アイスまいにちさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

アイスまいにち

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白昼の通り魔(1966年製作の映画)

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強盗・強姦を繰り返す通り魔が、なぜそうなるに至ったかと、
彼の第一、第二の犯行の被害者とも言える、旧知の仲の女ふたりの葛藤。

男の弱さ、女の弱さ。
将来が見えてしまうから、家が貧すぎるから。それぞれ
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人が人を愛することのどうしようもなさ(2007年製作の映画)

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私の愛する人は、私のことはもう眼中になく、別の誰かを愛するようになっていた…
一方通行の愛が、やがて狂気の行動へ。

『奇妙なサーカス』『アンチポルノ』あたりを思い出す。

デジタルの撮影はチープでは
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海底悲歌 背徳の旋律(2020年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

女性が、なし崩し的でなく、
自ら誘い、セックスをするようになるまで。

男(父親)によって人生を狂わされた女、
そんな女のために生きようとする男、
雨、ネオン…。

どこか石井隆を感じて、フフとなる。
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天使のはらわた 赤い淫画(1981年製作の映画)

3.8

猥褻写真を撮られ、ビニ本に載せられてしまった名美と、
写真の女に強く惹かれ、堕ちていく村木。

休職中のため昼間っからブラブラしていて、変質者と噂されてしまう村木の、
根底にある 男としての哀しさみた
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裏アカ(2020年製作の映画)

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表参道あたりに路面店をもつ
わりと派手めな色使い & 柄物の多いアパレルの店長が、個性的な買付けをするなどで、仕事で立場がなくなってきたとはいえ、
裏アカに男の性欲を掻き立てる下着姿の自撮りを醸すまで
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ストロベリーショートケイクス(2006年製作の映画)

-

あざとい演出が、なんだか気になって、
途中で観るのを止めようかとも思ったけど、
見終わる頃には目に涙がたまっていた。

男性が作った社会のなかで、
女性がひとり、東京で生きていくのは、大変なことだ。
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Keiko(1979年製作の映画)

5.0

淡々とした私の日常。
初めて身体を許した相手は妻子がいた。
思いを寄せてくる同僚には、いまいちピンと来ず、
先輩の女性と 楽しく同居を始める。
しかし実家の父からは、お見合いを勧められていて…

あら
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パリ13区(2021年製作の映画)

4.5

パリ、だけど、東京みたいだなと。

よい大学を出ても、これといった気持ちがなければ、コールセンターや中華飯店で働いたり。
資格を取るため、1年休職して勉強。しつつも、友達の不動産屋を手伝ったり。
訳あ
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辻占恋慕(2020年製作の映画)

4.8

ウチらイントロだったつもりが、
終わらないアウトロの只中なのか。
30を超え、たまに言われる "才能" という言葉を信じて このまま続けても、よいものなのか。

ただただ、自分の音楽をやるしかない。
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東京公園(2011年製作の映画)

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メインの女性陣が、見事に高身長の綺麗どころでちょっと笑う。
青山真治なので、脳裏に浮かぶのは、とよた真帆さま。
ベビーカー押したママさんが、ヒールのロングブーツなんかで公園に来るわけないだろ、とも思う
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胎児が密猟する時(1966年製作の映画)

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玄関、キッチン、風呂場、廊下、寝室。
女。男。

この限られたシチュエーションと人物で描く
産まれてしまったことへの苦しみ。
母、妻、ひいては女への強い愛憎。
男の弱さ、なけなしの強さ。

撮影は若松
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夜を走る(2021年製作の映画)

-

モチベーションのない仕事。
恋人や家族がいても、いなくても、どんづまりな日々。
女性たちの扱われの無下さには胸を痛めるが、
とは言え このような現実はすぐそこにあるわけで。

主人公の居場所のなさ、
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アネット(2021年製作の映画)

-

脚本的には微妙なんだろうが、
素晴らしい物語、お話を観たくて
映画を観ているわけではないので。

二人がショートパンツでバイクにまたがり疾走、
が見れただけで、なんかよかったと思った。

処女ゲバゲバ(1969年製作の映画)

-

荒野のワンシチュエーションで、こんなもの作ってしまうなんて。

十字架に吊され 胸から血の滴る女の子の、目に焼き付く鮮やかな存在感よ。

アニキが絶対のヤクザたちが、可愛らしかったな。

ゆけゆけ二度目の処女(1969年製作の映画)

4.5

ほぼ屋上、あとは地下と5階の部屋だけというロケーションにも関わらず、
開放感、躍動感がすごい。

『二度目の処女』という、ン?と思ってしまう 引き寄せタイトルセンスも素晴らしい。

画が決まりまくって
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スティルライフオブメモリーズ(2018年製作の映画)

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女性器と、男と女。

女は、今の私の、
若いとも老いているともなく、しかし着実に老いはやって来つつある私の今の女性器の、
写真を撮ってほしいと男に頼む。

写真に撮ることで、その写真に写る女性器は、永
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(ハル)(1996年製作の映画)

4.8

パソコン通信、メールのやりとり。
画面に映る言葉でのキャッチボール、
8ミリを携えての時速200kmの邂逅。

二人の思い出がデータとして残る。
見返せる、反芻できる。

会ったことなくても、
パソコ
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花とアリス(2004年製作の映画)

4.3

君は記憶喪失なんだよ、と言い続け、
今カノと元カノを演じる鈴木杏と蒼井優。

なんで鈴木杏を好きになったのか分からない僕と、
別れたらしい蒼井優のことが気になる僕。

鈴木杏との友情で元カノを演じてる
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blue(2001年製作の映画)

4.0

市川実日子と小西真奈美の
互いの魂に触れたと思ったら、揺れたり突っぱねたり追いかけたり。

好きな人の好きなものに興味を持って触れてみて、
気付けばそれが私を構成する大切なものになっているという。
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悦楽交差点(2015年製作の映画)

4.2

ストーカーはキモいし怖いけど、
人によっては純な愛があるとも言えるか。

家が世界の若奥さんの、
満たされなさと、ある意味の楽さと。

ストーカーの元へ、飛び込む奥さんの吹っ切れが素晴らしい。

スト
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人妻セカンドバージン 私を襲って下さい(2013年製作の映画)

3.7

身も心も寂しい若奥さんのところへ、殺人未遂の逃亡犯がやってくる。

屋根裏に男を匿い、自分を満たしていく若奥さん。

次第に大胆に、自信をつけていく若奥さんが、何とも頼もしかった。

夕方のおともだち(2022年製作の映画)

4.0

全体的にボンヤリ感は否めないけど、
それでもムラジュンと菜葉菜の関係性にグッときた。

ベッドでムラジュンにオイオイ泣かれて、オヨヨとなりながらもビール瓶を手にしたまま肩を貸す菜葉菜。
そのままギュッ
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重力の光 : 祈りの記録篇(2022年製作の映画)

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発光する市井の人たち。

人間は罪人であり、天使のように尊くピュアな存在でもあるのかもしれない。

永遠に関する悩み(2015年製作の映画)

4.0

そこそこ他人のカップルの穏やかホームビデオが流れるなかでの、
父と母と私にまつわる深刻めなモノローグとテロップ。
その差異が絶妙でいい。この言葉が語られる時に、あの映像があってよかったと思う。

『若
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汚れきった天国(2017年製作の映画)

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この世で女性が受ける不条理のようなものを感じた。

私たちの多くが想像する天国は、平穏な世界は、本当に"いいもの"なのか。
噛みすぎたガムのように、時として味気なくないか。
ハードグミな現世も、欲と苦
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狂気の管理人(2019年製作の映画)

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Tinderで出会う男の顔はブヨブヨ。
プロフ画に「お!」と思うも束の間、やっぱり会って接してみないと分からない。

幻滅し出すとセックスはおろか、隣にいることさえ嫌になってくるよね女子、という感じ。

アンダーウェア・アフェア(2010年製作の映画)

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誰かに強引にでも抱きしめてほしいようで、一人になりたくて、男は好きだけど、怖くもある。

下着姿の主人公の肌から始まるオープニング、好きでした。

シスターフッド(2019年製作の映画)

2.0

兎丸さんの言葉が、身体が強すぎて、
他の出演者が霞んで見える。

『あのこは貴族』がドロップされた今 見ると
どうしても散漫で、突っ込みが足りないと感じる。

綺麗所の女優を並べて、
フィクションとノ
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昼も夜も(2014年製作の映画)

3.0

鼻歌、自転車、急な不発弾処理の音、心情と台詞の字幕処理、、
塩田印は確かに感じるものの、全体的に微妙な感じ。

おぼこい阿部純子に男たちが惹かれる訳が、いまいち掴めず。
アニエス・ヴァルダ『冬の旅』の
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ペトラ・フォン・カントの苦い涙(1972年製作の映画)

3.7

男性中心社会からの抑圧を根底に感じつつ、
愛の扱いに狂う成功デザイナーのペトラと、モデル志望のギャル、奴隷的付き人女性の主に三人芝居。

密室劇で2時間越え、台詞多いにも関わらず、なんと魅惑的なことか
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