思いつくままの感想です。
★マクロなレベルで
ホラッパ役のユッシ・ヴァタネンですが、面長瓜実顔で無表情にセリフをつぶやくのをみて*、バスター・キートンを思い浮かべました。
もちろんキートンの所作は大>>続きを読む
思いつくままの感想です。
本作で浮かび上がる各人の性格などについて
ロバート・オッペンハイマー
①節度をわきまえない人にひそむ偏狭さを嫌悪するが、合理的な考え方にはそれに見合った対応ができる。
・未>>続きを読む
平山はなぜあのような生活をするに至ったのだろう。
映画後半、姪のニコが平山のアパートに転がり込みます。
もし親バトルで家出するときがあれば、行き先は伯父の家よ、と心に決めていた(と思われる)ニコの心>>続きを読む
本作は親からネグレクトや虐待を受け、年頃になればヤングケアラーを押し付けられ疲弊していく子ども、トランジェンダーであることを隠しながら生きていく人、などを取り上げた時事性の高い作品です。
おそらく実際>>続きを読む
娼婦の仕事に関心をもった27才の女性作家エマが、ドイツの娼館に潜入し、その体験談や舞台裏を紹介するというドキュメンタリー風の作品です。
ほぼ全編、エマの親族や恋人など周囲からの反応を入れ込みながら、>>続きを読む
☆ピアノ
キャロルのピアノはアタックするときは強烈に、トレモロがほしいところではマシュマロのように軽く柔らかく体に染み込ませるようなタッチになり、そのメリハリの付け方、剛柔の使い分けは実に自然です。>>続きを読む
本作鑑賞後、国内外のレビューに目を通したところ、意外と低い評価が多くて、ちょっとビックリしました。
以下の点で見どころもある映画だと思うのですが。
・あるテーマ(本作では家族の再構築)が、謎解きと敵>>続きを読む
どの時代どこかの場所にひっそりと、しかし必ず咲く花を心眼的にローアングルで撮った映画かと思います。
心眼的というのは、私が映画の表層的な面よりも、それが何を表しているのかに注視していたという意味合いで>>続きを読む
しょっぱな、ガールズトークがあります。
しかし中身はコイバナといったものではなく、家賃督促とかの世知辛いハナシなんですが、それを余り深刻でないレベルのニヒリズム・機智を交えて話すものだから、一気にシ>>続きを読む
ラストシーンは原作の改悪だという向きがありましたが、再見すると映画脚本の流れからいって至極当然の結末だと思いました。
ではなぜあのように改作したのか?
おそらく70年前後のベトナム戦争による閉塞感と>>続きを読む
何の予備知識も持たないまま鑑賞しました。
手の込んだ心理劇であることはすぐに分かりましたが、それは一側面にしか過ぎませんでした。
最後まで観れば、これは単なる”心理劇”ではない、もっと別のくくり方が>>続きを読む
昔のコダカラーフィルムで撮って、そこから濃度ボリュームを抑えて仕上げたような湿気がなくパステル感のある画質が、この映画のストーリー進行とよくマッチしていました。
ただ、ストーリーとメタストーリーの関>>続きを読む
バービーランドの日常が一通り描かれた後、女性性Fと男性性Mがせめぎあうリアルワールドの世界に移っていきます。
そこは時にF成分に傾き、時にM成分が濃くなるもののFとMはヘテロ化したままの世界です。
お>>続きを読む
本作のタイトルは「エリザベート1878」です。
”えっ、一言では表せない多面性をもった人の人生たった1年分を取り上げて一体何が表現できるの?”
映画を見る前、まず湧いたのはその疑問でした。
しかし、>>続きを読む
宮崎アニメは監督固有のジャーゴンが多用されます。
本作はそれらがいつもより多めに入っているため謎めき部分が多く、全体像は靄に包まれた未だ薄明の中にある、といった感じです。
面白く感じたところを二、三>>続きを読む
ストーリー的にはムリ目な流れがあります。
特に、地味な姉があっというまに富豪の娘風に変化するのは、いくらハリウッドといっても都合よすぎじゃないか、のきらいは否めません。
が、音楽と踊りシーンはよか>>続きを読む
DVDジャケットには「愛欲の赴くままに...」とあります。
確かにその通りなんですが、’60年代アプレ的な身も蓋もない愛欲映画ではないです。
すごくキレのいいフィルターを使い、上澄みの部分だけを掬い>>続きを読む
映像はどのシーンも美しく撮られています。
セリフは数字に関するやりとりが多く、数字は個性的であること、数字を割ったり足したりすると面白い関係が見えたりすることなどを博士が語るにつれ、杏子たちは数字や>>続きを読む
☆性格分析
行天
寄る辺なさ感のハンパなさ!
しかし何かに縋りたいというもどかしい部分も抱えている。
「多田ぁー」はその顕れであり、本作のキーノート的セリフかと思います。
多田
行天がデラシネで>>続きを読む
公式HP情報をみて映画館へ。
イントロシーンが終わるころ、アントワーヌがオペラ教師マリーの部屋を訪れるシーンでパヴァロッティの写真立てが映り込みます。
なるほど、マリーはパヴァロッティの流れをくむ>>続きを読む
物語前半、紋切り型にもホドがある鉄面皮校長(田中裕子適役!)、熱血なんだろうが場違いに飴をほおばったりするちょっとアレな教師(瑛太適役!)、天性のモンペ体質かと思われる母親(安藤サクラ適役!)などなど>>続きを読む
☆役所広司、特殊メークが過ごすぎて
冒頭にでてくる男性乗客、どこかで見た顔と思いながらも誰とは判断つかず。
さすが新生児をあやす場面では、あれ役所さん??と感じながらも、祖父喜助の「父であり過ぎる」と>>続きを読む
起 予想と違うし長すぎのイントロ
(スクリーン間違ったのかと)
承 客と乗員お約束の振る舞い
(まさに呉越同舟!)
転 難破&サバイバル
(これが革命なのか、新たな搾取・反動必至>>続きを読む
”Winny”の一件は大きな出来事だったので大筋は覚えていました。
ただ故金子氏の姉君が果たした役割の大きさは知らないままでした。
以下、当時の記憶を混ぜながらレビューします。
当初警察・検察は「犯>>続きを読む
「ミーム」の提唱者リチャード・ドーキンスのパブリックトークは迫力がありました。
図書館が果たす使命にはミームと重なるところが多々ある、従って伝えたい内容も多く立て板に水的語り口になる。
至極当然なこと>>続きを読む
冒頭の、エンニオは実験音楽(ノイズ系)や12音技法(ドデカ)に関心を持っていた、との紹介は初耳でした。
この観点から本作に映し出された作品群をみていくと、確かにその痕跡が随所に見受けられました。
汽>>続きを読む
この作品について、主人公が聖人・善人過ぎるのでは?との映画評が、ある新聞に載っていました。
実際に見ると、主人公誠司の優しげな容貌や感情を大仰に表さない演技は善人ですが、何でも許す好々爺ではなく>>続きを読む