春とヒコーキ土岡哲朗さんの映画レビュー・感想・評価

春とヒコーキ土岡哲朗

春とヒコーキ土岡哲朗

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異端者の家(2024年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

自分の説教を通したい害悪おじさん。

危害を加える前から不気味なヒュー・グラント。
モルモン教の勧誘をする若い女性2人を、中年男性が家に招き入れる。このおじさんの優しく知的な、でも人の価値観に揺らぎを
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ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング(2025年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

文脈を見せたあと、本能だけのプロペラ機アクション。

歴史の厚みがカッコいい。
過去作のシーンをたくさん振り返り、またストーリーにも絡んでくる。過去作のストーリーをちゃんと覚えているわけではないけど、
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おばあちゃんと僕の約束(2024年製作の映画)

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家族って、面倒でずっと気になる。

自分が与えられていることに気づく。主人公のエムは、ゲーム配信のために大学を中退しているが、配信者として稼げていない。それに対して、なぜおれは与えられていないんだ、と
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オズの魔法使(1939年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

 いつもの現実で強くなるための旅。

 楽しい映画であり続けるパワーが強い。カラーの場面写真を見かけたけど、本編を見始めたらモノクロだった。「そうか、勘違いだったか」と思ったら、ドロシーが竜巻に飛ばさ
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ネムルバカ(2025年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

 他人からの見え方より、自分のあり方。
 端から見たら、いきがって見えてもいい。賢いとかセンスいいと思われたくて気取ったことをしゃべるヤツも登場する。また、偉そうにしゃべる業界人がいて、そいつに商売と
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ガメラ2 レギオン襲来(1996年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

 無言の番長と、目立たずともサポートする人間が渋い。
 ガメラが、番長のよう。目つきや学帽のような頭の形に番長っぽさがある。それが、外から暴れに来たレギオンをこてんぱんにして分からせるために来た。終盤
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サンダーボルツ*(2024年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

理想像になれなかったから人を癒せる。

虚無感を癒すケア。
冒頭、虚無感を抱えたエレーナのモノローグから始まる。覇気のない語り。しかし、映像は敵地に侵入して戦うエレーナの激しいアクションシーン。目に映
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教皇選挙(2024年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

人間を欲と切り離してはいけない。

形だけになっていた祈り。
誰も存在を知らなかったベニテス枢機卿がバチカンに現れ、食前のお祈りを任される。そのとき、他の枢機卿たちは、この辺りでお祈りは終わりだろうと
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映画ドラえもん のび太の絵世界物語(2025年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

 芸術は、気持ちを伝えるためのもの。
 絵を通して、別の時代の人と交流できる。のび太たちが出会うクレアは、かつて存在した国の、過去の人。絵の世界を挟んで別の場所の人と出会うというだけなら、相手が過去の
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劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師(2024年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

 仲間を守るためにルールに背いてでも行動する。
 みんなちょっとずつルールを破るのが良かった。いなくなった土井先生を助けるために、みんなできり丸のアルバイト申請を使って学園の門番に嘘をつく。上級生は、
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ミッキー17(2024年製作の映画)

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SFを楽しみながらも、格差の話を生々しく受け取らされる。

クローンがいるから大丈夫、ではなく、毎回1人が死んでいる。
肉体がプリンターの要領で出てきて、バックアップをとっていた記憶を入れる。でも、ミ
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ウィキッド ふたりの魔女(2024年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

個人のいろんな面を、世間には一面しか見せられない。


友達が悪いことをした人の話。

「オズの魔法使い」の2人の魔女の過去を描く本作は、悪い魔女が死んだあとから始まる。
人々は、悪い魔女の死を心から
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

異常とリアルを行ったり来たり。

リアルな家庭での異常が面白い。
序盤、貧困家族が金持ち家族の家に侵入していく。上手く入り込んでいくスパイ映画的なワクワクと、平和な家族が脅かされる怖さが同時にある。貧
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ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

皆いいヤツと証明するために、差別をほどいていく。

人物の醸す空気が皆良い。
ジョジョが「ハイル・ヒトラー!」と叫んで街を走り回るところ、歪んだ思想を真に受けているのに、ジョジョ自身は無邪気でかわいい
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スキャンダル(2019年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

現実の世界が、女性にとってはこんなにディストピア。

女性がセクハラ断罪で声を上げることがいかに大変か。
それを、実際にあった事件の映画化という形で実感させられる。権力者からの性的搾取に、若い女性は「
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翔んで埼玉(2018年製作の映画)

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二階堂ふみ史上一番かわいい。『ヒミズ』の二階堂ふみも「こんな女の子にそばにいてほしい」と思ったけど、今回のデレデレ部分は陽の可愛さだった。デレデレパートは短いが、良かった。そのデレデレタイムと重なるよ>>続きを読む

ミッドサマー(2019年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

意味不明が、完璧に整っている恐怖。

この理解できなさでヒットしているのがすごい。
前作『ヘレディタリー/継承』で勝手に革命(勝手さこそが革命の必要条件なのかもしれない)をおこした監督の最新作。内容は
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野生の島のロズ(2024年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

世界は綺麗で険しくて、調和は難しくて素晴らしい。


自然が綺麗で厳しい。
流れ着いた島で起動したロボットのロズが、視界に入る動物たちを自分の購入者と勘違いして、話しかけまくっては怖がられる。らっこの
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シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ(2016年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

とても楽しく、胸が苦しい、ヒーローVSヒーロー。

ワクワク技アクションの連続。
クロスボーンズ戦で、最初からハイレベルなアクション。キャップの盾芸がリズミカルで気持ちいい。ファルコンの、飛ぶだけでな
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キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー(2014年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

政治的。前作も史実を絡めて社会派な香りはまとっていたが、今回は「ヒーローものの皮をかぶった政治スリラー」と銘打った。敵の正体がわからないけど「陰謀」と戦う。
陰謀の中身がまさしく陰謀といった感じの「強
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キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー(2011年製作の映画)

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遊びながらビシッと決めたスタンダードヒーロー。

真剣さとハジケの合わさった絶妙な世界観。
第二次世界大戦でありつつ、けっこうなSF具合。
アクションシーンが、CGばかりでもなく、でも派手。

「スタ
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キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド(2025年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

前時代的の権力者になってしまった人間のもろさ。


「強い人」という弱さ。

ハリソン・フォード演じるロス大統領は、攻撃的な力強さ、いわゆる古い価値観でのしあがって来た人。ハルクを追い詰めた軍人時代か
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陪審員2番(2024年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

正義は、平凡な市民として逃げることを許さない。

何もしないと悪になる状況で、人間はなかなか動けない。

主人公はある事件に陪審員の一人として参加する。被害者の恋人が容疑者になっているが、概要を聞く
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機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-(2025年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

人気シリーズの新世代版であることを体現した映画。
 
ガンダム初心者として。
ガンダム初見で、この映画の情報も入れずに行ったので、テレビアニメの先行上映であることも知らなかった。
映画が始まってすぐ、
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セプテンバー5(2024年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

情報だけが飛び交い、それが世の中に影響していく。

現実に起きていることの、文字と言葉だけが飛び交う。
オリンピック中に起きたテロ事件。それを報道するABCテレビのスタッフたちを描いた映画。なので、事
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ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉(2024年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

自分の才能でたどり着ける、未来の自分と戦う。


自分だけが知っている才能の証明。

ウマ娘たちは、自分のポテンシャルだったらどこまで行けるのか、自分に証明するためにやっている。特に序盤のアグネスタキ
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ファーストキス 1ST KISS(2025年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

タイムトラベルだけど普通の人間の話で、それこそ壮大。

 
やり直せるならやり直したい後悔。

主人公は、15年前の夫と出会い、恋をし、死を回避しようとする。最後は仲が悪かったのに、それでも夫のために
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怪獣ヤロウ!(2024年製作の映画)

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ご当地映画で我を出すという内容の我を出したご当地映画。

(試写にて鑑賞)

人から求められない夢。
怪獣映画を撮って笑われた少年が、大人になってやってきたチャンスに再起して怪獣映画の撮影に挑戦する。
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ANORA アノーラ(2024年製作の映画)

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運で幸せになったシンデレラが、自分の権利を守る戦い。

(試写にて鑑賞)

自分で選んだ、と言えるようになるための奮闘。

主人公のアニーは、ストリップ(その他)をして生計を立てている。アニーは来店し
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劇場版 SHIROBAKO(2020年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

好きなことは、好きであるためにやる。

やりたくて飛び込んだ世界なのに、「これやって、何になるんだっけ?」と立ち止まってしまう。各キャラクターが、それぞれの立場でその壁にぶち当たっている。会社の人間た
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フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

自分で自分を評価するために、他人との闘いに挑む。

運転シーンはどれも迫力があり、緊張と興奮。映画館に行くのはスクリーンの大きさ以上に音響のためなのだと実感した。フォード社長を乗せての走行シーンは、レ
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マスカレード・ホテル(2019年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

ミステリーに乗せてホテルマンの騎士道を楽しむ映画。

人の成長に焦点をあてたミステリー。事件の中で主人公の変化がメインというのはサスペンスなら多いが、ミステリーでここまで前面に出てるのは珍しい気がする
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死刑台のエレベーター(1958年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

間を多く使った、破滅的なラブストーリー。

エレベーターの中の脱出パニックかと思ったら、いろんな要素があった。サスペンスというよりも、ラブストーリーなんじゃないかな。「愛してる」の連呼で始まり、ハナか
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用心棒(1961年製作の映画)

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名作という贔屓目なしで、単純に面白い!

人の手を咥えた犬、2勢力の争い、用心棒の口利きをする岡っ引。秩序の無い町を様々な角度から表す冒頭。そしてそんな町にやって来た一人の侍。どちらの勢力にも関係ない
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ミスト(2007年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

清々しいくらいに絶望的。

霧の存在によって、人間は理性を失くし、過激になっていく。謎の霧が発生してから、ハイテンポに不安密室作りが完了する。排気口のつまりを直すことに躍起になる男たちを見て店員が言っ
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サユリ(2024年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

自分の命を誇るたくましさを身に着けよう。


前半がめちゃめちゃ怖い。

なんとなくの評判から、怖いとかじゃなく面白いホラー映画と思って観始めたが、めちゃめちゃ怖かった。
家の間取りが素晴らしいくらい
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