YukikoYamanouchiさんの映画レビュー・感想・評価

YukikoYamanouchi

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Mommy/マミー(2014年製作の映画)

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狭い視野の中でしか見えない小さな現実と、
見渡して探し出す広がる希望。

3年で終わる親孝行。

思い出に支えられたり、引っ張られたりする人生。

ディオールと私(2014年製作の映画)

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映画を観ながら置いてきた昔が蘇って、最後の東コレの日を思い出していた。

疲れた果てた体からさーっと汗がひき、目の前に見える景色。
あの感じ。
山登りにちょっと似ている。


何かに心をあずける。
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エディット・ピアフ愛の讃歌(2007年製作の映画)

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楽しいを真っ直ぐ伝えられる人と、真逆になってしまう人。

その訳は一目瞭然。

お互いの気持ちの温度差の違い。

いつも測ってばかり。

同じように は難しい。


ひとつの歌には1人の人の思い出が宿
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ポンヌフの恋人(1991年製作の映画)

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空気中に踊り出す感情。

映画ってどこか記憶を引き出されるものが多いけど、これは全く別物。

魅せられました。


完璧主義者の隙がない人が、硝子の向こう側にいるような感じ。

背後にレオス・カラック
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ユー・ガット・メール(1998年製作の映画)

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AOLの「You've got mail!」の着信音。

ひとたび聴けば、忘れかけた記憶を一瞬にしてふっと呼び戻してくれる。
その時の感情まで。鮮明に。


ニュートラルな音の中に、それぞれの思い出は
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エンド・オブ・ザ・ワールド(2012年製作の映画)

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毎日、色んな終わりとはじまりがあちこち溢れ返っている。


突然なにかしらの理由で、こんな風にみんなの終わりが同時に決まっても。
そんな最後の日にもはじまりはある。


だから、終わりのためじゃなくて
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ヤァヤァ・シスターズの聖なる秘密(2002年製作の映画)

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合言葉やお揃い。

何かで共有すると、不思議と見えない団結力が生まれる。


例えばユニホームとかペアルック、繋ぐバトン、合唱やラジオ体操、ひとつの鍋を囲むことだったり。

繋がりたくて、同じ何かを探
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螺旋銀河(2014年製作の映画)

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ファッションの仕事を始めたばかりの頃、新しいものを見ては憧れて、今思えば背伸びばかりしていた。

憧れと日常はどこか相反するものがあるけれど。

たくさんの事を繰り返すうちに、おしゃれの定義も変化して
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そこのみにて光輝く(2013年製作の映画)

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薄暗い井戸の中にいるような話。

外に出られたら沢山の光で溢れているのに、底から見えるのはただひとつだけ。

ムード・インディゴ うたかたの日々(2013年製作の映画)

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終始 2倍速にしているようなストーリー展開。

なんかそれが妙にアナログだったりして、「あれ?何か見たことがあるなぁ」と引っかかる。

卵かき混ぜたり、走ったり、早口言葉など...生活の中に潜む2倍速
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おくりびと(2008年製作の映画)

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所作が見惚れてしまう程美しい映画。

流れるような一連の動きに美しさを感じる。

水や空、雲の動き、習字、ピアノの音、クラシックバレエ、ドミノ倒し、流れるように過ぎて行く日々も。


何かを詰まらせる
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マイ・ブルーベリー・ナイツ(2007年製作の映画)

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「パイのせいじゃない、選ばれないだけ。」

1×1は1。
1×2は2。

掛けるものがないと、何もはじまらない。

まずは自分です。

アメリ(2001年製作の映画)

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俺にはわかる、なんでもわかる、自分以外のことはすべて。


人は唯一の写し鏡。

心は人と関わることで生まれ、浮かびあがるように。

すべては、何かと何かがぶつかり合って生まれるのかも知れない。

スワロウテイル(1996年製作の映画)

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淀んだ空気感の中に、イエンタウンの生活がある。
あるはずの悲しさは、日常と化して浮かんで来てくれない。

空が晴れ渡る葬儀のシーン。

悲しみは淀んだ世界ではなく、青い空にひどく響いてしまう。


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光の音色ーTHE BACK HORN Filmー(2014年製作の映画)

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最近観た舞台もこの映画も、知り合いがきっかけで足を運んだ。

何かに触れる入り口は人それぞれ。

舞台も映画も人をきっかけにしたものは何かしらの思いがあり、涙が溢れそうな気持ちになってしまう。


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パリ、テキサス(1984年製作の映画)

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抜け殻のような自分には、新しいこと、それがどんなにきれいなものであってもすり抜けてしまう。

過去が唯一の綱であるのは、抜け殻ではなかった過去の自分で自分の感情を感じられるから。

自分の感覚を取り戻
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気狂いピエロ(1965年製作の映画)

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昨日会った絵描きさんの自画像は動物で、だけどそれはとてもよく似ていた。

似ている動物を描いたのではなくて、好きな動物からの自分をといった感じで。

そんな風に、この映画はどこかゴダール自身なんだろう
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ブロークン・フラワーズ(2005年製作の映画)

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与えられた出来事に動かされるのは、ただ''反応''しているだけで、手に入れたいものは自分から動かなければならないということ。

旅に出ることで、一瞬、新しい気持ちになる。

そして旅から戻ると、自分の
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サイドウェイ(2004年製作の映画)

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寄り道。

それは、何かに向かおうとする前にあるんだと思う。

寄り道した分だけ、その先に舗装された道があったり、少ない寄り道の中で見つけた砂利道を歩き出してもいい。

寄り道の仕方で、行く先の道が変
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EUREKA ユリイカ(2000年製作の映画)

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「自分の言葉を理解してくれる人が日本にはいない」

そんなある人の心に引っかかる映画だと聞いて、これを観ればその人の何かがわかるかも知れないという気持ちで観た映画。

その時は、''何か''の糸口を見
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シェルブールの雨傘(1963年製作の映画)

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私の天敵。おそらく一番勝てない相手、「タイミング」

だけどタイミングって、「自分の気分」に似てる。

みんな、''一番好きな人''は自分で、自分に余裕が出来て、はじめて恋ができる。
それってすごく正
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好きだ、(2005年製作の映画)

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時は通り過ぎて行く。

今日と隣り合わせの昨日の事さえ、振り向いたら遠く、小さく、見えなくなってしまっている。

人の気持ちはそんな自然の力に逆らうように進む。

時によって様々な気持ちが連れ去られて
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ドリームガールズ(2006年製作の映画)

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才能は、物事を1回なのか100回なのか、とにかくはじめない事には生まれない。

その過程には1人ではなく、そこには最低2人の人間が必要だ。

何かをする人とそれを応援する人。


そして、やり続ける事
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ローマの休日(1953年製作の映画)

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毎日、寝て、起きて、寝て。
私達は2つの空間を行き来している。

昔、''寝ている時間も楽しめたら''と、夢の中で友人と待ち合わせをしてみることにした。

待ち合わせ場所と時間を頭の中でイメージして眠
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マリー・アントワネット(2006年製作の映画)

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いつの時代もみんな叫ぶ。

「幸せになりたい!」

与えられた宿命の人はその言葉を浴びせられる。
そこには「幸せ」があるんだと、叫びをあげる人達は思っていた。

そんな幸せを壊す。
たくさんの悪意と、
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トワイライト ささらさや(2014年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

ワーナー試写室にて。

先に観た親友から「号泣した」と聞いて構えていたにも関わらず、号泣。

一緒に行った先輩はけろっとしていたし、いつもならこんなに泣かなかったと思う。

ストーリー自体というよりも
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恋愛小説家(1997年製作の映画)

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頑固って、それだけ自分の確固たるものが構築されているだけのこと。

こんな風に恋に落ちて、人と触れ合うことで、その頑なさなんてあっという間に崩れてしまう。

北風と太陽のように。

頑固親父は可愛い我
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サウンド・オブ・ミュージック(1964年製作の映画)

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いつだったかシーズンテーマがこの映画で、その頃はふんわりと何度も観ていた。

誰かの記憶の片隅に残り、それが元で新しい創作欲が生まれる。

ぎゅっと閉じ込められた数時間の映像に、無限の想像力は広がって
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空気人形(2009年製作の映画)

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この空気人形のように。

人や文章や映像や自然、形のあるもの...そんな何かが心に触れた時。
今まで止まっていたような気がしていた心が、日々が、息を吹き返す。

そんなことってあるよなーと思う。
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女は女である(1961年製作の映画)

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男は 気が付かない

女は 突然、男には意味不明な事を言い出す
男は 冷静に、女には的外れなことを言う

女は 怒る
男は なだめる
女は そっぽ向く

男は 焦る、謝る。


女は
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霧の中のハリネズミ/霧につつまれたハリネズミ(1975年製作の映画)

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子供の頃、家にあったグリム童話やアンデルセン童話。毎週通っていた図書館。
お話が好きだったのか読まされていたのか、たくさんの本に囲まれていた幼少期。

おとぎ話の中には人間の闇みたいなものが隠されてい
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ミッドナイト・イン・パリ(2011年製作の映画)

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届かない過去に想像を掻き立てて入り込む。

しんと静まる中にぼんやり浮き立つ絵が並んでいる。そんな美術館にいるときの気持ちに似ている。


みなさん、どうしてこんなに過去を欲しがるのでしょうか?
現在
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花とアリス(2004年製作の映画)

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いつだって表に出る情熱が勝つ。

勝ち負けなんてないのかも知れないけど。
表現の仕方が違うだけで、情熱、あるのになーと思ってしまう。

アリスだって先輩のこととても好きだったし、同じようにハナだってそ
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ヴァージン・スーサイズ(1999年製作の映画)

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少女たちの危うさ。
美しい映像と音楽がより一層、その心情を浮き彫りにする。

何度も観た。
映像、キャスト、音楽、すべて大好きなのに、どうしても受け入れられない。


好きなものたちがまるで手に届かな
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フォロー・ミー(1972年製作の映画)

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人の心を掴むこと、わかりきってしまうこと、手の内に入れることなどできない。

追いかけているようで、追われていたり、牽制し合ったり、時には捕まって、また逃げ出したりなんかしながら。

追いかけっこは続
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LIFE!(2013年製作の映画)

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大事な思いは言葉にすぐ変えようとしない。

口先だけに頼ると、蓋を開けてみれば中身はスカスカのただの自分本位の言葉となってしまう。

大事に思うことはぎゅっと心に持って、温める。そしてその本来の思いが
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