whiskeyさんの映画レビュー・感想・評価 - 14ページ目

マルホランド・ドライブ(2001年製作の映画)

2.9

怖い映画だったな。ホラーともサイコサスペンスとも違う、醒めない悪夢のような不気味さ。映画女優の狂気的心理とかを読み取れなくもない。僕は、二度は見られないので低評価。

ナポレオン・ダイナマイト/バス男(2004年製作の映画)

3.0

たしか内田樹氏のブログで知って、観てみた。まぁ地味で変な映画です。面白いシーンはあるし間延びしたような独特のテンポも好きな人は好きだろうが、それほど印象には残らなかった。ただし、みんなが語っているよう>>続きを読む

カサブランカ(1942年製作の映画)

4.0

戦時下のカサブランカでの大人のラブストーリー。イングリッドバーグマンが美しい。内容は今更語るまでもないが、昔の女性との悲しい思い出を引きずっている男が、その女性と再会し、彼女のためにその夫を助けるとい>>続きを読む

テルマ&ルイーズ(1991年製作の映画)

3.5

女性二人の少し変わったロードムービー。細かいところは忘れた。やむを得ない事情から物事がどんどん悪い方に向かってしまうが最後まで不思議とすがすがしい。敵かと思っていた仕事熱心な刑事が、本当に仕事熱心であ>>続きを読む

ボーン・コレクター(1999年製作の映画)

3.0

それほど印象に残らなかったが、警察官を演じるアンジェリーナ・ジョリーが良かった。17歳のカルテ同様、いい意味で地味に熱演している。

アフタースクール(2008年製作の映画)

3.6

少し大げさに言うと、これは映像表現における一種の叙述トリックの作品だと思う。サスペンスではないが、登場人物の立ち居振る舞いが叙述トリック的にさまざまなミスリードを誘っていて、そこがなかなか面白かった。>>続きを読む

ヒミズ(2011年製作の映画)

2.9

これは原作の方が好きかな。原作で主人公は不気味なバケモノのような強烈な強迫観念と闘っているが、映画ではそれはまだ実在の人間で、といった違いもある。ラストは良かった。

ナイト&デイ(2010年製作の映画)

3.3

僕はトムクルーズもキャメロンディアスも好きなので楽しく観ることができたが、あと10歳以上は若くて知名度は低いがイキのいい男女の俳優さんが元気に演じたら、もっと面白かったかなと思う。

クロニクル(2012年製作の映画)

3.5

説明の難しい映画。モテない高校生たちの青春映画かと思わせるシーンで始まるが、SF映画だ。まずもって映像が面白い。高校生である主人公自身がビデオカメラを回し、その映像を我々観客は観ている、という設定。こ>>続きを読む

ホリデイ(2006年製作の映画)

3.9

00年以降のラブストーリーで薦めたい映画というとこれかな。失恋したばかりの女性二人がルームチェンジする。行った先ですぐに恋が始まりそうなものだが、それほど単純じゃないのが面白い。ジュード・ロウの携帯に>>続きを読む

ローマの休日(1953年製作の映画)

4.0

filmarksの「ラブロマンス」ジャンルで好みの映画が見つからなかったが、唯一見つけたのがこれだ。おそらく今、リメイクしてもつまらない。この時代の映画だからいいんだろうな。名作だと思う。個人的には、>>続きを読む

ファイト・クラブ(1999年製作の映画)

4.0

観たことのない人にはタイトルの意味が誤解されているかもしれない。ファイトクラブとは勝ち負けを争う格闘場ではない。自分を見失っている人間たちが、殴り合いの痛みによって辛うじて自分を確認するための場。彼ら>>続きを読む

プラダを着た悪魔(2006年製作の映画)

4.0

当時この映画が好きという女性が周囲に何人かいて、それにつられて見たのだが、僕にとっても好きな映画になった。興味のなかったはずのファッションの仕事に否応なく巻き込まれ、次第に自分からのめり込んでいく主人>>続きを読む

Pina ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち(2011年製作の映画)

3.3

3D映像のドキュメンタリー映画ということで興味をひかれ、劇場鑑賞した。ピナ・バウシュの独特の舞台舞踊を3Dで体感できる。まるで自分が舞台上を徘徊しているかのように踊り手たちの様子を鑑賞できるのは凄いと>>続きを読む

レッズ(1981年製作の映画)

4.0

「世界を揺るがした7日間」の米国人ジャーナリスト、ジョンリードの伝記的映画。ウォーレンビーティ監督主演。たしか撮影監督はシェルタリングスカイの人で、雪景色のシーンなどきれいだ。米ソの冷戦が激しかった頃>>続きを読む

ミッドナイト・ラン(1988年製作の映画)

4.0

賞金稼ぎと、マフィアに追われる男の逃走劇。そんな設定なのに、なんだか楽しい作品だ。マフィアを敵に回したはずの男がとてもそうは見えない真面目そうな会計士で、その場違いに呑気な真面目さが可笑しい。賞金稼ぎ>>続きを読む

幕末太陽傳(1957年製作の映画)

3.5

伝説的な日本映画の一つであることを比較的最近知って、観た。正直、それほどの凄さはわからなかったし古い感じがしてしまった(当たり前)けど、面白かった。フランキー堺が粋で、南田洋子が本当に可愛くて、岡田真>>続きを読む

モナリザ(1986年製作の映画)

3.8

20年ほど前、深夜のテレビ放映で観た。大人用の映画。その男はある女を愛した。しかし女が愛しているのは別の人間だった。ただ、それだけのことだ、と主人公がラストで語る。たしかにそれだけの物語とも言えるが、>>続きを読む

木更津キャッツアイ ワールドシリーズ(2006年製作の映画)

3.8

秀作だと思う。ドラマ版木更津キャッツアイの脚本が書籍化されていて、その中で第一話の「あれ、うっちーってバイバイ言った?」という台詞まわりを結構こだわって書いたと、クドカン氏が書いている。そしてこの映画>>続きを読む

キッドナップ・ブルース(1982年製作の映画)

3.3

タモリ主演。浅井慎平監督。彼が司会者などするずっと前の、変な映画。でも嫌いじゃない。今となっては出演者が豪華すぎだ。夜、焚き火の前で山下洋輔とジャズについて語るシーンはちょっとかっこいいかな。この頃か>>続きを読む

北北西に進路を取れ(1959年製作の映画)

4.2

唯一観たことのあるヒッチコック映画。やっぱり面白い。得体の知れないトラブルに巻き込まれていく作品の古典のようなものだろうな。主人公のスーツ姿がかっこいい。自分の名前をロゴ化したマッチを持っているところ>>続きを読む

都市とモードのビデオノート(1989年製作の映画)

3.5

山本耀司を追いかけたドキュメンタリー。ヴィムヴェンダース作品。こういう少し思わせぶりに知的な映画が好きで昔よく観た。山本耀司の仕事に対する姿勢を垣間見ることができて面白かった。第一次世界大戦頃の工場労>>続きを読む

100,000年後の安全(2009年製作の映画)

3.5

自分の姿勢として、事故の直後に劇場で観た。内容は色々議論があるところかもしれないが、ドキュメンタリー映画としては、極めてシリアスで専門的なテーマを扱っているのに独特のユーモアがほんの少し挿入されていて>>続きを読む

タイタニック(1997年製作の映画)

4.1

もはや語り尽くされている作品だ。90歳の老婆が、かつて体験した壮絶なわずか数日の恋と愛と命と喪失の物語を語る。やはり良い映画だと思う。
もう20年近く前の作品で、「見たことないです」とこの前20代の女
>>続きを読む

パルプ・フィクション(1994年製作の映画)

4.2

そういうジャンルがあるとすれば「バイオレンスコメディ」の最高傑作だろうと思う。ストーリーもメッセージも無いようなもの。でも面白い。冒頭、ヨーロッパのハンバーガーショップのことをトラボルタが偉そうに語る>>続きを読む

(500)日のサマー(2009年製作の映画)

3.0

観て、アニーホールの頃のウディアレン映画のようだと思ったが、そのように評している人は多いみたいだ。ヒロインは不思議で謎で、あれを良いと感じるかは人それぞれだろうが、男からみたら結局すべての女性はあれぐ>>続きを読む

真夏の方程式(2013年製作の映画)

2.9

まぁまぁかな。容疑者Xの方が少なくとも映画としては好みだった。優しさに包まれているようで、死の周辺だけがグロテスクなのは東野圭吾、宮部みゆき作品の特徴の一つだと思う。それはそもそも原作の話だけど。

Sweet Rain 死神の精度(2007年製作の映画)

2.8

伊坂幸太郎作品の映画化はいくつか観ていてわりと好きだが、珍しくこれは原作を先に読んでいた。原作ファンに物足りなく感じるのは、おそらく描かれる死の数が決定的に少ないからだろう。死ばかりを描いているはずな>>続きを読む

サイド・エフェクト(2013年製作の映画)

2.9

精神疾患に苦しむ人々を描いたシリアスなヒューマンドラマかと思いながら観ていたら、実はサスペンスだった。予想しないタイミングでぶっきらぼうな殺人事件が起こる。悪くはないがそれほど勧めない。

ルパン三世 ルパンVS複製人間(1978年製作の映画)

4.3

この映画でルパンは一度も変装しない。そして、本質的には何も盗んでいない。この映画で、彼は何かを盗まれたのだ。では、何を盗まれたのか?が本作品の底流のモチーフになっている(劇中、次元との会話で明らかにな>>続きを読む

エレファントソング(1994年製作の映画)

3.0

象は死ぬとき、自分で死に場所に独りひっそりと向かい、斃れる前に独特の声で雄叫びをあげるらしい。それがエレファントソングであり、それをモチーフにしたショートムービーがこの映画。横浜ランドマークタワーで開>>続きを読む

ザジ ZAZIE(1989年製作の映画)

3.0

ソダーバーグの「SEXと嘘とビデオテープ」のパンフレットに利重剛氏が寄稿していて、その文章で初めてこの映画を知った。ロックと嘘とビデオテープと呼ぶべき映画だとバラエティ誌が評してくれたと。映画は抽象的>>続きを読む

BeRLiN(1995年製作の映画)

3.8

公開当時、劇場で観た。壁についての思想的物語。ドキュメンタリーのような作りは僕の好みだった。果たしてキョウコさんとは何者で、この物語の主人公は誰だったのか。と、当時語り合った。ナイナイの岡村君、大島渚>>続きを読む

エリン・ブロコビッチ(2000年製作の映画)

4.0

ソダーバーグ作品としてもジュリアロバーツ作品としても最も好きな映画。みんなに薦めたい。米国での公害訴訟を取り上げた実話だ。深刻なテーマだが、ジュリアロバーツ主演で少し華やかに、ソダーバーグっぽいカメラ>>続きを読む

桐島、部活やめるってよ(2012年製作の映画)

3.7

桐島という中心人物が不在の物語。この映画のレビューの数が多いのも、誰もが語りたくなるモチーフが扱われているからだろう。桐島への憧れやコンプレックスは、あの頃の誰もが持っているものなのだろうな。そして、>>続きを読む

ショーシャンクの空に(1994年製作の映画)

4.5

昔、恋人と大喧嘩して、最悪の気分のまま映画館に入り、見終わったらあまりに幸せな気分になってそれだけで仲直りしてしまった。その時の映画が「ショーシャンクの空に」だった。それぐらいに観客の心の温度を変える>>続きを読む