ゆうすけさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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声/姿なき犯罪者(2021年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

全般的にテンポがよく、特にプロローグの主人公の妻が振り込め詐欺に引っかかるくだりは練られていて出色なのだが、なぜ主人公が命の危険を顧みずに敵のアジトに乗り込んでいくのかの理由付けが弱く、どうにも感情移>>続きを読む

荒野の用心棒(1964年製作の映画)

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初見。プロットはまんま黒澤の『用心棒』だがイーストウッドの魅力爆発のおかげで楽しく観られる。途中の清兵衛一家が皆殺しにされるシーンはオリジナル『用心棒』より迫力があるかも

オービタル・クリスマス 聖夜を祝う全ての人に(2021年製作の映画)

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とある会合で鑑賞。個人制作でこんなことができるのかと驚き。ストーリーやクライマックスで描かれるビジュアルイメージも素晴らしく、大変おもしろかった。

ホーホケキョ となりの山田くん(1999年製作の映画)

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初見。全く面白くなかった。明確なストーリーラインがないため異様に見づらいし、登場する人物が性格の悪いやつらばかりで見ているのが苦痛。月光仮面など、時折炸裂するオジン臭いセンスもキツかった

耳をすませば(1995年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

久々に見たのだがメチャクチャいい映画だった。恋愛映画のようなルックだが、本質は主人公・雫の実存的不安とその克服であり、彼女は一遍の物語を綴ることで悩みを乗り越えていく。天沢聖司は彼女に気づきを与える存>>続きを読む

椿三十郎(1962年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

再見。人生で一番見返している映画で100回以上見ているが、見るたびに面白い。〈城代を奪還する〉vs〈奪還しようとしている連中を捉える〉というシンプルかつ強固な対立軸に敵味方の知略が重なり、お互いが最善>>続きを読む

その男、凶暴につき(1989年製作の映画)

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再見。もう何度見たか覚えていないほど見返している。余計なシーン、余計なセリフのオンパレードなのだが、その不要な部分に見どころがあるという変わった映画。野沢尚の脚本がどこまで残っているのか判らないが、ひ>>続きを読む

幕末太陽傳(1957年製作の映画)

5.0

初見。すごい映画だった。落語の「居残り」をグランドホテル形式の群像劇に翻案した意欲作で、なんといっても佐平次を演じるフランキー堺が素晴らしい。口八丁でひとつの宿屋を支配していくような才気走ったキャラク>>続きを読む

シルミド/SILMIDO(2003年製作の映画)

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リアリティがあってまあまあ面白いのだが人間の掘り下げが薄味で、悲劇だというのにいまひとつ感情移入ができず。死刑囚たちがなぜあのミッションにあんなにも情熱を捧げているかのバックボーンがよくわからなかった>>続きを読む

ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

まあまあ面白いのだが登場人物が多すぎて脚本的にさばききれていない感じがある。いままでの是枝作品よりはグッとエンタメに寄った作りで、赤ちゃんポストに置き去りにされた子供を売ろうとするグループと、それを追>>続きを読む

トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

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航空戦は素晴らしい出来だがドラマとしてのプロットは緩くツッコミどころ多数。とはいえこんくらいのほうが観客にはウケるのだろうかなどとも感じた

ブラック・レイン(1989年製作の映画)

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初見。プロットは色々緩く法的な問題もかなり有耶無耶になっているが、日本側のキャストがとにかくよく、松田優作と若山富三郎が特によい。リドリー・スコットの取る大阪はかなりブレードランナーであり、そういう点>>続きを読む

リトル・マーメイド(1989年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

音楽はよいのだが「自らのアイデンティティ、人間関係などをすべて断ち切って王子と結婚することがハッピーエンドなのだ」という結論に失笑した。

ジャッカルの日(1973年製作の映画)

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午後ローにて初見。フォーサイスの小説版は既読。タイトな演出は魅力的なのだが、いかんせんジャッカルがなんともお間抜けで緊張感を欠く。フランスの刑事のほうが二枚くらい上手だった

マイルス・デイビス: クールの誕生(2019年製作の映画)

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マイルスの生涯を概観するための映画という感じ。年始に見たコルトレーンの伝記映画と合わせて見るとより立体的になる

スタンド・バイ・ミー(1986年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

初見。さんざん色々なものの元ネタになっているので楽しめるか分からなかったのだが大変面白かった。エースが材木を運んでいるトラックに突入していくシーンなど、初見では何の意味があるのかよく分からないサブプロ>>続きを読む

アウトレイジ(2010年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

妻が見たいというので久々に見た。口喧嘩をしているあたりは面白いのだが、いかんせん状況を主体的に動かしている人があまりいないので、ストーリーライン自体は停滞している。またあらゆるシーンがやけに説明的で、>>続きを読む

ローマの休日(1953年製作の映画)

3.0

金ローで十年以上ぶりくらいに再見。俺の記憶では「王女はガチに王室を捨てて新聞記者と逃避行をしようとするが、その過程で王室が社会に与える役割を目の当たりにし、自らの使命に目覚めて役割を引き受ける」という>>続きを読む

シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

脚本がよくまとまっていて、大変おもしろかった。ウルトラマンという長大なTVシリーズをきちんと二時間の作品にまとめあげ、しかも新しい絵も色々見せてくれたという感じ。戦闘もいまの映画レベルの音響や質量感で>>続きを読む

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

傑作。素晴らしかった。村上春樹原作だが、描かれているテーマはあまり春樹っぽくはなく、どちらかというとチェーホフの『ワーニャ伯父さん』の影響下にある。不可逆的な喪失を抱えてしまった人間は、どのように生き>>続きを読む

ハウス・オブ・グッチ(2021年製作の映画)

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グッチの事件は知らなかったので、知らないことを知るという点では面白かったのだが、結局レディ・ガガもアダム・ドライバーもいまひとつ何がしたい人なのかよく判らず、ドラマの焦点が定まっていないと感じた。演技>>続きを読む

ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

傑作。隕石が地球に落ちてくるという超古典的なストーリーラインを使って、アフタートランプ、ポストコロナのいまの空気をえぐり出していく。Don't look upというタイトルも皮肉が聞いていて素晴らしく>>続きを読む

浅草キッド(2021年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ウィットに富んだ会話や、往年の浅草の描写が大変よく、いいテレビドラマを見たと感じた。劇団ひとりは充分健闘しているとも思うが「ここを見てください」というシーンになると蛍光ペンでラインマーカーを引くような>>続きを読む

サウダーヂ(2011年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

10年ぶりにデジタルリマスターで再見。

甲府を舞台にした群像劇。登場人物が次から次に出てきて様々な会話を交わす会話劇でもあるのだが、常に同床異夢、面と向かって話をしているのに互いに違うものを見ており
>>続きを読む

007 スペクター(2015年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

劇場公開時以来の再見。まあまあ面白いのだが、ブロフェルドが〈そんな動機でそんなことやる?〉みたいな人だったり、アクションが全体的に普通でモサモサしていたり、敵の巣穴に飛び込んで拘束されるユルユル展開だ>>続きを読む

007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2019年製作の映画)

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話のおかしなところも多いのだが、テンポがよく結構面白かった。ボンド映画であっても何の前置きもなく女性がフィジカルな格闘をして銃をぶっ放して敵を倒す、中盤に出てくるパルマと新007のほうが絶対ボンドより>>続きを読む