竜泉寺成田さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

ダイ・ハード(1988年製作の映画)

4.2

子どもの頃に一度見たっきりだったけれど、さすがに面白かった。
うっすら覚えている記憶よりも容赦なかったし、なかなか先が読めない展開でやはり名作だなという印象。
来年のクリスマスは2を見たい(我慢できな
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ウィッカーマン(1973年製作の映画)

3.7

「ミッドサマー」を見たことがない状態で鑑賞。広大な閉鎖空間とその中で醸成される異常性というのが緻密に構成されており、終始不気味さが漂っていた。

市子(2023年製作の映画)

3.8

プロポーズ翌日に失踪した婚約者を追うという設定を予告編で見たときに非常にワクワクしたし、高い評判からとても楽しみに見たのだけれど、「さがす」と比べてしまうからかみんなほどはうまく乗り切れなかった。

⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

3.8

評判通りちゃんと容赦なかったけれど、バトルアニメらしく落ち着くべきところに落ち着いた印象。
みなまで描かれない部分にもドロドロした関係を見出せる作りになっていて、じっくり見るとより楽しめそう。

フィフス・エレメント(1997年製作の映画)

3.5

レオンでも思ったけれど、リュック・ベッソンは合わないかもしれない......。「無垢な女性」×「やれやれ男」という中2的な理想の投影をどうにも強く感じてしまい、うまく入り込めない。
複数の勢力がとある
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法廷遊戯(2023年製作の映画)

2.0

このレビューはネタバレを含みます

なんかとことんもったいない映画
おそらく原作はもっと法に関する描写があり、より現在の法制度が抱える矛盾が強く告発される形なのであろう

しかし、映画では特別法そのものがフォーカスされることもなく、人間
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そばかす(2022年製作の映画)

4.2

美しいショットが多く、それだけでグッと引きこまれた。
展開としても、ままならない人生の冷淡さというものが、まざまざ突きつけられる感じが割と好みで、特に佳純と真帆が同棲を計画し、2人の物語になるかと思い
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mid90s ミッドナインティーズ(2018年製作の映画)

4.0

ノスタルジーを感じさせる古ぼけた画作りは、普段であれば作為的に感じて冷めた目で見てしまいがちだが、この映画では割と素直にいいと思ってもいいのかなと思えた。

キリエのうた(2023年製作の映画)

4.5

劇場で初めて見た+人生でも「打ち上げ花火〜」に次ぐ2本目の岩井作品というニワカだが、「これが岩井俊二なのか」と感じるような岩井俊二らしさのようなものを塊のままぶつけられた感じがする。何か言葉にするとか>>続きを読む

愛にイナズマ(2023年製作の映画)

4.5

役者陣が最強すぎた。松岡茉優は終始めちゃくちゃうまかったし、特に池松壮亮の個人的には刺さった。家族で喧嘩をするシーンの全員立板に水な感じは、マジでつよつよな俳優たちの神々の遊びのような心地よさがあった>>続きを読む

福田村事件(2023年製作の映画)

4.2

前日にキラーズ・オブ・ザ・フラワームーンを見て、ネイティヴアメリカン迫害の共犯性を共有できていないという感覚があり、日本の差別を扱った福田村事件を見ねばという思いにかられて鑑賞。
冒頭の少し説明的であ
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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

5.0

初スコセッシを映画館で見る。しかも3時間26分。これはとても贅沢な体験だった。
ショット、演技、カット、音楽......どれをとってもすばらしく、まったくといっていいほど退屈に感じなかった。後半は確か
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シン・ゴジラ(2016年製作の映画)

4.5

ゴジマイを見た次の日に鑑賞。
前評判通り最高だった。

自然という脅威に対し、人間はどう向き合うか。科学という最強の武器を手に入れ、群れなす人間は今や安寧を心の底から信じてやまないけれど、しかし、この
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.0

人生初ゴジラ。ユアストーリーは見たことなかったが、評判だけは聞いていたので、あんまり肩の力を入れずに見たが、結構面白かった。
とりあえず、CGはよかったし、音響やBGMも迫力満点だったのがよき。
セリ
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ザ・キラー(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

オシャレじゃないリミッツ・オブ・コントロール感。
フィンチャーはファイトクラブくらいしか見てないけれど、どうにもモノローグが鼻についてしまう。
完璧主義だけど完璧に遂行できないという描写が多々あったけ
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悪い子バビー/アブノーマル(1994年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

グッと心を掴まれそうで、うまく掴まりきらなかった気がした。

バック・トゥ・ザ・フューチャー(1985年製作の映画)

4.0

小さい頃に見て以来の鑑賞。
ディズニー映画的な王道の展開だなとは思いつつも、しっかりと楽しめた。
ジョニー・B・グッドはやっぱり最高。

イージー★ライダー(1969年製作の映画)

4.5

ほんわかロードムービーだと思っていたので面食らった。
終盤の展開はもう圧巻。撮影手法の斬新さも目を見張るものがあった。
当時のアメリカ文化を記録する歴史的意義を持つのはもちろんのこと、現代にも通ずる無
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ファンタスティック Mr.FOX(2009年製作の映画)

3.8

本当にストップモーション?ってなるほどリアルな質感と豊かな描写で、ずっと目が楽しかった。
ストーリーについてはちょっと足早だった感があったものの、さらっと見る感じにはちょうどよい。

桐島、部活やめるってよ(2012年製作の映画)

4.3

小説を読んだあとすぐ鑑賞。
とりあえず小説は最高なのだが、映画でもそのエッセンスはよく表現されていたように思う。モノローグが使えないにも関わらず、登場人物たちが各々の事情を持っており、それらがせめぎ合
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パーフェクトブルー(1998年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

再上映で鑑賞。スクリーンで見れたのはかなりよかった。
殺人については、本当にルミがやったのか怪しいところがあり、再鑑賞したい。

ホーンテッドマンション(2023年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

思ったより前半ホラーしてたし、後半のバトルも結構よい
勝手にファミリー向けのイメージを抱いていたのでゴーストたちが普通に殺しにかかってくるんだってちょいびっくり

テーマとしては、愛するものを失ったベ
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イノセンツ(2021年製作の映画)

3.8

見ているものに、"子どもを産む覚悟"を問う映画だった

現実の子どもたちが果たしてあれほど無垢に残酷かどうかは分からないけれど、きっとこの世のどこかにはあれだけ残酷なことを残酷に思わず行動に移してしま
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葛城事件(2016年製作の映画)

4.7

この悲劇を防ぐ手立てを、自分は恐らく一切持っていないのだろうという予感が、鑑賞後にとても重くのしかかってくる
理屈が通じないような人間に対し、僕らはどれだけ苦痛に耐えて、寄り添おうとするべきなのだろう
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ソウ(2004年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

「ダークナイト」のジョーカーのように究極の2択を迫ってくるかと思いきやそうでもなく、日本のデスゲームもののようにゲーム性があるのかと思ったらそうでもなかった どっちかというと脱出ゲームに近い(謎はそん>>続きを読む

CURE キュア(1997年製作の映画)

3.9

日本版「羊たちの沈黙」のように感じた(実際意識しているらしい?)


「社会」にがんじがらめに縛られ人間としての本質を見失ったものたちを「CURE」し、エゴイズムを解き放つことで、「社会」を相対化して
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マルホランド・ドライブ(2001年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

U-NEXTの説明にミステリーとあり、途中まではガチミステリーだったので最後びっくりした デヴィット・リンチ初だったので「こんな感じか〜」という印象
過去・現在、夢・うつつがないまぜになる構成だったの
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愛しのタチアナ(1994年製作の映画)

4.0

ジャケにすっかり騙されハードボイルドな逃避行的なロードムービーだと思って見たら、前回見た「浮き雲」よろしくちゃんとコメディタッチだった
イカしてるショットが多々あったので、また見返したいところ

浮き雲(1996年製作の映画)

4.0

初・カウリスマキ作品
どの選択も「何でこうしないんだ!」と言ってしまいたくなる失敗の連続なんだけれど、でもそれこそが失敗の本質なのかなとも思ったり

モネ・ゲーム(2012年製作の映画)

3.8

想定していた感じとは結構違って、割とドタバタ劇だったけど楽しく見れた
コリン・ファースの演技がうますぎることを再認識させられる映画 まあとにかくコリン・ファースを起用したの正解過ぎる
序盤の仕掛けとか
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ミンナのウタ(2023年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

マキタスポーツ目当てで鑑賞
とりあえずマキタスポーツはよかった

あと鼻歌によって怪異が伝染していくというのは意外と今までなかったのでは?
ムッキムキのGENERATIONSたちが追い詰められていくと
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マイ・エレメント(2023年製作の映画)

4.5

これはもう大分見ているのがキツかった
こんなに見てられなかったのは珍しいくらいで、大分身体をよじらせたし、頭を抱えてしまった

「マイ・エレメント」の根底に、移民問題やLGBTQといった社会的課題があ
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バービー(2023年製作の映画)

4.5

「ケンたちが憧れた有害な男性性そのものは解体されていない」「シスジェンダーのヘテロセクシュアルしか扱われていない」などを、映画が抱える問題点として指摘するレビューをいくつか目にした

確かにそういった
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ロスト・イン・トランスレーション(2003年製作の映画)

3.7

話としては自己正当化的なところがあったのでうまく乗り切れないところがあったし、ショットやシークエンスもsomewhereほどパッとしない印象があったけど、なんかやけにスカヨハがかわいく見えたのもあって>>続きを読む

SOMEWHERE(2010年製作の映画)

4.4

むっちゃよかった 画力だけで全く飽きずに見られる
冒頭の車がサーキットを周回するシーンや、特殊メイクのシーン、クレオがフィギュアスケートや料理をするシーンなど、とりとめもないシーンがやけに長尺で描かれ
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