私の愛する人は、私のことはもう眼中になく、別の誰かを愛するようになっていた…
一方通行の愛が、やがて狂気の行動へ。
『奇妙なサーカス』『アンチポルノ』あたりを思い出す。
デジタルの撮影はチープではあるが、照明や細かなカット割、喜多嶋舞の頑張りなどで、そこまで下品にはなっておらず、石井隆ワールドが確かにあると感じた。
日中の出来事がまるで出て来ず、ほぼ夜で、
だいたい雨が降っているのも最高。
いくつものブラウン管の前で、白いワンピースを着て踊り狂う喜多嶋舞の画が、好きだ。
石井隆監督、ご冥福をお祈り申し上げます。