tatariさんの映画レビュー・感想・評価

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オーディション(2000年製作の映画)

4.0

これを観ると結局、三池崇史という人の才能は暴力描写において遺憾無く発揮されるという事を再確認。

「映画を私物化して、己の欲望を満たそうとする男」がとんでもなく痛い目に会うといストーリーは公開から20
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マンティコア 怪物(2022年製作の映画)

3.5

やはりどうしても「正欲」と比較してしまって、あちら側は原作を含め何を性の対象にするかという設定がエンタメにするにあたってとても上手な気がする。

翻って、「マンティコア 怪物」は欲望が完全にアウトかつ
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貴公子(2023年製作の映画)

3.6

予告や宣伝から重厚な韓国ノワールかと思ったら、コメディ・テイスト強め。

悪くはないけど、アイドル・フェイスの貴公子キム・ソンホのファンに向けた映画のような気も。

パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

4.1

A24なのに、アカデミー賞も受賞しているのに、公開規模小さめかつ公開初週の週末で客の入りは結構渋め。

観てみると映画会社の宣伝担当も頭を抱えているのが容易に想像できるほど、とんでもなく地味ストーリー
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アイアンクロー(2023年製作の映画)

4.0

映画の中で起こっている事象はとんでもなく悲惨なのに、とても淡々とした演出。

もっと呪いとしての「家族」の話かと思ったけど、パッと見の毒親感も相当抑えている。

なによりも、プロレス・シーンがカタルシ
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.5

独自なアングルでこの作品を語って賢く思われたいけど、理解できませんでした!

長尺&膨大な登場人物&時間軸ズタズタ系と事前の情報から、しっかり予習したつもりがスピードが追いつけず。ノーラン映画とは思え
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21ジャンプストリート(2012年製作の映画)

4.1

なぜ、自分はこんな面白い作品を公開から12年間も観ていなかったのか...

青春ジャック止められるか、俺たちを2(2024年製作の映画)

4.2

監督知らないまま観たから、エンドロールで「あー、そういう映画だったのか!」と思わず感嘆してしまった。

監督チェンジしての2作目だけど、井浦新の若松孝二は相変わらず最高でずっと観ていられるほどの人間味
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12日の殺人(2022年製作の映画)

3.9

ポスターの目を引く被害者女性役は開始数分で劇中から姿を消して、以降回想シーンなども全くなしというのは中々に思い切った構成。

フランスを舞台にした、ある死を通して社会における男女の溝が浮き彫りになると
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ハンナ・ギャズビーのナネット(2018年製作の映画)

4.3

同性愛が犯罪であったタスマニアで育ったレズビアンがその出自を使ってガンガンと笑いを取る前半から一転、一気に異常に緊張感のある長い静寂が生まれる後半の怒涛の展開に舌を巻いた。

この後半が圧倒的な知識量
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ゴールド・ボーイ(2023年製作の映画)

4.0

これ全国200館規模の映画とは思えないほど、かなり酷い事が起きるし、倫理観もぶっ壊れすぎ(褒めてます😇)

グロシーンはなしなのに、本当に嫌な気分になれる。予告編では全く期待してなかったけど、これは掘
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アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

3.9

元刑務官なのに、その素性を隠してギャングスタのように振る舞っていたラッパー、リック・ロスのような話でめちゃくちゃおもしろ〜

とても風刺が効いているし、この話は色んなジャンルや国で再生産できそうなトピ
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52ヘルツのクジラたち(2024年製作の映画)

1.0

はっきり言ってこの作品が大嫌い。

一昔前に量産されたような難病モノの感動ポルノをマイノリティ題材に再生産しているようでとても不愉快。

特に問題があるのは西野七瀬、宮沢氷魚、真飛聖で不幸な被害者を作
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.5

久々に「おっと、これは苦手なタイプのフランス映画だ」と感じてからはとても疲れてしまいましてね...

プロットは絶対的に好きなはずなんだけど、異常に長い独白が続いたりすると、興味の持続が...

ただ
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ソウルメイト(2023年製作の映画)

3.9

正直、二人が袖を分つ理由についてはうーんと思うし(これが理由かよー、古くさい)、もう少し過去が明らかになる表現方法が洗練されて欲しかったけど(願望なのか、現実なのかがちょい混乱)、それを補うくらい良い>>続きを読む

ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.5

お金を払って、3時間みっちり集中して取り掛かる事が前提のような映画なので映画館で観れてよかった(本当に配信に向いていない)。

日本ではほぼ同時期に公開となった「哀れなるものたち」と比較して観てしまっ
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.2

こんなにも起伏がなく、平坦で対立構造もないのに映画としてのリッチさに溢れた傑作で三宅監督が既に巨匠としての風格を充分に感じる。

正直、日本でカンヌのパルムドールを狙える数少ない監督のポジションまで来
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フィールド・オブ・ドリームス(1989年製作の映画)

-

まったく、あらすじを知らずに見たら当初予測した「中年男のワンスアゲインな、スポ根」とは全くかけ離れた、「激烈スピリチュアル幽霊ベースボール物語」で本当にビビった。(主人公は全く野球をしない...!)>>続きを読む

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

4.0

これは山下監督と題材がバッチリ。

主演2人は最高なのは勿論なんだけど、個人的には、ももちゃん先生のあのキャラクター造形って、映像化すると薄寒く感じる事が多いんだけど、しっかり実存感があってグッド。副
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.2

ブラック・ジャックの「ピノコ」が真逆になったような設定がとても面白く、「そりゃ、未成熟な脳に成熟した美しい女性が乗れば、こんなふうになるわな」という序盤から、グイグイと物語に引き込まれた。

「聖なる
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ノーウェア:漂流(2023年製作の映画)

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すごくよく出来たソリッド・シチュエーション映画だけど、シリアなどをはじめとした難民を思わせる設定や、何よりも出エジプト記をベースにしたストーリー(お腹の子供の名前はノアだし)でとっても重厚。

刑事物語(1982年製作の映画)

3.5

ブルース・リーを主人公にした、「男はつらいよ」といったところか。

コンクリート・ユートピア(2021年製作の映画)

3.5

韓国版の「福田村事件」かと思ってたけど全く違った!

「ヒア・アフター」を観た時、東日本大震災と直接的に心が結び着いて動揺したけど、思ったよりも今回の震災と切り離して観られるぐらいにとてもフィクショナ
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ヴィーガンズ・ハム(2021年製作の映画)

3.9

なかなか現代的かつ、ぶっ飛んだ設定で面白い。

フランスのヴィーガンたちは公開時ブチ切れたりしたのだろうか?

ビヨンド・ユートピア 脱北(2023年製作の映画)

-

「The Mole」でビビった事の一つは「平壌の外の光景が撮影されてる!」ことだったけど、この映画は北朝鮮の中に潜む内通者を通じてより、詳細が記録されている。

で、その光景がまるで日本の戦後すぐのよ
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サンクスギビング(2023年製作の映画)

4.1

映画館での予告編がそこそこ生緩いから気を抜いていたけど、「ホステル」期を思わせる、鬼ゴア描写のつるべ打ち!!

殺しのバリエーションも豊富で飽きさせず、最後まで楽しめる。犯人探しのミステリーパートはオ
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笑いのカイブツ(2023年製作の映画)

3.9

原作未読&リトル・トゥースとしての感想。

岡山天音という役者を初めて意識したけど(出演作はいくつも観てるはずなんだけど)、なかなかに凄い。人生を全力でストラグルする感じが体現されてる。

とにかく心
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