早嶋すみちゃんさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

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五億円のじんせい(2019年製作の映画)

3.5

優しさについて話す場面はハイライトのひとつ。
人間の価値とは?をテーマに厳しさを見せつつもやはり優しく、主人公に起きる奇跡的な出来事も映画の優しさなのだと温かい気持ちになる。

一枚のハガキ(2010年製作の映画)

3.5

全体的に演技は強め。豊川悦司と大竹しのぶが囲炉裏を挟む会話シーンは舞台劇の様な画角もあって印象に残る。
ちょっと抜けたようなコミカルさがあるのは監督が戦争とそこからの再起を経験してきたからだろうか。

スペシャルアクターズ(2019年製作の映画)

3.5

カメ止めはあの大仕掛けがウケただけなんじゃないかという懸念を吹き飛ばす一作。
今回はオーソドックスな面白さのコメディだけど、個性的な俳優陣の起用や彼らの味を最大限に引き出すキャラ造形などはカメ止め同様
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異端の鳥(2019年製作の映画)

4.0

孤児になってしまった少年が行く先々で人の醜い部分を浴び続けるロードムービー。
ひたすら地獄巡りの直接的なつくりなのだが、それがタイトルの意味になるほどとなった瞬間の絶望を呼び少年の行動に説得力を持た
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プロメア(2019年製作の映画)

3.5

最初はポッピングシャワーみたいな色彩に面を食らうけどすぐに慣れてアヘれます。
熱さと勢いがブチ抜くアンバランスなテンションだが、それがこの作品の味であり、終盤の啖呵の切り合いとバトルアクションは「これ
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ジョーカー(2019年製作の映画)

4.5

寄せ集められてはいるが病や環境などその一つ一つは決して非現実的なものではなく、その中で抱く怒りは至極真っ当なものであり、誰でもジョーカーになり得ると同時に誰もが抑え込めるとも言える。
虚実入り混じる構
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地獄先生ぬ〜べ〜 恐怖の夏休み!!妖しの海の伝説!(1997年製作の映画)

3.0

夏の海が舞台というのもあって怪奇色は薄め。
原作の女郎蜘蛛の回がベースになっているため、良エピソードではあるがやや野暮に感じてしまうのと大体の話が読めてしまうのは残念。

地獄先生ぬ〜べ〜 午前0時ぬ〜べ〜死す!(1997年製作の映画)

3.5

今回の敵は戦闘力はそれほどではないけど人の心の隙に付け込んだり関係を壊したりと嫌らしいタイプで、やっぱり悪ピエロって言ったらコレよなぁとなんだか嬉しくなる。
勝がメイン入りしてるのもちょいレア感あって
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地獄先生ぬ〜べ〜(1996年製作の映画)

3.5

OPで懐かしさ爆発。50分無いくらいなので、オリキャラの久美子の命を狙う黒マントにぬ~べ~とクラスメイトが立ち向かうオーソドックスな友情と成長のお話。
黒マントは原作のAを思い起こさせるキャラで良かっ
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マカラ(2017年製作の映画)

4.0

コンゴの辺境で暮らす青年を追ったドキュメンタリー。これは凄い。
材料を調達し、商品を作り、街へ運び、客に売るという一連の工程はどこを切り取っても気が遠くなるほど過酷で圧倒される。
過酷な労働に息を切ら
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悪なき殺人(2019年製作の映画)

4.5

女性の謎の失踪から始まり、物語は思いもよらぬ繋がりを見せて展開していく。
何度も視点や時間が変わるが混乱することなく気持ちよくエモーショナルに繋がっていく組み立てが見事でメチャクチャ面白かった。

映画しまじろう しまじろうとうるるのヒーローランド(2019年製作の映画)

3.0

子ども向けに不必要を削ぎ落としまくってとにかくシンプルにしたヒーローもの。
解りやすく飲み込みやすいお話ではあるもののガオガオさんという小骨が喉に引っかかり続ける。
なんじゃコイツ。

殺さない彼と死なない彼女(2019年製作の映画)

4.0

文語調の台詞回しが青春の感情と相性が良くてド好み。
3組の高校生のエピソードをどれかを世界の中心にせずそれぞれを世界の一面として描く。
それらが流れることなく確かに織りなされていることに気づかされる終
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東京干潟(2019年製作の映画)

5.0

メチャクチャ面白かった。
これまでの昭和~平成の時代を生きてきて今は干潟のすぐそばで猫と共に暮らすホームレスの老人。
この老人の人生を通して見つめる現代社会という面もあるのだけど、何より単純にこの老人
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アナベル 死霊博物館(2019年製作の映画)

3.5

アナベル人形の封印を解いてしまったことで始まる悪夢のお留守番。ストーリーはシンプルだけど、タイトル通り悪霊のキャラも多くてあの手この手のビビらせ方が怖楽しい。その反面スピンオフを狙っているように見えて>>続きを読む

ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)

4.0

序盤に束の間流れる従業員にとってはいつもの、客にとっては幸せなホテルでの時間。これが実に効いていて、テロ発生で日常が破壊された時の絶望感たるやもう。
綿密なリサーチのおかげか、従業員、客、テロリスト、
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いしゃ先生(2015年製作の映画)

3.5

無医村で診療所を始めた女医さんの半生を一定の温度で淡々と描く伝記モノ。
過剰なドラマチックさは無く地味な描き方だが、コツコツと日々を積み重ねていく印象で人物の実直さと日々の中での苦労が感じられる。
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黒い乙女A(2019年製作の映画)

2.5

答え合わせ的な内容から予想外の方向に話が展開していく面白さはあったけど、前編のQに対するAかと言うと微妙なとこで少々の混乱とそこそこのモヤモヤが残る。
ホラーで親切な説明で全部スッキリってのは野暮なの
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黒い乙女Q(2019年製作の映画)

3.0

施設で育ったヒロインの少女がある家族に引き取られるも明らかにおかしい人たち。
気味が悪く嫌な空気が漂う中で話が進み、「実は・・・」を軽く触る程度に明かしたところで後半へ続く。話の途中でぶつ切りにした状
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ONE PIECE STAMPEDE(2019年製作の映画)

4.0

各勢力集結のオールスターお祭り映画。その分キャラの交通整理に苦しんだ感じがあって痒いとこは残るものの、普段は見れない組み合わせとてんこ盛りアクションは充分に熱くて楽しかった。

ナゾトキネマ マダム・マーマレードの異常な謎 【解答編】(2013年製作の映画)

1.0

この解答編を観るまでフェイク解答の方は全く気が付かなかった。むしろこっちに辿り着く方が難しいんじゃないかな。
しかしこの確認作業みたいな内容で1時間もない作品が特に割引も無く通常料金で劇場公開されたっ
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ナゾトキキネマ マダム・マーマレードの異常な謎 【出題編】(2013年製作の映画)

2.5

ミステリーではなく謎解きクイズ映画で川口春奈もヒロインというより進行役。
謎の仕組み自体は初見で解ける難易度だけど、答えに辿り着く最後の一歩で「そんなの覚えてねぇ!」となるから、片っ端からメモってない
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緯度0大作戦(1969年製作の映画)

3.0

海底の超文明世界が舞台の空想冒険映画。
物足りなさやチープさはあるものの、少年心をくすぐる要素もたっぷりで楽しく観られるしラストもイカす。
子供の頃に純粋にワクワクしながら観たかったな。

メランコリック(2018年製作の映画)

4.0

「言われてみれば銭湯って人殺しに都合良いな」と思った瞬間になんか納得してどんな展開もスムーズに受入れる体勢が整う。というか整ってしまう。
そのためヤバいと焦る暇なく巻き込まれていく主人公と軽くシンクロ
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いなくなれ、群青(2019年製作の映画)

3.5

観た人の熱量高めなのに納得。まず特別ファンタジックな表現やアイテムもないのに異世界の雰囲気が出来上がっているのに驚いた。
リアリティの面で賛否が分かれている文語的な台詞回しも謎を秘めた異世界と思春期の
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チャイルド・プレイ(2019年製作の映画)

3.5

AI、スマート家電、自動運転など、ファンタジーやSFに技術が追いつこうとしている現代。
今回のチャッキーは「ハイテクすぎてなんか怖い」という感覚を形にしたようなキャラで時代に合った良いリブートだと思う
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凪待ち(2019年製作の映画)

4.0

ストーリーも演技も見応えがあって良かった。
どうしようもないギャンブル狂いでありながら、なぜか周りの人が離れることなく手を差し伸べてくれる。その“なぜか”の部分が難しい役どころであるが、香取慎吾の持つ
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放送禁止 洗脳 邪悪なる鉄のイメージ(2014年製作の映画)

3.0

このシリーズでは珍しく表ストーリーで大きなひねりがあって惑わされる。結末もこれまた珍しくポジティブ気味だけど、もう一掘り勘繰ると嫌な真実が浮かんできそうなとこもあるな。

僕はイエス様が嫌い(2019年製作の映画)

3.5

現実と向き合い成長する少年に祈りや信仰を重ねた物語。いつかやってくる純粋に信じていた“祈り”の捉え方が変わる瞬間。
その切なさと澄んだチャーミングさが絶妙に混ざり合ったなんとも愛らしい映画で心に沁みた
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あいが、そいで、こい(2018年製作の映画)

3.5

良かった。
ひと夏の想い出を描いた直球青春映画でキャラクターも王道の配置ながら、こんな青春がどこかで実在してるのかもなと思わされ心を掴まれるのは、若手俳優たちの確かな実力による役作りと自然体の姿とが噛
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放送禁止 劇場版 〜密着68日 復讐執行人(2008年製作の映画)

3.5

モキュメンタリーではあるけど、ドラマ感が強くPOVのサスペンスといった感じに。「デスリミット」と合わせてひねりを入れていかないといけないためどうしても強引なとこはあるけど、複数回観て真相に肉付けしてい>>続きを読む

菊とギロチン(2016年製作の映画)

3.0

アナキスト集団と女相撲の化学反応は〇。
時間が長く人物の語りも長いため物語のテンポや締まりみたいなものは欠けるものの、その反面「今こそ真っ向勝負で物申さねばならんのだ」という作り手の熱意は感じられる。
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居眠り磐音(2019年製作の映画)

3.5

しっかりと段階を踏む観やすくて感情移入しやすい構成。そのためドラマも殺陣も磐音の持つ切なさや寂しさが映えてこの作品の特色として印象に残る。
松坂桃李の代表作のひとつになり得る魅力のある物語とキャラクタ
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ずぶぬれて犬ころ(2018年製作の映画)

3.5

主演木口健太の好演と要所で見せる俳句が胸を打つ伝記映画。
現代パートはやや取って付けた感があるものの、誰かが残したものがバトンを渡すように受け継がれ時代を超えて影響を与えるという“作品の力”を見せる試
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バイオレンス・ボイジャー(2018年製作の映画)

3.5

寂れたテーマパークを訪れた少年たちを襲う恐怖。
主人公が小学生とは思えないようなエグくて容赦の無い展開のストーリーとレトロ感と汁が溢れるゲキメーションが相性抜群で面白い。
舌が痺れそうな濃厚クセ味映画
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四月物語(1998年製作の映画)

2.5

特段ドラマチックな事が起こる話ではなく、作風を見せるPVのような感じ。
ヒロインのおぼこさを強調させまくったような一人暮らしや大学生活の探り探りでぎこちない様子が自分には観ていてやたら居心地悪くてたま
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