とらさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

とら

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ゴジラ(1954年製作の映画)

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はじめてみた

思ったよりも人間ドラマで、見終えたあとに心に残るのは、ゴジラの特撮パートではなく芹沢の苦悩である。

芹沢が決心をする場面における、ラジオから流れてくる少女歌劇団の合唱や、ゴジラ崩壊の
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

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正直、山崎貴監督のお涙頂戴が苦手で、作品を見るのはずいぶんご無沙汰。
やはりストーリー展開や芝居や演出は全くノレないのだが、それでも、ショットや画面の構成はすごくなんというかオールドスタイル?古典的で
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赤ちゃん教育(1938年製作の映画)

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スクリューボール・コメディ

前半のドタバタから楽しく、ついくすくすしてしまうのだけど、中盤から記憶はもう豹!豹!ワイアー・フォックステリア!かわいい!である。

それにしても頭のおかしいキャラクター
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沈黙のパレード(2022年製作の映画)

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うーん、、
キャスト的に、まあそりゃそうだろうなあという展開で。。

そもそも容疑者が完全黙秘しているからといって、家から物証が見つかって釈放するということあるのだろか、、?
わからないけれど、、
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ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

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古典的SFを感じさせる快作
展開が早くて、骨太なストーリーでもだらっとせず見れる、133分。もっと長くても良いのでは?という気もしないでもないが、さくっと2時間というのも良いのだろう

また展開、風景
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按摩と女(1938年製作の映画)

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日本画のように見るべきショットがある。
雨垂れや、傘を傾ける高峰三枝子。
ある意味で、岩井俊二だとかそういうところに繋がっているのはここなのだろう。
ただそれは俗っぽさでもあるのかもしれない。

あと
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(1960年製作の映画)

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すばらしい、、!!!!

事実を元にしたことで描かれる細かいディティールの素晴らしさ(こうやると水路がつまっちまうぜ、やハシゴを解体してあの堀に使ったり)、そのまさしく穴掘りのセメントを砕く音!音!
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現金に手を出すな(1954年製作の映画)

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おじさんのお泊まりやら、むしゃむしゃと食べるラスクやらジャン・ギャバンのダンディが全開

平手打ち激しすぎて笑える

そしても車を襲われた後のもたもたや、ジャン・ギャバンのリトン(ルネ・ダリー)への扱
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山の音(1954年製作の映画)

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暗い廊下が、道が印象に残る。
冒頭のの、上原謙が原節子を呼び原節子が振り向く、その後挿入される夜の家の不穏さ。

なかなか変なタイミングの挿入も多くて、家に帰ってきた後に、誰もいない夜道を写したり。。
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晩菊(1954年製作の映画)

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これ、素晴らしい。

お金に細かい杉村春子と、かつて一緒に芸者として働いていだけど今は貧乏な細川ちか子、望月優子。2人には子供がいるが、杉村春子にはいない。

杉村春子の家へ訪れる影のサスペンス(関!
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肉弾鬼中隊(1934年製作の映画)

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姿の見えない敵に仲間がどんどん殺されていく。すごい面白いわけではないけれど、呑気な仲間のパイロットからの終盤にかけてが面白い。

また、広大な砂漠でパンっと打たれて倒れる水平の画面は良いね

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

3.2

うーむ、スコセッシが必ずしもダメな監督だとは思わないが、、、

これは「社会問題」である
それを、ラジオショーの形で届けている、つまりは「映画」の擁護でもある。
けれどやっぱりそれは、映画が、ただのメ
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恐怖の岬/ケープ・フィアー(1962年製作の映画)

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よい!
画面の中で人物をどう配置して構図を作るのかをすごく気をつけている。顔が見えないまま迫るミッチャムはもちろん怖いが、ラストの(あれがラストショットでいいと思うが)、2人が対峙しているあの構図!と
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ストリートギャング セサミストリートにたどり着くまで(2021年製作の映画)

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セサミストリート、まともに見たことがないので、思い入れはないのだけど、当時テレビプログラムのなかで何ができるのか、その闘争の一端を見れた気がする。

死を理解でないビッグバードにうるっと。

キリエのうた(2023年製作の映画)

2.8

まったくいい映画だとは思わないのだけど、90年代の映画、平成の映画と言われたらああ確かに、と信じてしまいそうな展開やキャラクターで、むしろいま、そんなものを撮れるのは岩井俊二くらいなんじゃ、という気さ>>続きを読む

ゲームの規則(1939年製作の映画)

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余興をみんなで披露し合う場面のドタバタは本当に素晴らしい

セクハラ紛いの「恋愛」というゲーム
妻と不倫相手が、男の癖を言い合う場面はどことなく恐ろしい、、

マルソル・ダリオ演じるラ・シェネイ侯爵が
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獣人(1938年製作の映画)

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冒頭の機関車のシーンから始まり、なんと素晴らしい。とくにトンネルを抜ける場面よ。

DV夫のルボーとの場面では、悉く扉が閉ざされていく。ヒロインのシモーヌ・シモンが屋敷へ入っていくと戸が閉められ、ルボ
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長ぐつをはいたネコと9つの命(2022年製作の映画)

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おもしろい、、
このテイストのアニメーションなんていう技術なんだろう

ほんとうに技術の進歩がすごくてすごくて

内容的にはまあ大枠のストーリーラインに驚きもないし、新しい何がメッセージもないけれど、
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大いなる幻影(1937年製作の映画)

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果たして何が大いなる幻影なのか

帰れない故郷か
古き良きあの時代(貴族階級にとって)?
戦争のない時代か
この戦争が終わったら会いにいく、というおそらく果たされることなのい願いか

ドイツ人将校との
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ランジュ氏の犯罪(1936年製作の映画)

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カメラワークが見事だ。
特に、クライマックスの場面

スススと見切れつつ、何が起こるかを追っている

また人物を2人、手前と奥とに配置するショットも良い
特に「実は生きていた」の場面では、それをどのよ
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ネズミ捕りの男(2023年製作の映画)

3.4

さすがレイフ・ファインズとでも言うべきか

小説的な薄気味悪いキャラが、ここまで実際に薄気味悪いのはなかなかない

砂利道を音もなくやってきて、去っていく。
ダールの描写だろうが、良い

ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

3.4

さすがジョンウィック
アクションなくしたら30分くらい??

イップ・マンのドニーイェンのアクション流石っす

結局撮影とは、その場所の特性に合わせてどうキャメラを配置し動かすか、それに過ぎないという
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白鳥(2023年製作の映画)

3.4

こんどは手前-奥を目まぐるしく動く奥行きの画面(奇才ヘンリーシュガー、のなかの透視ができる男が包帯グル巻で歩き出す場面もよかったもんね)

なかなかヘヴィーなイジめ、暴力、そして死

落ちるものが浮か
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ヘンリー・シュガーのワンダフルな物語(2023年製作の映画)

3.4

近作のウェス・アンダーソンに共通する決してウエットではない感傷

物語か事実かは問わず、それは語られたものでしかなく、また僕らにとっての現実も同様に、語られたものでものでしか構成されるほかはない。
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裸の銃を持つ男(1988年製作の映画)

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こういうコメディは豊かさのためにほんと必要だよな

よくある、ではあるんだけどとにかくボケ数が多い

彼女とのデート、色々やった挙句昨日初めて会ったとは思えないには笑った
あと、張り込んでいる時に食べ
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おかあさん(1952年製作の映画)

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田中絹代の名演よ

家から徐々に人が減っていく。
息子が、夫が、娘が、預かっていた男の子が。けれど増えるものもある、かつて父が一緒に働いた仲間や新たな奉公人。また婿の存在も仄めかされる。

これは家の
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めし(1951年製作の映画)

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ぺらぺらと喋る原節子に茫洋とした上原謙
後半だけだが出てくる原節子の母、杉村春子
素晴らしい役者陣&演技

奥の間でひとり所帯じみた格好をしている原節子よ

家を出て、台風が来て、夫が仕事のついで、と
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銀座化粧(1951年製作の映画)

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喜劇だ

当時の風俗が伺えるのは成瀬作品という感じ

田中絹代はさばさばとしつつも、犬へのしっしなどどこか甘えというかフラジャイルさもある

香川京子は可愛らしく、おじさんたちはみな味がある

よい作
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妻よ薔薇のやうに(1935年製作の映画)

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編集がスムーズである

この作品に限らないが、広島で原爆を受け、被曝し亡くなった丸山の芝居を見れるというだけで有り難さがあるものだ。
また、物語上もそうなのだが、関与の薄い、影の薄い感じがたまらない
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赤い闇 スターリンの冷たい大地で(2019年製作の映画)

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窓によって隔てられている

複数のレベルがある、貧困にあえぐウクライナや放蕩のソ連のまさしくその現場、そしてイギリスとソ連や、各ジャーナリスト思惑などの政治的な次元、さいごにオーウェルの創作、と。
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ブラックアダム(2022年製作の映画)

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まったくそれぞれの超人がなんで超人なのか、その源泉や由来が分からなかった。
もうそこは別の映画なり、ヒーロー映画だから、ってことで片付け済みなのだろうか。

息子を失い、息子から力を授けられたアダム
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アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

3.5

メタ・メタ・メタ構造とでも言うべきなような、物語るレベルが次々と変わっていく、けれどそれは逆のの意味で言えば同一平面上なわけで。

心の差に残ったのは別スタジオで撮影しているマーゴットロビーとの会話
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福田村事件(2023年製作の映画)

3.4

なんたる重さだ。
途中、まだこの映画のクライマックスじゃないんだよなあ、、とあんさんたる気持ちになる。

ただまあキャストのハマり具合、脚本、素晴らしい。
東出、ピエール、豊原と訳あり男性役者揃い踏み
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紙の月(2014年製作の映画)

3.2

宮沢りえ、小林聡美、大島優子みんなハマってる。よいキャスティング。

ニセモノの人生だから、好き勝手できたのだ。ラストの展開、そこで映されるもの、さすがCM出身という気がする。

男のヒモってやっぱり
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あ、春(1998年製作の映画)

3.5

葬式で始まり葬式で終わる。
鶏を殺した山崎努が死に、ヒヨコを孵す。
そこにある死と再生の円環

庭に建てられる鶏小屋
公園にあるホームレスたちの家

卵を産んでも食べられる一方であった鶏が、無用だと酔
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マイ・エレメント(2023年製作の映画)

3.6

もちろん移民の話なんだけれど、けっきょくは2人は同じ種ですらないわけで。だからこそ、2人が肌(?)を重ねるシーンが感動的なのだ。

手を繋ごうとして繋がなかったふたりの、初めての接触をどのように描くか
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