5lothさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

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塔の上のラプンツェル(2010年製作の映画)

4.0

ブルーにこんがらがった青春。そこから好奇心と勇気で新しい世界へ踏み出していく物語。それに勝るものないね。素晴らしい。

塔の中はラプンツェルにとってのベッドルーム。彼女はそこでギターをかき鳴らすポーズ
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サウダーヂ(2011年製作の映画)

3.3

甲府の街を描くことで、社会全体を暴いてしまったような作品。

閉塞感、という単語だけでは表せない状況。誰もがどん詰まり。行き場がない。甲府はこんなことになっているのか、という素直な感想の後に、これはも
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一枚のハガキ(2010年製作の映画)

3.0

新藤兼人98歳の監督作。作中にほとばしる戦争への怒りを、震災や原発に重ねて見てしまってものすごく感動した。みなぎるほどの力強さを持った映画だった。

出征から戦死への切換。置き手紙や、くじで決められた
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ブルーバレンタイン(2010年製作の映画)

3.5

すごい、甘さと絶望が同時に訪れる瞬間が。

終わりと始まりが同時に描かれる。結婚式のシーンをあんなに絶望的な気分で見たことないな。必要なのは分析じゃない。映っているものがすべてだろう。特殊な状況は何も
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トーキョードリフター(2011年製作の映画)

3.0

雨ににじむ視界。光量不足のざらついた映像と、ピントの合わないカメラ。それはあの時のぼくらの気分。そして今も引きずったままの。節電でいつもより暗くなった東京にはぼくらの不安も混じっていた。前野健太はあの>>続きを読む

洋菓子店コアンドル(2010年製作の映画)

3.3

蒼井優は上手い。ぐう。演出とストーリーも鮮やかでした。

ステイ・フレンズ(2011年製作の映画)

3.5

ラブコメを批評するラブコメっていう多重視点がよかったです。

恋愛とセックスと仕事。関係をややこしくするのはどれだ?恋愛とセックスを分けてるのが、この映画の特徴と思ったけどそんなに珍しいことじゃないの
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婚前特急(2011年製作の映画)

3.3

すごく笑った。こういうコメディが日本にも根付いたらいいと思います。

モテキ(2011年製作の映画)

3.0

自分のことだ思った。辛いけど避けられない。

アントキノイノチ(2011年製作の映画)

3.0

温度のない画面。2人のコートの色も制服も寒色のブルー。人の温度からはぐれてしまった2人の道行き。遺品整理という行動を通して、飛び散って散乱した温度を、あの時の命を集めて取り戻せ。告白とおくりびとの間に>>続きを読む

恋の罪(2011年製作の映画)

2.5

よく分かんなかったので仮定してみる。これは女性讃歌である。そもそも人間は美しく善良なものではなく、醜悪で狂気に満ちたどうしようもない存在である。だが、それが人間で私たちはそのようにして生きている、とか>>続きを読む

魔法少女を忘れない(2011年製作の映画)

3.0

メタメタなストーリーの中に、確かに青春の煌めきと慟哭と躍動が映っていて、ちょっとくらくらする程だ。終わりの予感を感じながらも、過ぎ去っていくのが青春か。それは止められない、忘れないことは出来ないのか。

ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!(2007年製作の映画)

3.0

イギリスのコメディは難しいなー、自分には。ただ、サイモン・ペグとニック・フロストのコンビが最高なのは分かった。バッド・ボーイズとかをパロって批評しつつ、最後はバカな銃撃戦に徹するていうのもいいと思いま>>続きを読む

永遠の僕たち(2011年製作の映画)

2.5

繊細すぎる子供たちは、死を媒介にして遊び、出会い学ぶ。腐肉を嗅ぎ付ける虫の話が象徴的で面白かった。イノセントな死の予感のストーリーの中に、日本軍の特攻隊の幽霊が出てくる想像力がこの映画のアイデンティテ>>続きを読む

ヒミズ(2011年製作の映画)

3.0

世界に呪われたこどもたちは、世界を、もしくは自分自身をも呪って生きていくしかないのだろうか。思春期の絶望について、また震災後の日本についての話なのだと思った。それはどうしても重ねて見てしまう。言葉にで>>続きを読む

リアル・スティール(2011年製作の映画)

3.0

何このロボットアニメ。楽しいじゃねーか。これはあらかじめバラバラだったものが一つになろうとする物語だと思った。一つはマックスとチャーリーの親子関係。距離も時間も心も離れていた2人が近付いてゆくこと。>>続きを読む

小悪魔はなぜモテる?!(2010年製作の映画)

3.0

面白かった!緋文字という教材によく使われる修道女の物語を題材に指定して、主人公と比較していくのが興味深い。悪評が広まっていくが、行いは弱者を救う為でもあったり。ていうか、エマ・ストーンがキュートすぎん>>続きを読む

台北の朝、僕は恋をする(2009年製作の映画)

3.0

夜から朝に変わるまでの時間、2人で歩いている時の、いつもより少し緊張した空気の、でも普段言えないことが言えてしまうようなあの感じがした。恋する惑星×吠える犬は噛まない、みたいな。大体の恋が思い込みと勘>>続きを読む

劇場版マクロスF〜イツワリノウタヒメ〜(2009年製作の映画)

2.5

物語のために歌があるのでなくて、歌のために物語があるシーンがいくつもあって、そこが素晴らしかったと思う。だったら、そのテンションで全編いってほしかったほしかったなぁ。

襲撃の後、歌う決意をするランカ
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ものすごくうるさくて、ありえないほど近い(2011年製作の映画)

3.0

最強こども視点映画だった。悲しみと勇気について。ママは電話でも最後に会話をしていて、オスカーは出来なかった。それが悲しみへの向き合い方の差なのかも。だから、オスカーとおじいちゃんは同じ。でもオスカーは>>続きを読む

キツツキと雨(2011年製作の映画)

3.3

スーパーへたれ若者&おっさん肯定映画だった。撮影現場が舞台のものって、そこに辿り着けなかった人間からすると憧れがあって。でも理不尽なお願いを図々しくも通してしまう感じに辟易したりもするんだけど、この映>>続きを読む

ドラゴン・タトゥーの女(2011年製作の映画)

3.0

睨みつける、世界を憎んでいる。世界はまだ男が支配している。世界=男。「女たちを殺したやつを見つける」と言われて顔を上げた時の表情が、一番美しかった。

ヤング≒アダルト(2011年製作の映画)

3.0

この映画のシャーリーズ・セロンを好きになろうと思ってずっと見てたけど、ダメだった。痛い…。人物に対する観察が厳しくて、素晴らしい。ハローキティのTシャツ、高校時代のパーカー、ファーストフードでの食事。>>続きを読む

いまを生きる(1989年製作の映画)

3.0

生徒たちの目がキッラキラしてやがるぜ、くそう。彼らが主役なのがよかった。中途半端に大人になった僕は少し考える。いい出来事が起きる時、ポジティブな感情が生まれる時、そこにはどういう作用が起きているんだろ>>続きを読む

ヒューゴの不思議な発明(2011年製作の映画)

3.0

手前から奥に、奥から手前に。カメラの動きは物語の動き。そこかしこでゼンマイが回っている。ゼンマイが動かすのは時計。つまり時間。物語の運動は過去と未来を巻き込んでいく。映画についての映画だった。デジタル>>続きを読む

SHAME シェイム(2011年製作の映画)

3.0

主なシーンは夜である。主人公の生活はリッチに見えるが、内面に翳りを抱えている表れ。その秘密は意外なことに描かれないまま終わる。でも、そのことによって表情の一つ一つに強い印象が残った。主人公のセックスは>>続きを読む

昭和残侠伝(1965年製作の映画)

3.0

ベタなドラマだったけど面白かった。ヤクザ稼業てものが、もっと身近だった時があるのね。まあ、その後の弊害も色々とある気はするが。しかし、この渡世の仁義ってやつが今、一般人にもすんなりと受け入れられるって>>続きを読む

へんげ(2011年製作の映画)

3.0

なんじゃこりゃあ。すごくドラマチックでロマンチックだったけど、なんじゃこりゃあ。微妙に古臭くもあ80年代な感じもした。すべてを憎む心と、誰かへの愛は共存するんだなー、とか。

はやぶさ 遥かなる帰還(2012年製作の映画)

3.0

瀧本智行の映画はいつも画面の黒がきまっていてかっこいいなー。照明がいいのか陰影があって、陰の部分が黒く落ちていると思うのです。それは物語と人物にもあって。どこが光で、どこが影なのかを把握してるってこと>>続きを読む

赤ずきん(2011年製作の映画)

2.5

コスチュームプレイでもアマンダはかわいいなー。くすんだ空と、多くはない会話を見てトワイライトを少し連想してみたり。疑心暗鬼で狼が誰なのか分からなくなるのが面白かった。おとぎ話とジュヴナイルの親和性、な>>続きを読む

パレルモ・シューティング(2008年製作の映画)

3.0

ヴェンダース。写真を撮る、矢を射るというshootという単語。デジタルとネガ。生と死。そういうものを重ねてみせる。

クロエ(2009年製作の映画)

3.0

こーわーいー。この映画も想像ということで言えば、クロエの伝聞によって、ジュリアン・ムーアの想像が働き、ストーリーが進む。でも、実はっていう…。美しいものってなんか信じてしまう気がしますね。こわいね。

ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜(2011年製作の映画)

3.0

よかったのはスキーターの中にコンスタンティンの教えや心が息づいていること。それが今も彼女を動かすものの一つであること。エイビリーンがエリザベスの子供に自尊心を与えようとしているところ。そうやって混ざり>>続きを読む

僕たちは世界を変えることができない。 But, we wanna build a school in Cambodia.(2011年製作の映画)

3.0

大学生の浅薄さとか、ヘタレ加減、弱さ、軽薄さ。そういうものがリアルだと思った。デリヘル呼んじゃうとことか特に。でもそれで青春映画の爽やかさを手に入れてる。なぜカンボジアなのかは分からない、でも…。でも>>続きを読む