吉良貴之さんの映画レビュー・感想・評価

吉良貴之

吉良貴之

ミナリ(2020年製作の映画)

3.8

「ノマドランド」と同様の DIY 映画だけど、こちらのほうがずっと気分悪くなる感じですばらしい。一見してすぐわかる問題は明らかに詰め込みすぎなことで、最後のほうのある事件とか、ちょっとやりすぎだろうと>>続きを読む

ハイゼ家 百年(2019年製作の映画)

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4時間近い上映のうち、半分以上を見事に寝てしまったので点数はつけないでおきます。内容的には「ハイゼ家」の書簡とかの私的な文書を延々と読んでいくもので、なかなかのいい声で淡々と読むものだからとにかく眠く>>続きを読む

街をぶっ飛ばせ(1968年製作の映画)

4.0

部屋の中で女性が一人あれこれしているだけの映像をここまで不穏にさせる、映像と音の噛み合わなさがすごい。猫をちゃんと逃がすのもいい。

私は確信する(2018年製作の映画)

2.3

他人の冤罪事件にヒロインがここまで熱くなれるのがさっぱりわからなくて、それはそれである種の狂気の表現としてよいのかもしれない。

とはいっても全体的には退屈だし、ラストはまあこうなるだろうなというもの
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コロンバス(2017年製作の映画)

3.0

コロンバスの街の名建築映画。それぞれの建築は確かにかっこいいし、構図の作り方も決まってるんだけど、写真集をただめくっているかのような退屈さがどうしてもある。このショットをつなげば気持ちいいとか、このシ>>続きを読む

エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へ(2018年製作の映画)

2.5

ネットに動画なんてあげたりしてるけどリアルでの達成感が全然なく、いろいろもがく中二女子の話。無理してパリピ?の仲間に入ろうとして居心地悪い感じがリアルに描かれている。しかしその痛々しさがどうも露悪的な>>続きを読む

ボガビラのバス(2016年製作の映画)

4.3

なんともかわいらしくて、それでいて最高にスピード感のあるバスジャック。大平原?にレトロな感じのバスがよく映えますね。にわとりがいいタイミングで出てくるのとかもいい感じ。

溺れるナイフ(2016年製作の映画)

3.5

どこかの田舎の海辺とか、坂道とか、バッティングセンターとか、とにかくそういう風景のなかで手足がすらっと長い男女が何かやりあってるさまを引きで撮るのがうまく決まっていて、それだけでいいような映画。他方で>>続きを読む

勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)

4.0

ヒロインの猛烈な思い込みだけでテンポよく進んでいって、まあそれはこじらせてるとか痛々しいとかいろいろいうこともできるんだけど、そういう、本当はつながっていないものをとにかくつなげて見せてしまうのが映画>>続きを読む

はちどり(2018年製作の映画)

4.2

何もかもうまくいかないことだらけで、ほんの少しうれしいことがあってもすぐにそれは消えてしまって、たぶんこれからもずっとそんな感じなんだろうなあ、という。いい作品だと思うけどちょっとこれはしんどいな。

ブロークン・イングリッシュ(2007年製作の映画)

3.6

パリの教会のなかでヒロインが火をつけたろうそくのような、細長い線が画面のあらゆるところに不安定に立っている。それぞれは支え合っているふうでもなく、不自然な角度に折り曲げられた肘や膝のように、これといっ>>続きを読む

ペトラは静かに対峙する(2018年製作の映画)

1.7

話を行ったり来たりさせて、あえて淡々とした風味を出そうとしているんだろうけれども、なんかわかりにくいだけになっているような。スペインの田舎の風景とか面白いんだから、もっとじわじわ高めていく作りにすれば>>続きを読む

エヴォリューション(2015年製作の映画)

1.8

ヒトデか何かに寄生された人々による触手ものの児童虐待映画。映像としては美しいんだけど、特に説明する気もないんだったら20分ぐらいの短編映画でよかったんじゃないだろうか。

サバービコン 仮面を被った街(2017年製作の映画)

4.0

なんかいろいろ深刻そうな題材を詰め込んでいるし、そんなの関係ない子どもたちの純真さに感動できるのかもしれないけど、まあでも全部、いかにも作りものです、という白々しさのほうが前面に出ている。たとえばアニ>>続きを読む

殺し(1962年製作の映画)

2.0

ところどころ「お」と思うかっこいいカットはあるんだけど、全体的には散漫で退屈なので、この才能の展開は次作の「革命前夜」を待たないといけない。最初、黒澤「羅生門」のようなことをやってるのかなと思ったけど>>続きを読む

さらば愛しきアウトロー(2018年製作の映画)

4.1

映画の聖地パリ・テキサスらへんを舞台に、誰一人傷つけることのない紳士的な銀行強盗をロバート・レッドフォードが演じる。がんがん省略していってとぼけた間を作るのがうまい。車から札束がどばっとあふれるとか、>>続きを読む

ナイト・スリーパーズ ダム爆破計画(2013年製作の映画)

4.0

エコテロリスト男女3人がダムを爆破する話。ダコタ・ファニングがちょっとお行儀悪く肘をついたりするショットがとことん決まっててすばらしい。

セルフィッシュ・サマー ホントの自分に向き合う旅(2013年製作の映画)

3.2

2人の男がテキサスの山火事の跡の道路に黄色い線を引く仕事をしながら(なぜそんな題材…?)女性関係のくだらない話をしたり、自然破壊したりする(だめだろ)だけの映画。いわゆるマンブルコア映画で、男たちがダ>>続きを読む

ライフ・ゴーズ・オン 彼女たちの選択(2016年製作の映画)

4.4

アメリカのどこかの寒そうな田舎町で暮らす女性たちの日常をただスケッチした映画。特にどこに続くでもない道が画面を区切る以外には本気で何も起こらないミニマルなやつ。

レディ・バード(2017年製作の映画)

2.7

ララランドのあほな高校生たちがプロムやら何やら青春を謳歌する映画。何やら悩みっぽいことも起こるには起こるが、一瞬で解決して神様とパパとママに感謝する。こんなんでいいのか!

マイ・マザー(2009年製作の映画)

1.8

19歳の監督デビュー作。さすがにこれはプチブル少年のしょうもない反抗期ぐらいにしか思えないなあ。

コーヒーをめぐる冒険(2012年製作の映画)

2.2

不良少年少女たちのモラトリアム。話の筋があるような映画ではないのでもっとベルリン観光してほしいんだけど、どうもちょっとシーンの切り替えが早い。5秒待つ余裕がほしいな。

タイニー・ファニチャー(2010年製作の映画)

1.5

どうもパッとしない芸術家女子?たちがNYでだらだらする話。男性との恋愛はさっぱりうまくいかない。女性同士の親密性を描く種類の映画だとは思うんだけど、正直あんまりよくわからない。

WEEKEND ウィークエンド(2011年製作の映画)

2.8

週末2日間だけの男性2人の親密な関係。生きづらさを訴える言葉はどこか淡いもので、逆に硬いコンクリートの建物の変わらなさのほうが強く印象に残ってくる。

ビバリウム(2019年製作の映画)

2.8

緑色の家がたくさんあってクラフトワークみたいな男子がいたら怖いでしょ?というアイデア一発で100分はもたないなあ。車の前のダンスとか、ああいう遊びのシーンをもっと入れたら面白そう。子育てなんてこんなも>>続きを読む

パーム・スプリングス(2020年製作の映画)

3.7

台無しになる結婚式が延々と繰り返されるなんて、もうそれだけで映画の神に愛されることが決まっている設定ですね。基本は気楽なコメディなんだけど、プールを上から撮るシーンとか、随所にいい感じの映像がある。主>>続きを読む

ソウル・キッチン(2009年製作の映画)

4.0

ここにこんな間抜けなシーン入れたら面白いだろ、ほれ、みたいな感じで、これだけやってもやりすぎな感じはなくてむしろ爽快なのはすごいものですね。移民社会の背景とかそういうのがこの面白さの裏にあって、それが>>続きを読む

タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜(2017年製作の映画)

4.1

主要な登場人物それぞれ、最初からそこまで使命感に燃えているというわけでもないんだけど、ふとした暴力の瞬間にギアチェンジしていく感じがうまく描かれていると思う。

ぼくとアールと彼女のさよなら(2015年製作の映画)

2.3

映画とは何も関係ないけど、プロムというのはとても邪悪な文化だと思った。こういうの好きなやつがブレイクアウトルームとかやるんだよ。

サンドラの週末(2014年製作の映画)

3.4

いやこんな条件を突きつけるのが通るの?フランスの労働法どうなってんの?というのが気になるし、そんなおかしいルールを変えようという発想が誰からも出てこないのが本当にまずいところではないかなあ、と思った。>>続きを読む

リトル・ジョー(2019年製作の映画)

3.8

ホラーっぽい感じはあるもののそれほど露骨でもなく、どちらかというと色彩と音楽で遊ぶために後付けで話を作ったような感じ。これ以上やると蜷川実花になるぞ、というギリギリのところで踏みとどまってるのは構図の>>続きを読む

存在のない子供たち(2018年製作の映画)

2.5

自分を生んだことで親を訴えるロングフル・ライフ訴訟もの。といっても大半はベイルートの貧民街での子どもたちのつらい話で、これが延々と続くのはきつい。最初のほうの少女との交流や、遊園地での不思議なシーンな>>続きを読む

ノマドランド(2020年製作の映画)

2.2

都会の孤独系リバタリアンとしては、こういう大自然DIYリバタリアンに対してはダセェwwwとしか思わないんだけど、映画としてもうちょっと見せる工夫をしてもいいのではないか。気ままそうに見える生活を支える>>続きを読む

A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー(2017年製作の映画)

4.5

冗談みたいな格好した地縛霊ともに、変わりゆく家の様子を写していくんだけど、ここに霊を置いたらビシッとするな、とか、このシーンはこれぐらい引き延ばしたら気持ちいいな、とか、ここでバッサリ切っていきなり次>>続きを読む

ザ・スクエア 思いやりの聖域(2017年製作の映画)

2.5

そういうことしたらいけないことになるのではないか、ということを重ねていって、案の定、いけないことになるのだが、意図的にやってるわけでもなく、かといってまるっきり勘付いていないわけでもなく、ぼんやりとし>>続きを読む

私の20世紀(1989年製作の映画)

1.8

1900年ごろのちょっとしたおとぎ話だけど、ちょっと何やってるかわからなすぎて。映像的にそんなに面白いところもないなあ。

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