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「祟りじゃ!」の元ネタはこれだったのか。落ち武者襲撃、多治見要蔵による殺戮、屋敷の火事と、ダイナミズムが感じられるシーンが特に良かった。「物証は?」と問われた金田一が「あの…そんなことよりも…」と言っ>>続きを読む
格調高い雰囲気がありつつも、ウェルメイドというよりはエモーショナルな映画だった。例のシーンではやっぱり涙が出るんだけど、事件の経緯や動機がなかなか説明されないから、頭が?になりながら涙を流すという不思>>続きを読む
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優しさ溢れる映画だった。プラネタリウムの最後のナレーションによって、PMSやパニック障害で悩む人々だけでなく、悩みを抱える全ての人に話が拡張されるところが好きだった。社長は弟の自殺を経験しているからこ>>続きを読む
これもなんか良かったな。愛が感じられて心に沁みる。多くの人が指摘するように主人公とカサヴェテス自身を重ね合わせているんだろうけど、この話の1/10くらいのスケールで、私たちも似たようなことを経験してい>>続きを読む
これはピンと来ず、ウトウトしてしまった。「この作品は即興演出で撮影されました」ってテロップを見て、へぇ~とは思うものの、それをラストで明かしてしまうのは無粋な気もする。
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なんか良かったなあ。緊張感があってゾクゾクしながら観て、観終わったときにはすっきりしていた。若さがあった頃の自分と決別する一方で、老いを安直に受け入れようとしない。その過程が実生活・幻想・舞台で重層的>>続きを読む
舞台設定が良い。前半は夫が卑屈すぎる。蕎麦屋の兄ちゃんが入ってくるタイミングで笑った。最後のあたりの急展開は不思議な感じだね。
東陽町辺りにああいう場所があったのは知らなかった。この映画で言われてい>>続きを読む
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リヴェットは『北の橋』『彼女たちの舞台』に続いて3作目の鑑賞。作風がこれまでと全然違うぞ…!忍耐力が求められる作品だが、登場人物の心情の移り変わりや画家とモデルの関係性が味わい深く、後半は結構面白かっ>>続きを読む
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1か月ほど前に観た『悪い子バビー』を思い出しながら観た。フェミニズムというよりはヒューマニズムだと思った。でもそう考えると最後はあまり好きになれない。私も含め、観客がメッセージを求めすぎているかもしれ>>続きを読む
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ざっくり言えば『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』で、部分的には『レイジング・ブル』だった。『キラーズ~』の方が洗練されていると思うし、個人的にはもっと苦みのある作品が好きだけど、こちらはやっぱりジ>>続きを読む
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嫌な話を嫌な感じに撮ったなあというのが正直な感想。実話を基に作成されたとのことだが、人目を憚らず娘とビデオ通話するシーンのように、周囲への配慮が足りない行動が移住者側にもあったのかな。
濱口監督の新>>続きを読む
現代の日本人からすれば(パナヒ監督にとっても同じかもしれないが)因習にしか見えないが、そう思わない人々もきっと世界にはいるのだろう。メタ的な映画。熊とは何のことだろう。
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杉田監督の作品を観るのは『春原さんのうた』に続いて2作目で、その時は濱口監督の『偶然と想像』との二本立てだった。これは偶然だろうか。むしろ必然?
彼女たちが過去に何を経験したのか明確には描かれていな>>続きを読む
岡本喜八のギャグセンス好きだ。年末調整(笑)コメディ部分は『ああ爆弾』より面白かったかもしれない。話の展開に捻りがあって観客を楽しませようというサービス精神がすごく感じられる。
力作ですね~自由で楽しい映画だ。もっと多くの人に観てほしいな。オープニングの熱量でもう引き込まれた。「かーちゃん得意のハンマー投げ♪」なんちゅう歌詞だ。不条理にもできそうな話ではある。
綺麗なチャー>>続きを読む
この作品に出てくる爺さん婆さん以上に諦念を持ってしまっているせいか、それほど心は揺さぶられなかった。もっと年を取ってから観ると心にくるかもしれない。紀子が義理の両親をあれほど手厚くもてなすのは義務感な>>続きを読む
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なんかちょっと不思議な話だなあ。兄の不在とか縁談の急転とか。シスターフッドっぽさもある。40にもなってぶらぶらしている男より子供がいる男の方が信頼できるって話は、現代でも耳にするような気がする。
襖>>続きを読む
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あらすじを読んだだけで自分好みのように感じて、早く観たいと思っていた作品。早稲田松竹が上映してくれました。作り上がりはどこか奇妙だし時代を感じる演出もあるけど、両親と再開してからはとにかく涙が出た。両>>続きを読む
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最初に人骨が出てきて、「あ~これはアニエス・ヴァルダの『冬の旅』と同じ形式ね」と思い、結末を想像していただけに、最後を省略して余白を残しているところがとても良かった。ただ話自体にはそれほど乗れず。とい>>続きを読む
ぼーっとしてたら終わってしまった。あの籤のテクニックはどこかで使いたい。がっつり唄う笠智衆好き。目を引く建物は築地本願寺か。
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「幸せは待ってるもんじゃなくて、やっぱり自分たちで作り出すものなんだよ。結婚することが幸せなんじゃない。新しい夫婦が、新しいひとつの人生を作り上げてゆくことに幸せがあるんだよ」
いやあ観ていて気持ち>>続きを読む
こういったテーマの映画が百年前に作られていたことに驚くと同時に、百年前からそれほど変わっていないようにも思え、どこかがっかりする気持ちもある。正してくれる人がいない立場の難しさとも言えるだろうか。>>続きを読む
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ネオレアリズモ初鑑賞。序盤にうとうとしてしまったけど結構面白かった。笑いもある。脈絡のない屠殺シーンは2人の行く末を暗示していたわけね。神父の力強い言葉には清々しさを覚える。「魂は死んでない。肉体が死>>続きを読む
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よく歩く。私もお店を開いたらお客さんが来るか不安になりそう。
ここでも『ラルジャン』が。お気に入りなんだな。血が滴る手がポスターに描かれているが、最初のキッチンでの流血はこのオマージュなのだろうか。>>続きを読む
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納村さんの怪我は思ったよりシリアスでした…と思いきや、もともと足が不自由な設定なのか?学者先生のやり取りが笑える。みんなが徐々に同じ部屋で過ごすようになるのが家族みたいで良いですね。日記や手紙で過不足>>続きを読む
何言うてるかわからへんさかい…。結構面白そうだったんだけどなあ。半分くらいしか面白さを感じ取れていないと思う。字幕が欲しい。オープニングの汽笛が体に響いた。
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限度を守らなかった若者への報いか。ドラッグと降霊術、息絶えそうな生き物の命を積極的に絶つこと(カンガルーとライリー)、ミアのニックネーム・「ミー」とトーク・トゥ・「ミー」。こういったテクニカルな設定と>>続きを読む
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やや過剰に感じる演出がところどころあるが、全体的には抑えめで昔のヴェンダースよりは好き。良くも悪くもルーティンからの逸脱は他者によってもたらされている。ストイックな生活に一人で満足しているように見える>>続きを読む
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露悪的な見せ方、やや安直で企みや都合の良さが顕在化しすぎていることろ、さらには送り手の宗教観の主張の強さが合わなかった。バビーもエンジェルも彼/彼女の両親も同じ人間であるというマクロな視点が都合よく無>>続きを読む
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テレビ、お金、昔の写真、カメラ。それらがあるべき場所に移っていくのはなんか良かった(盗品だけど)。煙草の煙の重さの話とか最後のクリスマスのエピソードは好き。
英語と前後の文脈から熟語を推測するくらい>>続きを読む
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職責に忠実なあまり大切なものを失っているかもしれない男性の話。後年になって振り返った時のほろ苦さ。繊細で味わい深いですね。タイトルも。自己抑制というより空っぽに近いのかな。カズオ・イシグロが『生きる >>続きを読む
ちょっと期待しすぎたかもしれない。昔の邦画に詳しい人ならもっと楽しめると思う。現実と虚構が入り乱れる構成は楽しめた。
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観るのは2回目だけどはっきり覚えていたのは切腹のシーンとラストくらいだった。ロレンスの日本語聞き取れねえ…とか、セリアズが収容所に来てから長げえ…と思ったが、それでも最後のシーンで涙が出た。英語で話す>>続きを読む