サメドーナツさんの映画レビュー・感想・評価

サメドーナツ

サメドーナツ

ドリーム・シナリオ(2023年製作の映画)

3.4

"悪夢で、逢いましょう"

私ならニコケイをこう使う!と言わんばかりに様々なB級作品のアイコンを任せられ、もはや大喜利のお題と化したニコラス・ケイジ。

不条理を際立たせるニコケイの困り顔や悲痛な演技
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エレクトリック・ステイト(2025年製作の映画)

3.4

「私20個くらい罪を犯した状態で来てるんだよ」

『アベンジャーズ』シリーズでお馴染みのルッソ兄弟が描くSFロードムービー。未来とレトロが共存する世界観や、各々が違った特徴を持つロボットのキャラクター
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ミッキー17(2024年製作の映画)

3.8

"使い捨てワーカー逆襲劇"

『パラサイト』のオスカー受賞により、更に信頼と実績を築き上げたポン・ジュノ監督が描くSFディストピア最新作。個人的には、"ポン・ジュノ"‪×"ハリウッド"という期待値を大
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アヒルと鴨のコインロッカー(2006年製作の映画)

3.5

"裏口から悲劇は起きる"

物語に仕掛けはあれど難解な複雑さはなく、"本屋強盗"の真意などの違和感の解消や伏線の回収が、丁寧かつスムーズに紐解かれていくためストレスフリーで楽しめる印象。

ディランの
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マルセル 靴をはいた小さな貝(2021年製作の映画)

3.7

"貝だって人生は、ままならない"

主にモキュメンタリー形式で進行する"実写"と"ストップモーション"の融合作であり、ユニークなキャラクター性と、リアルとフィクションが共存する世界観が印象的。独特であ
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リゾートバイト(2023年製作の映画)

2.6

"昇抜天閲感如来雲明再憎"

2ちゃんねる発祥の怪談を元に制作されたホラーであり、コントとシリアスを融合させた様な緩急が印象的な作品。

※以下ネタバレを含みます。

昨今のJホラー、ましてはB級ホラ
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バッド・ジーニアス 危険な天才たち(2017年製作の映画)

4.2

"まとめて合格、請け負います"

死人は出ないし国も滅ばないが、"カンニング"というテーマと状況だけでそれに勝るハラハラ感を備えており、身近な題材だからこその独特な緊張感を持った作品。

緊迫感を持続
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

3.8

「一度、お休みしたいです」

ミット打ちや縄跳びなどの反響音が強調されればされる程、"音"からは離れた世界で奮闘する主人公ケイコが背負うハンディキャップのシビアさが明確になり、いかに過酷な状況下での挑
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悪い夏(2025年製作の映画)

3.9

"クズとワルしか出てこない"

ケースワーカーと受給者の距離感や生活保護の闇の部分を描きつつ、徐々に非日常な展開へと突入していくヒューマンサスペンス。

実力派キャストの安定感と存在感。寄りのショット
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スマイル2(2024年製作の映画)

4.0

良い続編でにっこり!!!

冒頭の長回しとタイトルバックだけを取っても前作とのクオリティの差が一目瞭然であり、ホラー表現や作品の完成度を含む様々な要素において著しく進化している印象。

前作の焼き回し
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スマイル(2022年製作の映画)

3.5

にっ(^︶^)こり

お手本の様なジャンプスケアを際立たせる、緊張感の作り方と継続が見事。本来ならば安心感の提供が役割である"笑顔"を、ホラー表現として魅せる切り口が、不気味な空気感や不安感をより一層
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アミューズメント・パーク(1973年製作の映画)

3.0

"老人は大切に"

至る所に散りばめられた風刺が特徴的であり、遊園地で老人がただただ酷い目に遭うというエッジの効き方や、当時と現代の高齢者に対する捉え方のギャップが印象的。

教育映画として制作したの
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ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

3.6

"60年代ロンドンへようこそ"

前半での鏡の演出や、主人公ふたりが自然にスイッチする演出などは機転が利いており、主人公の姿勢や突飛な展開も楽しめたが、物語が進むにつれ徐々に魅せ方に若干のハリボテ感が
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ニンジャバットマン対ヤクザリーグ(2025年製作の映画)

4.2

「私は貴様によく似た男を知っている」

前作よりも厚みの増したストーリーと際限のない自由度で描くDCエンタメ作品。前半のアクセル全開でぶっ飛んだ展開と、後半のシリアス展開とのギャップやバランスが絶妙で
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ニンジャバットマン(2018年製作の映画)

3.9

「ヒーローに人殺しは出来ねぇ」

日本の戦国時代を舞台に、DCキャラクター達が大暴れする今作。良質な作画とテンポ感がブレず、終始遊び心満載の作品であり、バットマンをはじめとした数々のキャラクターと日本
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教皇選挙(2024年製作の映画)

4.0

"これは選挙か、戦争か"

保守派とリベラル派が睨み合う教会内で繰り広げられる静かな権力闘争。各々の画策やスキャンダルが露顕しだし、次第に熱を帯びていくコンクラーベの緊迫感の描き方が抜群。

静粛に執
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フォールガイ(2024年製作の映画)

3.9

「あんなに美味しいベーコンは無い」

影の立役者である"スタントマン"に光を当て、スタントの重要性と意義が存分に詰め込まれていると同時に、デビッド・リーチ監督の映画製作に対する愛と熱量が非常に伝わる作
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バビロン(2021年製作の映画)

3.4

"栄光と狂乱"

『セッション』や『ラ・ラ・ランド』で実績と信頼を築き上げたデイミアン・チャゼル監督と実力派キャストにより描かれる、映画に全てを賭けた3人の人生と、サイレントからトーキーへと移り変わる
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Demon City 鬼ゴロシ(2025年製作の映画)

3.4

"執着と殺意"

展開のツッコミどころや味気無さは擁護出来ないが、生田斗真が魅せる淡々としたアクションでなんとか最後まで維持できてしまっている感。

キャラクターに成りきった俳優陣の誇張した演技が清々
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ロングレッグス(2024年製作の映画)

3.3

"サタン万歳"

『羊たちの沈黙』をはじめ、数多くのサイコホラーへのリスペクトや、そのDNAを引き継ごうとする意思は感じるが、個人的に前もって設定したハードルは超えてこなかった印象。

対象物を真ん中
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アルプススタンドのはしの方(2020年製作の映画)

3.8

「この反乱分子達を頼んだぞ!」

主に野球観戦と人間ドラマが並行で進行し、球場内で物語は完結するものの、観戦している試合の盤面は一切映らないという画期的な構成。

自校のチームへの応援を通して解けてい
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劇場版モノノ怪 第二章 火鼠(2025年製作の映画)

3.8

"群れをなす炎"

前作『唐傘』に勝るテンポ感とスピード感に加え、大奥コンテンツとしても更に踏み込んだ人間関係をより鮮明に描写している印象。圧倒的な"色彩"の暴力も健在しており、スクリーン映えする配色
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劇場版モノノ怪 唐傘(2024年製作の映画)

3.7

「お前を斬り、清め、鎮める」

尖った作風や独特な世界観が印象強く、新鮮な映像体験として楽しめる一作。画面から溢れる"色"のパワーがなにより特徴的であり、画面に余白が無い分、視覚に対する情報の処理は多
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CURE キュア(1997年製作の映画)

4.2

"憎悪は催眠で覚醒する"

独特なカット割りや奇抜な長回しを駆使し、不穏な空気感を終始最大限引き出しており、恐怖心を煽る"演出"や"魅せ方"において黒沢清監督の右に出る者はいないと感じる一作。

無闇
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映画ドラえもん のび太の絵世界物語(2025年製作の映画)

3.9

"異世界ならぬ絵世界"

子どもから大人までが純粋に楽しめる様々な伏線や展開の塩梅が丁度よく、「釣竿」「ふりかけ」「風呂嫌い」など散りばめた要素を回収していく物語の作り方が印象的であり、各々のキャラク
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犬人間(2022年製作の映画)

2.5

犬も内容も鳴かず飛ばずの80分。

何に重きを置きたいのかが分かりにくく、犬人間の"異様さ"を際立たせたいのであれば必要な説明が足りておらず、クリスチャンの"異常性"を示したいのであれば工夫が足りてい
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ウィキッド ふたりの魔女(2024年製作の映画)

3.9

"悪い魔女"と"善い魔女"のオリジン

主演2人の歌唱力、バラエティに富んだ演出、一貫して壮大な世界観など見応えのある要素が多く、幅広い層が楽しめるエンタメ超大作に仕上がっている印象。

グリンダを演
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ナミビアの砂漠(2024年製作の映画)

4.0

「拾えよ」

河合優美演じる"カナ"の不誠実かつ攻撃的な行動を、まるで動物観測かの様に定点カメラで観察させるというアイデアの斬新さ。

カナが暇潰しに観ている"ナミビアの砂漠"でのライブ映像。そこに映
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関心領域(2023年製作の映画)

4.1

"無秩序への無関心"

アウシュビッツ収容所の隣で何不自由なく暮らす家族の映像が主となり進行し、直接的な残酷描写こそ無いが、観客に"想像"させ"比較"させることで伝わるエグさが特徴的。遠回しの様に見え
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映画大好きポンポさん(2021年製作の映画)

3.8

『映画大好きポンポさん』であり『新人監督ジーンくん』であり『女優志望ナタリーちゃん』でも成立してしまう程に、メインキャラ3人へのフォーカスのバランスが絶妙。

この作品は"90分"であることに大きな意
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サンクスギビング(2023年製作の映画)

3.4

"出血大サービス 価格は半分"

ゴア描写をメインに置きたいのなら、既視感のある方法ではなく、もっと大喜利に振った殺し方で盛大に遊んでも良かったと感じる。

"今彼"と"元彼"に与えられた役割が勿体な
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インフィニティ・プール(2023年製作の映画)

3.3

"罪をつぐなうのは、もう一人の自分"

斬新なアイデアと工夫された展開は刺激的であり、想像力豊かな監督だと感じるが、個人的には少し物足りなく、刺さる人にはとことん刺さる作品といった印象。一貫して不気味
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名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN(2024年製作の映画)

4.0

「俺は馬じゃないから背負わない」

19歳から24歳までのボブ・ディランの輝かしい一時期を、美しく丁寧に切り取って描いた伝記映画。
"名もなき者"が"求められる者"になっていく過程で遭遇する"葛藤"や
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Broken Rage(2024年製作の映画)

3.2

"時間ちょうせい"

先へのフリとなる淡々と進むヤクザ映画としての"1部"と、1部の構造を丸々パロディとして昇華する形式の"2部"の2部構成で進行。時代遅れのコントともとれるし、実験的な作品ともとれ、
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ANORA アノーラ(2024年製作の映画)

5.0

"おとぎ話と現実"

第77回カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞、第97回アカデミー作品賞ノミネートなど、輝かしい成績を誇るショーン・ベイカー監督作『ANOLA』。ど頭からラストまで大胆かつ繊細な傑作
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ブルータリスト(2024年製作の映画)

4.0

「 大事なのは到達地だ 旅路ではない 」

ホロコーストを生き延びたハンガリー系ユダヤ人のラースロー。アメリカに渡り建築家として成功を掴もうとする彼の葛藤や苦悩を描く215分の超大作。

アカデミー作
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