「三脚が恋人」という厚田さんのジョークに、カメラ好きは変わった人種だと関心しつつ、「日記映画」みたいなことをライフワークにできたらいいなあと思ったのでした。
食わず嫌いするどころかこの手の映画は舐め腐ってたけど、ここまでお行儀の悪い作品だとは思っていなかった。男女間の性愛とは決定的に区別される男同士のそれをその身体性において際立たせるセックス描写。
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最後から3番目のショット。一見唐突で作為的に映るある動作が、見終わったあとで必然的なものに思えた。
火事のシーンだけ寄り気味になるのは、タルコフスキーから意図的に距離を置いたのだろうか。ウクライナ紛>>続きを読む
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二人が仲直りする一連の場面(コンビニの棚→レストラン→公園の遊具)で泣かせにきた。
メロドラマ的、青春ドラマ的要素がとっ散らかっているきらいがあり、海辺やいたこなどベタに振り切りすぎたシーンには胃もた>>続きを読む
『カリフォルニア・ドールズ』じゃないか!
音楽番組とか、ディテールの手の抜き具合は個人的にはたまらなく好き。
主人公のずっと見ていられるありきたりなしょうもなさ。当たり前だがアーサーにも重なってしまう。
16年ぶりに見た。絶妙に2000年代前半な仕上がりのCGとゲンチチの音楽で、2003年の目と耳に戻ったようだった。
ヴォルテールやカントがあれこれ論じていた抽象的な出来事でしかなかったリスボン地震が、日本人俳優がそこに居合わせるだけでなく、3.11に接続されることで、独特な質感を持ったリアリティを与えられているよう>>続きを読む
聖/俗、作り物としての安っぽさ/ドキュメントとしての生々しさの対比では捉えきれない、変な映画体験だった。
「社会の暗部が生み出したモンスター」という一般性・匿名性は、アメリカ社会が作り上げてきた「ジョーカー」の単独性に転化する。フィクショナルな空間としてのゴッサムシティに、2010年代の世界の現実が浮かび>>続きを読む