Sembさんの映画レビュー・感想・評価

Semb

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インフィニティ・プール(2023年製作の映画)

3.5

イントロのタイポグラフィでセンスを感じたが、なんだかつまらない。ストーリーには既視感しか感じないし、Pearlで流行ったからミア・ゴスをサイコパスに据えたって感じだ。クローンを取り扱った自分とは何者か>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.0

観ましたよ。やっぱり一回じゃ分からなかった部分だらけだけど(登場人物が多くて繋がらない)、概ねの構造は把握した。面白い。

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(2024年製作の映画)

3.7

良くもなく悪くもなく。原作は既読。
原作のこだわり抜いた作画を何処まで再現するかがキモかなと思っていたが...、出来栄えは良かったが原作の作画がやはり精緻過ぎて、引き出せていない印象。
声のキャスティ
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Here(2023年製作の映画)

4.2

これも素晴らしく滋養の高い映画ですね。。やはり少し寝ました笑。寝るということは良い空間を作り出せる素晴らしい映画ということ。前半、少しペースを掴めなかったけど、後半の展開・空間には素晴らしいものがあり>>続きを読む

ゴースト・トロピック(2019年製作の映画)

4.0

上映が朝一番だったので、まず寝ました笑
寝るということは、つまり僕の中ではめちゃめちゃ居心地の良い映画、ということで。幸せな空間を作り出せる映画なのです。もう一回見たい。後半少し間伸びした感じがするけ
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DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)

3.6

とても微妙。お洒落さはどこへ行った!!!!中身足りなくて良いからお洒落にしてくれ!!!!
リュック・ベッソン的な爽快感はどこにも見当たらずドッグマンがその二面性を持つまでに至る過酷な半生は完全にジョー
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.4

◾️一回目鑑賞 ドルビーアトモスシネマ

(観た直後のテンションで書いていますが)やっぱこりゃすげえっす。マジで。ドルビーシネマで鑑賞しましたがとんでもない映画。VFX慣れし過ぎた現代において、空前の
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ザ・キラー(2023年製作の映画)

3.7

愛すべき映画。最初の30分がピークで、持ち上げて持ち上げてズコーっていうドリフみたいなギャグで思わず吹き出した。だせえ笑。中途半端なジョン・ウィックみたいに復讐に乗り出すも、ゴツい男にまあまあボコボコ>>続きを読む

2010年(1984年製作の映画)

3.7

この作品に関しては、どう足掻いたってキューブリックの二番煎じにしかなり得ないのだけど、その重圧の中上手く構成された作品だと思う。とりわけ素晴らしいと感じたのは木星の圧倒的存在感で、一枚絵なのが分かって>>続きを読む

ミーン・ストリート(1973年製作の映画)

4.0

これは素晴らしい。持て余した力をぶつけるしかない若い男たちの怒り。友を見捨てられない男の葛藤を60'sの名曲で飾る。オープニングを飾るロネッツのBe My Baby。フィル・スペクターが仕掛けた大瀧詠>>続きを読む

鶏/The Chicken(2020年製作の映画)

4.0

意図しているところを掴めた感触はなかったが、NYでありながらこんな日本的な夏を演出できるのかと感動した記憶があります。音央くんの映画作品を引き続き楽しみにしています。

雪山の絆(2023年製作の映画)

3.5

スリリングで色々な感情に満たされるけれど、これといった感想が出てこない。テレビで観るには画が遠すぎるし、変わらなすぎるのでちょっと長過ぎたか。ゼロ・グラビティのようなハリウッド的仕掛けが詰め込まれてい>>続きを読む

熱のあとに(2023年製作の映画)

3.0

申し訳ないが大変「苦手」なタイプの映画だった。
出てくる人間が大概メンヘラかサイコパスで(仲野太賀もまともなフリしてサイコパス)、お互いの顔も見ず(顔を見る行為については最終的に意味があるのだが)ぐち
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アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

4.0

強烈な皮肉と諦念。もう地獄絵図で最高。人を選ぶと思うけど僕は大好き。ローカル社会に馴染めない主人公にも共感できる(名前があの"セロニアス・モンク"なのはわざとらしいけど)。
この映画はポリコレの閉塞感
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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

4.0

傑作。前半少しダレて微妙だったけど、殺人のシーンが入ってくる辺りのショットから急に緩急のスピード感が半端なく切り替わり、一気に引き込まれる。結局のところ、先住民の富を搾取する白人のグロテスクな欲望が産>>続きを読む

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

4.8

大大大傑作。本当に本当に素晴らしい。本当に。劇中の効果音が、うるさいくらい鳴り響いている。耳の聞こえないケイコとは対照に、音がすべてを支配する映画だ。試しに字幕を付けてみると、効果音にまで字幕が付いて>>続きを読む

ローラーボール(1975年製作の映画)

3.0

架空のスポーツ"ローラーボール"がかなり魅力的な設定で、上手く撮れているのに対し、映画の大部分を占めるSFサスペンスがあまりにも不出来すぎて、ダメな映画と化してしまっている。登場人物の行動原理が全くわ>>続きを読む

ナイアド ~その決意は海を越える~(2023年製作の映画)

3.8

アカデミー賞の波に乗ろうと思って鑑賞。物語の筋はどうしても実話に寄ってしまうし、当時の映像も残されているので半ドキュメンタリー的な手法がとられたことにも納得するが、やはりどうしても映画の構成としてのオ>>続きを読む

エターナル・サンシャイン(2004年製作の映画)

3.8

2004年って20年も前なのかと驚愕するが、自分が子供時代にスターだった若者たちがはしゃぐSFラブコメは遥か昔の映画よりノスタルジーを感じるので不思議だ。登場するサブカルチャーが自分の子ども時代の産物>>続きを読む

ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)

3.7

なんかアホくさ映画としても観れちゃう懐の深さが好き。そして原付に乗るラッセル・クロウがかわいい。夜にだらだら観るのにちょうど良いエンタメ作品。通称"バチクソ"らしい。

ネクスト・ゴール・ウィンズ(2023年製作の映画)

3.7

元の話が良い話なので、確かに感動するし、サモア領の人たちの生き方やゆるさが楽しめる一作(しっかり泣きました)なんだけど、90分という短さでコメディタッチに仕上げているからか、全体的にツギハギしたような>>続きを読む

バービー(2023年製作の映画)

3.9

面白い。構成も演出もアートも傑作級。

一方で映画なんだからもう少し画で訴えても良いのではないか、とも思う。説明過多すぎて歌に代替しなきゃいけないくらい。今回セットが豪勢なのに、意外と絵では物事を語れ
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.5

いやあダメでした。パルムドールで話題にはなっていたので観に行きましたが合わなかった。ミステリー・サスペンスだと思わせるティザーがそもそもミスリードです。配給会社は広告の見せ方をもう少し考えた方が良いと>>続きを読む

アフター・ヤン(2021年製作の映画)

4.0

心を宿した(と思われる)人工知能が機能停止した時、それをモノとして扱うのか、人権として擁護するのか...的な悩ましさなのかなぁ、と。ヤンって人工知能界でもマイノリティなんですよね、きっと。だから、人間>>続きを読む

アクアマン(2018年製作の映画)

3.8

CGすごっ。海のスターウォーズじゃないか。。やっぱ映画館で見なきゃですねえ。アメコミはどうにも、こう厨二病の属性違いというか、ハマらんところがあるのですが、王道に楽しめました。続編も見なきゃ。

ボーはおそれている(2023年製作の映画)

4.0

たまげた面白さ。こんな映画観たことないです。全裸と半裸のおっさんが風呂場で揉み合うだけでなんでこんな面白いんだろう。いや、ホアキンすごいです。
色々わかりづらいところがあるんですけど、そこはメタファー
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一月の声に歓びを刻め(2024年製作の映画)

3.7

オムニバス形式の全3章+ エピローグの構成。監督自身が被害者となった実体験に基づいた一番伝えたい感情は、前田敦子が主演する3章のはずなんですけど、前2章のそれぞれ違う立場の主人公の存在が、全体の理解を>>続きを読む

瞳をとじて(2023年製作の映画)

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自分が未熟ゆえにちゃんと意図を掴めてませんが、後半の巻き返しがすごいすごい。なんと言うか、人生折り返しての過去と向き合い方のひとつのあり方、ですかね。ミゲルは、記憶喪失となったフリオと相対することで逆>>続きを読む

正欲(2023年製作の映画)

3.8

昨日観た「夜明けのすべて」とテーマは一緒だけど、目線と描き方が180度違う映画だなと思った。

夜明けのすべてが互助と相互理解をもって、何かしらの個性により生きづらさを抱える人を包み込むように描いたの
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違う惑星の変な恋人(2023年製作の映画)

3.7

超B級を想像していたところ、思ったより面白くて参った。大学の時にベンジーって渾名つけられる奴のクズっぷりがマジでベンジーですげー良かったってのと、筧美和子のドライヤーに母性を感じてしまってこれまた膝を>>続きを読む

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.8

幸せな気持ち、優しい気持ちに包まれるかのような時間を味わえました。

リフレインされる街の夜景が、プラネタリウムの星空と重なる。街の光(星)は、藤沢が思い描く「普通」の生活への憧れや、山添が憧れる仕事
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アリスとテレスのまぼろし工場(2023年製作の映画)

3.7

ううっ、なかなかに癖の強い、というか監督の作家性が存分に出ていて、とっつきにくい。設定もリアリティが欠如していて共感ベースで入るには無理がある。登場人物のセリフもかなり尖った独特の言い回しがあり、それ>>続きを読む

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