iszkaさんの映画レビュー・感想・評価 - 11ページ目

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牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 デジタル・リマスター版(1991年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

2回目の鑑賞

「傑作映画」と、ひとことで片付けてはいけない違和感がある。

勇気も希望も与えられない。
感動を呼び起こす展開もない。
胸がときめくようなロマンスもない。
ド派手な演出やBGMも何もな
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リオ・ブラボー(1959年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

初ハワードホークスかつ、
初西部劇

2.5時間尺と思えないほどの少ない登場人物と、狭い行動区域、
そして一部始終で起こる事件は一件のみでどんでん返しはナシ

壮大さは一切ないが、
それ故なのか注意力
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リリイ・シュシュのすべて(2001年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

Parannoulの影響で鑑賞

厨二病と言われようが、
岩井俊二作品の中で1番好きだった

理屈抜きに癖に刺さるカットが度々
ラストや凧揚げはもちろんの事、
レイプと並行して、各人物の"今"が映り変
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ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー(2017年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

サリンジャーの代表作(と言っても3作)を読み終えたので、鑑賞

ホールデンはインチキにウンザリしている私たちのイマジナリーフレンドで、
サリンジャーそのものなのだなと認識

「子供」と「インチキ野郎」
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晩春(1949年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

どの作品を観ても、
飽くことない言葉と間と表情と画角の美しさ

部屋の固定された位置からの視点、
不意に来る表情のアップとその切り返しショット
客観から主観へと変わるような映像体験

あからさま過ぎる
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満月の夜(1984年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

エリックロメール4本目

自分として、
エリックロメールは人間の愚かしさを、
皮肉たっぷりに映すというより、
かわいげのあるバカとして昇華させ、
観る人の心に心地の良い温かさと切なさをもたらしてくれる
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ラヴ・ストリームス(1983年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

■特定の2人の関係性に焦点をあて、
愛を語るという映画ではなく、

特定の2人の人生に焦点をあてて、
徹底的に愛を追求している。

■表面/深層で
愛への考え方が対比になっているシンプルな設定なのに、
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たぶん悪魔が(1977年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

少量の言葉と、視覚を頼りに人物とその関係性の理解をするしかないが、
そのことによって、
圧倒的な映像センス(画角だけではなく、服装、色合い、小物の配置、そして演者の美貌さまで笑)が強調されている。
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欲望の翼(1990年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

間接的なエロさ/色気
その雰囲気を作る色合い、空白、カット、脚本、余白

そういったイメージがウォンカーウァイにはあるのだけれど、
原点ということもあるのか、
個人的には何か言葉にできない強いインパク
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三度目の、正直(2021年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

テーマというか、発生している問題や癖の強い登場人物が多いので、
一度で全体をみて、飲み込む事は難しかったな……

自分の頭の中に浮かぶ言葉を、
思うがままに紡ぐという行為は自分を知る上で大事だなと思っ
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猫は逃げた(2021年製作の映画)

4.0

後ろめたさがありながらも、
結局こういうくだらなさが好きだし、
人間の未熟さと愛らしさが出るなぁ

希望のかなた(2017年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

シュールな笑いを誘う間がうまい
笑ってしまう間って、国を問わないのかな

難民問題があまり自分に縁がないものなので、どうしても他人事と考えてしまうが、
みんなでなんとか助け合って生きる事は美しいな

緑の光線(1986年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

やっぱり私は本作品の登場人物のような
愚かしさを人間らしさとして愛したいと思う

メインビジュアルに使用されている表情や、ラストシーンでの一瞬の美しさや情熱のためにもがいている様が良い

とはいえ、い
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MEMORIA メモリア(2021年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

もはや寝る前提かのような作品、、笑

映像詩という、
私の完璧なツボなのに、今まで体験してなかったジャンル

正直何が何だかよくわからない抽象的な作品だったけど、
この音への作り込みはすごい

…とい
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東京物語(1953年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

初っ端から、映像美に圧倒されて、
瞬時にこの世界に没頭出来た。

現在では濱口竜介氏が多用している
会話中の表情アップと切り返しショットは多少あざとい気もするが、効果的だし魅力的

それ以外にも全ての
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林檎とポラロイド(2020年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

これほどまでに林檎を上手に使用した作品はあったのだろうか、、、

記憶と林檎に関係性をもたせ、
食べない/食べるという行動で
多くは語らずに主人公の心理の変化がわかるのが面白い

ヘンテコで可愛らしい
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なみのおと(2011年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

思わず「うんうん」と頷いてしまうような
まるで目の前で直接私に話しかけているような作り込み方

私みたいな若年世代にはあまり根付いていないかも知れないが、
「故郷」は、人にとって代え難く、
無意識のう
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桜桃の味(1997年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

生とは、
例にもれなく、連鎖する忍耐

そして、美への待機