バッガ2000さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

バッガ2000

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勝手にしやがれ(1960年製作の映画)

3.6

性的にも暴力的にも刹那的に警察から逃亡する男と、彼と絆を結ぼうとする知的なアメリカ人との生き方、石原慎太郎とかにも影響されたらしいが、新鮮なカメラワークといい音楽といい、つくつぐ表層的でオシャレ?でフ>>続きを読む

死化粧師オロスコ(2000年製作の映画)

3.8

字幕も何もない、犯罪裏ビデオ感を、むしろフルハイビジョンで見たい。
どんな死体も、そのバックボーンが語られぬまま未知に捨てられ、子供たちに見物され、腹が切られる。臓物は取り出して洗って元に戻す、布や新
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東京2020オリンピック SIDE:B(2022年製作の映画)

4.0

SIDEAと合わせて、自分の人生に深く刻み込まれる映画となった。しょうもな、と歯牙にも掛けたくないプロパガンダでは決してないし、オリンピックと同じように、単純な善悪で判断できないテーマが孕む、極めて高>>続きを読む

やがて海へと届く(2022年製作の映画)

4.3

一皮も二皮も皮が剥けてる中川龍太郎作品。個人的には語りがゆったりとしすぎている気もするが、全体としてはたいへん素晴らしい。

これまでの繊細さに加え、習作的な実験が散りばめられてる。制作規模も大きくな
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Calling(2012年製作の映画)

4.0

友に捧げる。
中川龍太郎の作家性、少なくとも生きること死ぬこと、それについて反復を続ける作品の先鞭にして、最も過酷な作品だ。

走れ、絶望に追いつかれない速さで(2015年製作の映画)

3.7

本物のユートピアを描けるのは、本物のディストピアを知るものだけだ、中川龍太郎はつとめて自分の中の混じり気を濾して、生きる、ただその最も濃い自分のエキスを私たちに差し出すのだと思う。

前向きでいながら
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ピンク・フラミンゴ(1972年製作の映画)

2.9

ツッコミどころ満載!という感じをメタ的に楽しむことができないくらいにつまらなかった。排泄なり、異常性欲なり、流石にセンセーショナルだが、どこか中途半端だ。

あの適当なノリ、キャラクターの奇抜さは「面
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東京2020オリンピック SIDE:A(2022年製作の映画)

4.0

五輪映画批判も多いが、政治的な問題はBで掘り下げられると信じて、市川版と比べ競技や結果はNHKやYouTubeでいくらでも見れるし、それを見越した上で勝利に拘らない、必ずしも運動の美を称賛しない私的な>>続きを読む

サウスパーク/無修正映画版(1999年製作の映画)

3.8

もちろん文化的に楽しめないノリもあったが、マイケルムーア作品にも如実な冷戦終結後の生々しいアメリカ社会に、ポリコレも何もない下品な汚言だらけのコメディ児が、ミュージカル調に立ち向かっていく様はワクワク>>続きを読む

ボウリング・フォー・コロンバイン(2002年製作の映画)

4.2

なぜアメリカでは銃犯罪が起こるのか、臆さない丹念なインタビュー、センセーショナルな構成力で紐解く。この当時のマイケルムーアは、特に流行り出していたハリウッド・ヒーローに似た精神の正義がありながら、暴力>>続きを読む

ムカデ人間(2009年製作の映画)

2.3

・冒頭から20分は、何となく良い感じがした。良質なサイコサスペンス、という感じがしなくもなく、演出もちゃんとしていたのか?
・が、1人が手錠を外して逃げ出してから、グダグダに。ムカデ人間のネタが尽きて
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害虫(2002年製作の映画)

3.9

ここではないどこか、汚い水路があり、ホームレスがい、しかしベタやビー玉、空、きれいなものを、弄ぶように彼女は生きて行く。

ナンバーガールの音楽、それとは対比的なクラシック・合唱。女子高生のいる、清潔
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ファンタスティック・プラネット(1973年製作の映画)

3.8

人間の姿勢から細やかな動作、謎のクリーチャー、装置に至るまで、海外SFという感じのシュール

より文明の発達した人類が、今の地球に住んでいる人類を飼育すると言う設定、GANTZを思い出す。もしかしたら
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ライフ・イズ・ビューティフル(1997年製作の映画)

4.0

ユーモラスな言葉の発露とその回収、その連続が心地よい。言葉の夢が、叶っていく快感というか。

主人公の、世界を出鱈目と知りながら、誰かのために希望的に振る舞う姿勢に泣けてくる。それでも、この世界は美し
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