smeeさんの映画レビュー・感想・評価

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エリックを探して(2009年製作の映画)

4.3

切なくて、笑える作品。
ケンローチにしては珍しいコメディ作品だけど、ちゃんと社会的な問題にも切り込んでくる。
「1番幸せな思い出が1番辛い思い出になることがある。それが人生だ。」
この言葉に共感せずに
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.1

平山はいわゆるイケオジで、寡黙で仕事熱心、誠実で質素、優しさに溢れ、読書が趣味でアカデミックな一面もある。
昭和の持ち物を大切に使い続け、通勤で聴くのは、これまたザ・昭和のミュージックカセット。ところ
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セイント・フランシス(2019年製作の映画)

4.1

良い映画(人によってさまざまだけど)を観たあとの充足感を久しぶりに味わった。
ものすごく陳腐ではあるけれど、人生にはいいときも悪いときもあって、そして選択の連続で、その選択を迷ったり、悔やんだり、満足
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おとなのけんか(2011年製作の映画)

3.5

新幹線の中でサクッと観終われる作品と思ってチョイス。
あっという間かと思ったけど内容的にまあまあ疲弊した。
論点ズレまくる4人の会話はどういうオチで終わるんだろうと思ってたけど、そういうまとめ方なのね
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

4.5

シリーズ最高傑作。
やはりマーベルは映画館で観るべし。
一瞬たりとも目が離せず、一瞬たりとも飽きなかった。
何を書いてもネタバレになりそうなのでとにかくエンターテイメント映画として類を見ない面白さだっ
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

3.6

チェーホフの戯曲から引用したセリフは秀逸だった。
人生で後悔したことがある人になら、誰しもの心に響くであろうセリフを韓国手話で語らせたシーン。
とてもとても美しい、心に残るシーンだった。
心底見惚れた
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ソウルメイト/七月と安生(2016年製作の映画)

4.4

持って行き場のない感情が押し寄せては引き、押し寄せては引く。
2人の気持ちの描き方、27の伏線を含む演出、何よりも女優2人の演技力に引き込まれすぎて、たびたび泣いた。 
そして倫理観と本心のはざまで葛
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アバウト・シュミット(2002年製作の映画)

3.9

因果応報的なことを踏まえての人生讃歌。
仕事一筋の主人公。
定年後の一念発起の行動が生み出した心の整理と新たな希望。
脚本がとても良かった。
娘をとても愛しているのに、不器用なゆえ娘には伝わらない。そ
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SOMEWHERE(2010年製作の映画)

4.5

冒頭の長回し。主人公の退屈な人生を観てる側も疑似体験し、無駄な時間を過ごす苦痛を体感する。
そして娘を預かることで一変する日常。
それは生きていると実感できる充実した日々。
正しいことより楽しいことを
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ミナリ(2020年製作の映画)

3.6

象徴的な煙突からの黒い煙。
この父親が考える家族の守り方は独善的で独りよがりで自己中心的で不愉快だった。
自分の夢の犠牲者が大切な家族なんだということに一生気づけないタイプ。
ささやかな希望はあったけ
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エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

メンデス監督がコールマンの演技力に惚れ込み、主人公は彼女を念頭に脚本を書き始めたというのにふさわしく、コールマンの圧倒的な演技に魅了された。
黒人の青年スティーブンと中年の白人女性ヒラリーのあいだに最
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ノンストップ(2019年製作の映画)

3.5

ツッコミどころも結構あったけど、なんも考えず、笑ったり、びっくりしたり。シンプルに楽しめた。
他の国では馴染まない「韓国といえば」という文化を、若干自虐的かつユーモラスにセリフとして登場させるシーンが
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ベテラン(2015年製作の映画)

3.6

シンプルに面白い。
カーアクションは、ド派手な中に緻密さもあって緊迫感がすごい。このクオリティはハリウッド超え。
コメディもツボにハマった。
勧善懲悪がテーマの時に、悪=財閥や大金持ちっていう設定含め
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シカゴ(2002年製作の映画)

3.3

ストーリーは倫理観ゼロの内容だけど、特にキャサリンゼタジョーンズのダンスと歌は、その美貌とスタイルも相まって見応えあった。ミュージカル映画としての出来自体は悪くないのかな、って思う。

チケット・トゥ・パラダイス(2022年製作の映画)

3.5

オーシャンズで夫婦役を演じているし、ジョージクルーニーとジュリアロバーツの息はぴったりで、夫と妻としてはサイアクでも、親としては満点取りたいって張り合うところも、くだらない小競り合いも共感しまくってそ>>続きを読む

テロ、ライブ(2013年製作の映画)

3.9

ハジョンウの演技が圧巻。
後半からはほぼ1人舞台だったが、一瞬たりとも目が離せないまま終わった。
ストーリーの展開は意外で、なんと凝った脚本かと感服。
韓国のこの手の映画は、迫力の映像を撮るためにお金
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僕の中のあいつ(2018年製作の映画)

3.5

身体が事故で入れ替わる系のありふれた設定ではあったけど、身体が変わったことへの本人たちの戸惑いがあまり描かれてないのが目新しい。
周りが戸惑うところや、見た目の違いから起きるズレた会話は、あるあるでは
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ピノキオ(2022年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ディズニーの実写版に期待しないことにしてるけど、ピノキオがあまりに可愛いのと、トムハンクスのゼペットじいさんを観たくて視聴。
原作、というか長年親しまれてきたアニメーションに忠実に実写化してこそ価値が
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がんばれ!チョルス(2019年製作の映画)

3.5

登場人物の関係性がよくわからないな、と思いながらもテンポ良く進むので飽きることもなく、中盤以降、チョルスの過去があきらかになってきてからはあっという間のハートフルコメディ。エンディングもありきたりでは>>続きを読む

WAVES/ウェイブス(2019年製作の映画)

3.0

A24とキャッチーな宣伝に引っ張られすぎてしまったのかも。
エイミーが一人で背負いすぎ。
早く家族から解放されて夢を実現できるといいな。
ラストシーンのエイミーがこの映画のベストワーク。

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.2

かわいそうで泣いて、切なくて泣いて、感動して泣いた。

あなたがここにいてほしい(2021年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

なにも持ってない彼は、出会ってからずっと一途な愛だけを惜しみなく彼女に与え続ける。
それだけでよかったはずなのに、もっと幸せにしたいと思う彼と、そばにいてくれるだけで幸せだと思う彼女は、大人になるにつ
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パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

終始、重苦しい。
カンバーバッチの体当たり演技が異彩を放っていた。
圧倒的な支配者にも弱みがあった。
その弱みを隠すためさらに冷酷になっていく。
そして、冷静なようで感情に左右されがちなその支配者は、
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神様の思し召し(2015年製作の映画)

3.1

陳腐なストーリーをコメディ仕立てにして、そこにメッセージ性を強く持たせようとするから、作品がとっ散らかってよくわからなかった。

三姉妹(2020年製作の映画)

3.7

あまりにもやるせなく切ない内容を、圧倒的な演技力で三人の女優が全力で演じるものだから、鑑賞後のしんどさが後を引いた。

ブギーナイツ(1997年製作の映画)

3.8

ポルノ業界という稀な設定で、その世界で生きる人たちの、まともに生きられないという諦めに近い自虐心と、狭い世界の中であれ、必要とされているという自己肯定感と、成功を勝ち取ったことからくる思い上がりの心。>>続きを読む

エルヴィス(2022年製作の映画)

3.9

オースティンバトラーがエルヴィスの青年から晩年までを余すことなく演じきっていた。
トムハンクスの悪役を初めてみたが、やはり名優はなんでもこなす。素晴らしかった。
エルヴィス世代ではないけど、Elvis
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カモン カモン(2021年製作の映画)

3.0

どうしてもこの監督と相性が悪いらしい。
リアルな子供たちの声を作品中に挿入したり、全編モノクロにしたり、演出にはかなりこだわりを感じたが、演技ではない子供たちの素直でストレートな言葉に気づきを得ること
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トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

トムにつられてラストはずっと笑顔になっていた。トムの輝く笑顔は最高だし、彼はやっぱり大スターだ。
36年待った続編は最高に面白かったし、期待以上だった。

飛行シーンや戦闘シーンの緊迫感や臨場感もさる
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きっと忘れない(1994年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

陳腐で刺さらなかった。
家族を捨てる行為は、その後の人生がうまくいかないことが多い。やはり大きな代償を払うことになるのだ。
ドキュメンタリーが好きなのもあるから、そんな人生を送ってる人を観てると、彼ら
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ガーンジー島の読書会の秘密(2018年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ミステリーじゃなく恋愛映画。
ガーンジー島に降り立って、ひと目あったその日から…って展開がかなり分かりやすい。
けど、読書会メンバーの秘め事がだんだん明らかになっていきながら、恋愛感情もだんだんはぐぐ
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ダ・ヴィンチ・コード(2006年製作の映画)

3.4

名作とよばれているのに見逃していたのでゴールデンウィークを利用して鑑賞。
宗教的知識がないので1回じゃ全部理解するのは困難だった。とはいえ2回観るにはお腹いっぱい。
オドレィトゥトゥがとにかく綺麗だっ
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ナイル殺人事件(2022年製作の映画)

3.6

肝心の謎とき部分と前半のCG加工が雑な印象ではあったけど、名探偵ポワロ自身の愛が描かれていたのは新しい。それが描かれているおかげで、謎を解いていく過程で、ポワロが語る愛についてのくだりに重みが増して、>>続きを読む

ハニーランド 永遠の谷(2019年製作の映画)

3.9

半分はわたしに、半分はあなたに。
必要なものを必要な分だけ。この作品から正しく賢い生き方を学ぶ。
そして、欲のもたらす悲劇を見せつけられる。
自然と共に生きる彼女はどんな苦難をも乗り越える強さと気高さ
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ベナジルに捧げる3つの歌(2021年製作の映画)

3.5

こういう残酷な現実があります、未来の見えない人生を送っている人たちがいます、とドキュメンタリーを通じて知ったあと、私にできることはあるのだろうか、と考えると、募金ぐらいのチンケな自己満足しか思いつかな>>続きを読む

リトル・フォレスト 春夏秋冬(2018年製作の映画)

3.8

たまたまなんとなく鑑賞したが期待以上だった。
料理シーンは、その下拵えから食べるシーン、食材を切る音にまでこだわりを感じ、丁寧に丁寧に撮られていて、まさにものづくりとしての魅力があった。
季節ごとに自
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