Sembさんの映画レビュー・感想・評価

Semb

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チネチッタで会いましょう(2023年製作の映画)

3.7

ナンニ・モレッティの存在に気が付いたのは、「沁みる映画」特集だった先日BRUTUSで、一面見開きのページに写された本作の写真ではなく、左端に小さく載っていた「息子の部屋(01年/未鑑賞)」の、フェリー>>続きを読む

ブラックホーク・ダウン(2001年製作の映画)

3.8

93年。ソマリアの内戦を終結させる為、敵首魁のアイディード将軍を捕縛・殺害する為の任として、米軍が内戦へ介入していく。だが事態は好転せず、敵の首脳会議をゲリラ的に襲う為、首都モガディジオのバカラ・マー>>続きを読む

サザエさん(1956年製作の映画)

3.6

39年ぶりの新キャラの登場で俄かに沸いているサザエさんですが、実写版の存在は全く知らなかった。u-nextでクラシック映画調べてたら出てきて、シリーズ化しているんですね。1956年かあ。親父より年上や>>続きを読む

太陽がいっぱい(1960年製作の映画)

3.7

ひええ、自分の母親の生まれ年と同じ年の公開ですよ。面白いかと言えば、現代から遡ると月並みで、ヒールに見えない2枚目アラン・ドロンと、ニーノ・ロータの哀愁漂よう音楽が印象的。かなり省いて、アラン・ドロン>>続きを読む

カモン カモン(2021年製作の映画)

3.8

不確実さや疑問、矛盾、答えのない状況に耐え、受け入れる能力を指す言葉として「ネガティブ・ケイパビリティ」という言葉があるけど、劇中ジョニーとジェシーの不慣れな二人が養っていたのはまさにこの能力だと思う>>続きを読む

ルックバック(2024年製作の映画)

3.6

面白い、が..。藤本タツキの漫画はチェーンソーマン含め一時的なカンフル剤みたいな側面があってそんなに得意ではなくて、(本作含め既読)、独特の絵の省き方や粗さが逆になんだかイマドキのお洒落の方向なのかな>>続きを読む

激突!(1971年製作の映画)

3.8

中盤以降、想像以上に面白くてスピルバーグ印の冠が付いてなくても残り続けそうな映画。トラックの運転手とは一体誰か?という謎と、動機(勿論抜かされたことだろうけど、それにしてはやりすぎ)が不明な点も不気味>>続きを読む

グラディエーターII 英雄を呼ぶ声(2024年製作の映画)

3.8

実は王子様で政権取り返します系の物語最近観たな..と思ったらメタファー・リファンタジオ(ATLUS)だな。というのはさておき、そんなあるあるの大筋でありながら、タクティクスオウガなどの松野ゲーの影響で>>続きを読む

ヴァージン・スーサイズ(1999年製作の映画)

3.8

ソフィア・コッポラは「ブリングリング」で個人的に失敗して以来、そして職場の先輩に「女子にしかわからないかも」と言われて以来、構えて観るきらいがあったけど、この作品は面白かった。ユニークな演出だし、題材>>続きを読む

ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ(2023年製作の映画)

3.9

こういう映画大好きなんですけど、幸せな瞬間の次には必ず苦難が来るというのが脚本(人生?)というものの性の気がして、胸が締め付けられます。ラストのアンガスの背中は、頼りないけど未来のしんどいことを乗り越>>続きを読む

A KITE~INTERNATIONALバージョン~(2000年製作の映画)

3.8

物語は今更な内容なんですけど、90sアニメって感じでクオリティが高い!

リトル・ワンダーズ(2023年製作の映画)

3.9

いや〜素晴らしいです。現代に蘇った「グーニーズ」「ジュマンジ」のようなジュブナイル・アドベンチャーで、盗んできたTVゲームで遊ぶことを許してもらうために、結果としてゴリゴリの軽犯罪を犯していく子どもた>>続きを読む

SUPER HAPPY FOREVER(2024年製作の映画)

4.0

帽子がなくなったり、携帯を忘れたり、ライターを失くしたり、友人の指輪を捨ててしまったり、そして友情が失われてしまったり。だけど失くなってしまったものは、もしかしたら何処かにあるのかもしれない。佐野が買>>続きを読む

ロスト・イン・トランスレーション(2003年製作の映画)

3.7

もうスカーレット・ヨハンソンの可愛さにくすぐられるかどうかなんだけど、まあチョロいもので見事にくすぐられました。可愛い。ビル・マーレイもまたオシャレねえ。ジャームッシュの「ブロークン・フラワーズ」に出>>続きを読む

ハッピーアワー(2015年製作の映画)

4.4

とんでもない映画を観てしまった。317分という長い時間が、そんなに長くも感じられず。むしろこの長尺でしか描き取れない微妙な女四人の主人公の変化を映し出していて、最初はぎこちない演技だったのが、徐々に女>>続きを読む

室井慎次 敗れざる者(2024年製作の映画)

3.0

「室井さん聞こえるかっ、俺はあんたの活躍が観たいんだよ!」

若き見知らぬ者たち(2024年製作の映画)

3.0

前半は社会的弱者&ヤングケアラーの磯村勇斗がとにかく観ていて辛い辛い。日本のジョーカーやん。そして彼が退場してからその周囲の人間が浮き上がってくるグラデーション構成なんだけど、ボクシングを本気で撮りに>>続きを読む

ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ(2024年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

めちゃくちゃ面白い。傑作だと思う。
前回が凄くベタでつまらなかったんですけど、(だって、社会的弱者が虐められた末にテロリストになるって割と道理なので。)今作を観て壮大な伏線だと気づく。
ジョーカーとい
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リトル・ダンサー デジタルリマスター版(2000年製作の映画)

3.9

最高でした。無論、ビリーも理解が得られないこの時代に、すごいなと思うけど、お父さんとお兄ちゃんがとにかく辛い。
とにかく「壁」や「塀」の多い映画で、ビリーもやはりぶち当たる。少年は夢を叶えに行き、父と
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回路(2000年製作の映画)

3.7

映像はどうしても時代性を帯びて、演出は古臭く感じるけど、現代のインターネットが負の感情の媒体となり、拡散拡大させめいくことを思うと、不思議と接点はある気がする

CURE キュア(1997年製作の映画)

4.1

激ヤバな映画でした。本当に怖すぎる。時代が変わって古臭い仕掛けはチープになるけど、道理や理屈が通じない人間の狂気は本当に怖かった。Chimeを観た後では、もしかしてCureのセルフリメイクなんじゃない>>続きを読む

ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ(2021年製作の映画)

3.5

う〜ん。。前作ともども微妙。やっぱりこの悪逆性で血が出ないのはものすごく不自然。マイルドにするためにヴェノムを萌えキャラに仕立て上げるも、全方向に半端なのでよくわからない作品に。観れるけど、観なくてよ>>続きを読む

クワイエット・プレイス 破られた沈黙(2021年製作の映画)

3.4

う〜ん。映像のクォリティはそれなりに高いと思うけど、前回から比較して面白くなってなくて。すごく中途半端な出来になってると思うんですが、みなさんどうでしょうか。映画館で観てないから没入しきれなかったって>>続きを読む

シビル・ウォー アメリカ最後の日(2024年製作の映画)

3.6

この映画は...受け止め方が分からない。今大統領選進行中ですけど、アメリカの分断ってどうしても対岸の火事で。さらにはこの映画中で内戦までの経緯は描かれることはない。うーん、キルティン・ダンストとケイリ>>続きを読む

Chime(2024年製作の映画)

4.0

めっっっちゃくちゃ怖かったです。すんごい...。主演の吉岡さんの演技も含めなんですけど、とにかく動機がわからない。何でそうなってるのか分からない。これ以上に怖いことはない。時々挟まるとても人間らしいコ>>続きを読む

HAPPYEND(2024年製作の映画)

4.0

これは素直に良し悪しを語れなくて。思ったことをざーーっと書くのでご了承ください。
佐々木敦さんも書いていたけど、映画のルックは強烈にエドワード・ヤン的です。それでいて90年代の青春ドラマのような劇と、
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ぼくのお日さま(2024年製作の映画)

3.9

これまたとっても良き作品。
色々と粗筋をすっ飛ばしますけど、
途中で池松壮亮が取り出す現役フィギュア選手の頃の雑誌を見て、なるほど2000年くらいの話だと確信。北海道出身の私にとって、ブラウン管的な、
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侍タイムスリッパー(2023年製作の映画)

4.0

とっても面白かった。
単館から拡大したインディ映画という触れ込みが「カメ止め」を彷彿とさせますが、時系列トリックであっと思わせてくるカメ止めに対して、今作は驚くほど真摯で丁寧な姿勢で映画づくりに向き合
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憐れみの3章(2024年製作の映画)

4.0

パンフ読む前に思ったこと書きます。
160分と長かったんで覚悟してたんですけど、めちゃめちゃ面白いです!個人的には「哀れなるもの」よりも好きです。脚本家が変わってロブスターとかあの辺りの人を食ったよう
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Cloud クラウド(2024年製作の映画)

3.8

最後どこまでいくねーーんってなるけど、ハチャメチャで馬鹿らしいんだけど、破綻せず面白い。僕なんかは、世の中にひとつも良いことをもたらさない仕事なので割と蔑視してますけど、あの仕返しマンみたいな邪悪な心>>続きを読む