このレビューはネタバレを含みます
傷ついたものたちの疑似家族ドラマと復讐アクションを同時にやるのは無理があったか…と思いつつ落ちぶれた中年たちが身を寄せ合う姿の哀愁はみていてホロリとさせられるものがあった。
プロットとしては大体登場人物が大事なところでキレてそこで話が動いていくのでご都合主義的な展開だと思ってしまうけど、むしろコーエン兄弟はそういう因果論的なきれいに物事がハマっていくプロットをあえて避けた>>続きを読む
プロットと途中と最後の長い語りが合っていない印象はあるけれどもそれは些末なこととおもわせてくれる面白さがあった。異様なバービーランドの強烈なキッチュさの表層の裏に死やフェミニズムなどの主題を潜り込ませ>>続きを読む
どぎつく人工的なライティング、大仰なカメラワーク、奇をてらったような構図、デ・ニーロとニック・ノルティのトゥーマッチな演技。どれをとってもやりすぎなのだがここまで徹底してやられると面白い。でもこの映画>>続きを読む
もし新婚映画というジャンルがあれば私はこれを一番に推したい。とにかくキートンとヒロインが可愛らしい映画。二人の仲睦まじい姿、生活のために奮闘する姿がいい。本当は星5をつけたいがラストシーン素晴らしいの>>続きを読む
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冒頭のミット打ちからこれはいい映画だと確信した。勝つか負けるか、ではなくボクシングを続けるか否かというところに主眼を置いて描かれている。ボクシングは彼女の生活の一部で勝負はその次なのだと思う。(劇中で>>続きを読む
とんでもない怪作。ざらついたフィルムの質感、どぎついライティング、手持ちカメラがもたらす異常な恐怖、そしてイカれた不能のホテルのオーナーの存在感がこの映画のキモである。決まった主人公がいないという点も>>続きを読む
この映画ではあらゆる言葉が飛び交う。電話の声、メールのテキスト、会話、独白、本の引用、インタビューなどなど。どのように声が現れるか、というのは重要でこの映画ではその多声性が大きな役割を果す。母親の「子>>続きを読む