丁寧にファストコの宣伝!もうドラッグレースと乳のB級映画と捉えるとわかりやすい。帽子被ったビリー"ザ・キッド"に">>続きを読む

キリング・オブ・ケネス・チェンバレン(2020年製作の映画)

3.3

実時間ものってたまにあるのは知ってるが観たのって大昔に『ニック・オブ・タイム』くらい。この作品の場合の上手い点はドキュメンタリー風の撮影であったりチェンバレン宅と階段くらいしか映さないというどうしたっ>>続きを読む

至福のレストラン/三つ星トロワグロ(2023年製作の映画)

4.2

既に今更だがスコア的都合でレビュー書くより先に取り敢えず上げておく。

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

4.0

時間だけでなく映像もカメラも贅沢だなあって印象が強い。全編に亘り弱々しさの抜けないディカプリオがまたこの作品らしいわな。取り分け後半の法廷やインスリンのとこ。オセージ族は現存するがオセージ語は話者がい>>続きを読む

ライト・ライト・ライト(2023年製作の映画)

2.8

回想の形であるがラジオなども使ってシームレスに80年代の青春を描いている点は雰囲気を出していて伝わってくるので十分に楽しめる。

しかしチェルノブイリからの立地的な影響や公用語であるフィンランド語とス
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独裁者たちのとき(2022年製作の映画)

3.8

観る前はどうなっているんだろう?と気になったが観始めてみると、むしろソクーロフ以外の何物でもないし彼だからこそ作れたという気がする。褪色や筋がないのとアーカイブ映像から拾うというの相性が良い。台詞が多>>続きを読む

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