にゃむさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

にゃむ

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エル・スール(1982年製作の映画)

4.5

寂しい。どうしても自分の父を思い出してしまう。父親が娘に向ける眼差しは、優しいけど諦めがある。最初から、共有できることは殆どないと決まっている。女ばかりの家で、それは父にとっても寂しいことなんじゃない>>続きを読む

ギレルモ・デル・トロのピノッキオ(2022年製作の映画)

3.8

初めてのピノキオ。メイキングも含め、めちゃくちゃおもしろかった。これが全部実際に物体を動かして作られてるなんて信じられない凄い仕事だ。特にピノッキオはこれ以上ないくらいシンプルなデザインなのに、動きや>>続きを読む

グリーン・ナイト(2021年製作の映画)

3.3

130分真剣に見たけど分からなすぎてずっとニコニコしてた。元の童話?のことを何も知らず、反出生主義の映画なんかと思ってしまった…

EUREKA ユリイカ(2000年製作の映画)

3.9

最初のバスのシーンから中盤くらいまでが大好きだった。淡々とした殺人シーンから、影や後ろ姿の多い日常の穏やかだけどなんか落ちついていられない、嵐の前の静けさがとてもとても美しくて怖くてドキドキした。あの>>続きを読む

ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地、ジャンヌ・ディエルマン/ブリュッセル1080、コルメス3番街のジャンヌ・ディエルマン(1975年製作の映画)

5.0

過度な感傷も男性目線の期待もなく、こんな風にじっと女性を見つめる映画がずっと見たかったって思った。

2日目の客が来てライトが消えて、あの部屋の中で彼女の感じた屈辱が、部屋から出てきた時の「髪の乱れ」
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.3

すごく誠実に作られた映画。嘘つきな私は終始緊張しながら見た。この映画をそのままの言語で見れるのうれしい。役者の存在感、何がそうさせてるのかってずっと考えてた。

奇跡の海(1996年製作の映画)

3.8

あらゆる矛盾する感情の最低と最高を行ったり来たりして疲れた。ベスはとても弱く純粋で献身的。同時にそれが何か得体の知れない恐怖を感じさせてイライラする。不自由。瞬きくらいの間隔で切り替わるシーンごとにそ>>続きを読む

脱出(1972年製作の映画)

3.8

おもしろ…ガチ川下りの映像見てるだけでわくわくする。

コングレス未来学会議(2013年製作の映画)

2.0

あんまりハマれなかった。近未来の話なのに女性に対する価値観は完全に昭和でちぐはぐに感じる。ずっと女性が老いることを恐怖として捉えるようにおじさんたちに強制される謎。そこ納得出来ないと話始まらないし、特>>続きを読む

ドリーマーズ(2003年製作の映画)

4.3

最高に気持ち悪い。イザベルが特に好き。みんなが憧れるような自由で美しくて激しい「ヒロイン」として見せた後に、彼女の守られた部分怖がりで小さくて弱いありふれた女の子だということを暴いてくるの絶望を感じる>>続きを読む

ドンバス(2018年製作の映画)

3.4

見る前に最低限の背景は調べたけど、めちゃくちゃ混乱した。誰が言ってることが正しいのか嘘なのか、味方で敵なのか、そもそもその違いがよく分からない。笑っちゃうような言い分が、力づくで「事実」になってる。理>>続きを読む

グランド・ブダペスト・ホテル(2014年製作の映画)

3.5

ホテルってゴージャスで少し謎めいて知らない人たちが常に行き交っていて、すごく好きな舞台。全然関係ないけど子どもの頃モンスターホテルっていう本が大好きだったの思い出してまた読みたくなった。メイド服のレア>>続きを読む

作家、本当のJ.T.リロイ(2016年製作の映画)

3.0

ローラの俗物っぽさに私は共感できてしまう。嘘はいつかバレるけど楽しいよね。自分を偽るのは特に楽しい。
幼い頃のトラウマ云々も、彼女が採用した見栄えのする演出の一部に思えた。彼女のことで絶対的に真実味が
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腑抜けども、悲しみの愛を見せろ(2007年製作の映画)

3.0

俳優がみんなキャラクターにすごい合ってる。このどぎつい平成の女を演じられる人他にあんま居ないと思う。兄と姉がなんかエロいことになってんのめちゃくちゃ良かった。最後が怒りで終わるのも好き。いろんなものを>>続きを読む

ベルベット・ゴールドマイン(1998年製作の映画)

3.6

ユアン・マクレガーの儚くない、骨太な中性性がまじで大好き。

アフター・ウェディング(2006年製作の映画)

2.0

ヤコブとアナが歳の離れた恋人に見えたり、ヘレネがヤコブの腕触るシーンとか本当に絶妙にきしょい。とにかく最後までヤコブが無理すぎてしんでくれとなった。これ、マイブラザー見た時と全く同じ気持ちだと思ってた>>続きを読む

過去のない男(2002年製作の映画)

3.5

大人だ……ゴツゴツしてるけどやさしい。
イルマがマスカラ塗るとこなんか泣きそうだった。2人が別れる夜、テーブルに置いてあった1つの水色のマグカップがあのシーンを完璧に映画にしていた。

不思議惑星キン・ザ・ザ(1986年製作の映画)

3.6

ディストピア最高。滅びた国の遺産みたいな宇宙船がかっこいい。始まり方も終わり方もボタン押すだけ、一瞬なのがある意味恐ろしくて良い。
日常からふと不思議な世界に迷い込んでしまうやつ大人になってもずっと憧
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劇場版 ムーミン谷の彗星 パペット・アニメーション(2010年製作の映画)

4.0

字幕版
オープニングからビョークで好き!となる。ムーミンのことあんまり良く知らなかったけど、生き物が小さな存在として、美化されすぎずに描かれていてすごく愛おしい。大人を満足させる為ではない純粋さを肯定
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ジェイコブス・ラダー(1990年製作の映画)

3.5

好き。ティム・ロビンスの青白くて子どもみたいに輪郭がふわふわした顔がこの映画の怖さに絶妙に合ってた。フランシス・ベーコンの絵に感じるような不安崩壊悪魔こわかった

ブラディ・サンデー(2002年製作の映画)

3.5

冬の薄暗く乾いた色味が良い。
事件の悲惨さとともに、軍の人間の良心が縦社会に飲み込まれていく描写も印象に残った。

オールド・ジョイ(2006年製作の映画)

4.0

とても好き。この感じ知ってる。終始穏やかなテンポのはずなのに、強烈な焦燥感に駆られた。2人の間の空気にも、自分自身の人生に対しても。

いのちの食べかた(2005年製作の映画)

4.0

泣きながら電話してるときに見た。助かった
私はこれからもずっと肉を食べ続けると思う

冬の旅(1985年製作の映画)

3.8

モナを見ていて気づかされるのは、私の中にも「幸せになるのにふさわしい女性」像があるのだということ。時々逃れたいと思いながら、その線を守ることによって生かされていること。それを破るモナの姿に抱くのは、憧>>続きを読む

アンラッキー・セックス またはイカれたポルノ(2021年製作の映画)

3.2

めっちゃイライラしたけどそれを含めてウケた。えーなにこれと思ったことを後から揶揄われる気まずい構成。Twitterのような不毛な言い合いの中に時々感じる真実のようなもの、尤もらしい言葉の外側に滲み出る>>続きを読む

市民ケーン(1941年製作の映画)

3.8

スーザンの初公演の力ずくの拍手からハッとして急激に引き込まれた。
過去に空いた穴を時間を戻して埋め直すことは出来ないというのは、いつの時代もどんな人間にも平等な残酷さなんだと思う。

フォロウィング(1998年製作の映画)

3.6

めちゃくちゃ面白いのに、ラストシーンがただ美しくてずるい

複製された男(2013年製作の映画)

4.0

見てから一ヶ月くらい経つけど忘れられなくて、じわじわお気に入り度が増してる。

印象的で美しい線がたくさん出てくる。
曲線は境界線で、外側にある直線は秩序
丸いお腹の中のカオスと、蜘蛛の巣のように直線
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アウトロー・キング ~スコットランドの英雄~(2018年製作の映画)

3.3

フローレンス・ピューの声は本当に高貴。女王役って初めて見たけど、生まれながらに位の高い役が似合う。野蛮で泥まみれなんだけどゴージャスな映像が楽しい。あとみんな髭最高。

エベレスト3D(2015年製作の映画)

3.4

予想以上に面白かった!隊長ズのビジュアルが好きすぎる。

ゴールデン・リバー(2018年製作の映画)

3.3

びっくりした。最強の殺し屋…みたいに書いてたのに出てきたのヒゲ生えた赤ちゃん…かわいい