otomisanさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

otomisan

otomisan

映画(1081)
ドラマ(8)
アニメ(0)
  • List view
  • Grid view

黒い家(1999年製作の映画)

3.5

 大竹しのぶのお化け屋敷が恐ろしい。殺ろせば恨んで化けて出るだろう。

恋人たち(2015年製作の映画)

3.5

 心ここにあらぬうちに人を殺してしまったら民事でも敗けはしない?
 アツシ君は弁護士4人に断られて、5人目でやっと取り合ってもらったら、今度は弁護士都合「辛くなっちゃう」のでキャンセルを食らう。公的保
>>続きを読む

誕生日プレゼント/誕生日おめでとう(2020年製作の映画)

4.0

 人生七転び八起き、パスカル父ちゃんからのApibeurzdé「あぴぶぉずでぇ」は緊急出動の消防車乗車体験プレゼント。コルシカ人らしくフランス語でなんか祝わない。いい日で終わりたいから調書は明日にして>>続きを読む

ファンタスティック・プラネット(1973年製作の映画)

4.2

 東京は神田のひと、アートギャラリー環の川妻さんはチェコのトーポルのところまで乗り込んで行ったそうで、ずいぶん褒めていたのを思い出す。お加減はいかがでしょうか。無沙汰で恐縮です。橋本です。

 10年
>>続きを読む

サイレント・ナイト(2021年製作の映画)

4.0

 金回りもよさそう、映画にも出て来そうな女たちがぞろぞろで何やら気持ち悪い。それに亭主かパートナー、子どもまで。表向き仲良さ気でもどうせこそこそなんか言ってそうだ。
 集まってどうする?しかも親譲りの
>>続きを読む

フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年製作の映画)

4.1

 アンニュイな旧大陸からリバティーな新大陸に渡った人の子孫が新世紀を迎えると戦争に疲れた老大陸に逆戻り、もう生きて戻らない。そんなアーサーが袂を分かったカンザスだが、ジャズの「カンザス・ファイブ」ある>>続きを読む

ブルー・バイユー(2021年製作の映画)

4.1

 アリシアの「ブルー・バイユー」を聞きながら、それがアントニオのたどる未来かと思えて来る。迷走暴走するこの男への苛立ちもほどけてゆくようだ。

 どちらかと言えば、「ダラス・バイヤーズクラブ」のような
>>続きを読む

カルメンという名の女(1983年製作の映画)

4.2

 上映開始早々ジャンおじさんの病気入院が暴露され今後の映画事業に赤信号が点る?後ほど打ち明けられるが、先の映画製作での資金流用(費目偽装)がバレておじさん監督は白眼視を受け映画界から干された状態、そり>>続きを読む

土曜夫人(1948年製作の映画)

3.9

 政治資金欲しさに娘(水戸)を闇屋(河津)に売り飛ばす父親に娘の方から三下り半を出す。戦争に負けてあれこれ変わった日本だが、こんな父ちゃんがいつか組閣することを金権力を豪語する闇屋から嘱望されるような>>続きを読む

ジョーイ(2020年製作の映画)

4.0

 無駄を嫌うならトースターひとつでタバコも吸えるし手も温まる。ついでに人生最後の企ても。
 無駄が嫌いだから光も節約、いやな相手には呼び出しにも居留守。それでも出かけるノースピア、空は北風オフシーズン
>>続きを読む

愛と呼ばれるもの(1993年製作の映画)

4.0

 自分かわいさも愛の内ならリヴァーの男も相当愛に溢れている。音楽コンテストの応募に遅刻して、滑った同士のミランダを出汁にしてでも自己愛を捩じ込もうという。そこから来年に向けて反りの合わない二人でやり直>>続きを読む

姿なき拳銃魔(1964年製作の映画)

3.9

 あと半年でアジア初のオリンピックだしね、拳銃魔と聞いて射殺マニアなんかを思い浮かべてちゃ小さい小さい、今やオール・ジャパンで密輸拳銃を捌くのが当代日本の魔の実像なんだぜ。というわけだが、その元締めが>>続きを読む

リトル・ニキータ(1988年製作の映画)

3.5

 パパとママはロシアのスパイ?いかにもジュブナイル級な設えで当のスパイ夫婦もアメリカよいとこ、いやいやながら潜伏してきた風だったりして、10年前の「テレフォン」の催眠術で有無を言わさず自爆に走らされる>>続きを読む

大当り三色娘(1957年製作の映画)

3.4

 赤青黄色で信号機かと思ったら実際に交差点で出会い頭事故、いずみと達怡が出来上がってしまうので可笑しい。いや自動車事故だから笑っちゃいけない。しかし、それで達怡が担ぎ込まれたのが築5年の厚生年金病院で>>続きを読む

8月の家族たち(2013年製作の映画)

4.1

 オクラホマ州オーセージ郡の夏。郡都ポーハスカのある日の14時37分、晴れ、雲量0、気温は摂氏42度。日本ではこの件ひとつでドラマが作れるだろう。
 そんな酷暑の地になぜ人が入植したのだろう、先住民を
>>続きを読む

純白の夜(1951年製作の映画)

-

 木暮美千代のツラが愛だか恋だか抑圧気味な性欲絡みな不満だか知れんが、紳士の前で上流の体裁を取り繕う下での複雑な心理描写のためにブヨブヨするのが気持ち悪い。さらに、それに負けない年増ぶりが三島原作の読>>続きを読む

黒い画集 ある遭難(1961年製作の映画)

3.9

 おまえ俺の女房とできてんな。といわれて共に三大キレットのひとつを目指すか?その前に最も身近な山仲間で上司でもある人の細君を寝取るか?
 全然平気そうなヤツなら逆に小細工されて崖から落っことされるのが
>>続きを読む

ミッション(1986年製作の映画)

4.1

 討伐軍の銃撃に倒れるデ・ニーロ神父が身をよじって見つめる先では非戦のアイアンズ神父が弾雨に怯みもせずに教会を後にする。デ・ニーロ神父はそのとき奇跡が起こる事を望んだろう。信徒らを率いた神父が皆と共に>>続きを読む

MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)

4.1

 ハーパーの身に起きている事に恐怖せよといわれても、第三者には先ず、事の発端であるジェームズとの別れ話の始まりが除られているようなところが不審だ。
 そこが監督の作為なのは承知だが、終わりのひとつ前で
>>続きを読む

カモとねぎ(1968年製作の映画)

4.0

 カモもただでは葱なんか背負わない。その背負わない葱をカモに背負わせるのがサギ師の腕の見せ所。此度の鴨葱団の大一番は石鹸会社。このカモ、工場廃液は垂れ流すわベーグンのナパームで儲けるわの自称アウシュビ>>続きを読む

黒の超特急(1964年製作の映画)

4.0

 善人はお呼びでない。田宮からして堅気風のばくち打ちという柄で落ちぶれ株屋から転じて郷里岡山の俄か不動産屋。同類の臭いに儲けごころが悶えたのかデベロッパー加東の身辺、腹中なぞ確かめもしないのだろう、土>>続きを読む

ポスト・モーテム 遺体写真家トーマス(2020年製作の映画)

3.9

 合衆国でのことだが、遺体の写真を撮ったのは肖像画より時間を要さず費用も安く、とはいえ辺境の入植者には一生に一度の散財というくらいの高額ではあった時分、撮影の機会を得られないまま亡くなった身内、とりわ>>続きを読む

オルメイヤーの阿房宮(2011年製作の映画)

4.1

 金鉱王の婿に来い。それを真に受けてあんな緑の魔境にやって来たオルメイヤー。娶った王女は金鉱王を目指す山師リンガード船長の養女でマレー人、そういえば女というだけで名前も聞いてなかった。
 緑のモノが死
>>続きを読む

囚われの女(2000年製作の映画)

4.0

 偏見かも知れないがフランス男なら岡惚れした娘をつけ回すぐらい朝飯前かとも思うが、これがどうして、ベントレーに座乗したシモンの無表情、底意の知れない空気を纏って始まると新手の「コレクター」によるプルー>>続きを読む

共犯者(1958年製作の映画)

3.9

 殺人強盗が後ろめたいのかと思えば共犯者の消息が知れず神経衰弱気味な根上、新聞広告と手紙の遣り取りで商工特報なるでっち上げ会社の調査員を募り、福岡を根城に高崎在住の元共犯者の身辺を探らせる。
 考えて
>>続きを読む

クライ・マッチョ(2021年製作の映画)

3.9

 監督ももう卆壽、なにを叫ぶと思ったら、巻末、13の若者から譲られた雄鶏の「マッチョ」が「朝だぞ」と怒鳴る。年寄りなら無駄に早起きすんなとけしかける様で笑わされた。しかし、ときは1980年、マイロの御>>続きを読む

フィルム時代の愛(2015年製作の映画)

4.1

 結果的に、面白い。

 廃病院と1988年五輪の競技場。いかにもフィルム映画時代と訴える撮影現場だが、そこで起きる「愛」を巡っての映画製作上の意見の対立が説明もないまま発展して殺人事件に絡んでゆくら
>>続きを読む

弾丸ランナー(1996年製作の映画)

3.8

 映画は当たり前な人生なんか見せてくれない。うまくいかなくて当たり前なら、うまく死に花咲かせましょうよ、と思い通りにいかない男三人に普通じゃない破滅街道まっしぐらをお見舞いする。
 まっしぐらついでに
>>続きを読む

鉄男 TETSUO(1989年製作の映画)

3.9

 超高純度鉄は生き物の体によく馴染むそうで犬っころのごとく結構、だが鉄男の鉄は永年のヒトと鉄とのお付き合いでお払い箱になったあばずれ鉄。二十世紀末間近になってやっと付喪神が取り付いたような若い暴力鉄だ>>続きを読む

ストーカー(2002年製作の映画)

4.1

 DPEプリントがプライバシー丸出しだと気付かなかった、というよりもみんな同じような家族写真を普通に出しているに違いない、みんなで出してりゃ怖くないだけの事、担当者だってきっともううんざり、誰がそれを>>続きを読む

スティルウォーター(2021年製作の映画)

4.1

 荒っぽいのは信条?ところががさつで独善的な男のこころに神様と娘が同居している。その神様とは会った事もないはずなのに恐れ入るのはどういうことか?一方、娘にも今はおいそれと会うわけにいかない。親に相談も>>続きを読む

黒の試走車(テストカー)(1962年製作の映画)

3.8

 所得が倍増したら物価は何倍増?税額は?なんて考えるようならこの映画はお呼びでない。サラリー倍増しに高速度の欲望がメラメラするような輩が求められる。
 この高速度というやつは、かねてより馬で駆ける貴族
>>続きを読む

マンガ肉と僕 Kyoto Elegy(2014年製作の映画)

3.7

 女の目は男の何を見るためにあるのだろう。それを寄生し易さを測るのだとすると、代返を断らない、隣り合わせを断らない、居候さえ断らない、脅迫にも応じるなどなど。
 オスなんて強ければいいかというとそう単
>>続きを読む

五番町夕霧楼(1963年製作の映画)

4.3

 からだが二つあればふた親と妹らにも会えたろう。三つあればおかあはん等にも挨拶できたろう。でも幾つからだがあっても正順にはもう会えない、だからこのからだは捨ててしまおう。捨てるなら正順が嫌った京で歪ん>>続きを読む

黒い画集 あるサラリーマンの証言(1960年製作の映画)

4.0

 900万も人がいるのに誰も「俺」に見覚えがない。
 だから、秘め事を続けるには好都合なんだが、殺人事件の不在証明となるとどうも不都合だ。やっと思いだした新大久保でのご近所さん小林氏は生憎の秘め事中で
>>続きを読む

十三人の刺客(1963年製作の映画)

4.1

 なかなか小気味よいのが中仙道下松での斉韶候通せん坊の件である。鉄砲隊を繰り出しての阻止に倅夫婦を奪われた牧野采女も鞘の勝ちを収めたと言ってもまあいいだろう。
 ならば、それで発砲を命じることができた
>>続きを読む