りゅうちゃん

機動戦士Zガンダムのりゅうちゃんのレビュー・感想・評価

機動戦士Zガンダム(1985年製作のアニメ)
4.0
エウーゴ、ティターンズ、アクシズ…物語が進むにつれてカタカナが増えて、人も増えて、複雑化して何が問題でどれから解決すればいいのか分からなくなる。人間社会、そして戦争を「モビルスーツ」を通して教えてくれるのはガンダムシリーズの真髄だろう。
カミーユは少年ながら、いや少年だから本心で話し動く。その突飛な姿は大人たちが物怖じするほど。でも背中を押してくれるクアトロ大尉とブライト艦長。突き抜けた個人とそれを支えてくれる社会。
しかし、戦争は殺人。その正義との葛藤もカミーユ少年は真摯に感じつつ、しかしそれはそうした社会を作った大人や個人へと矛先を向ける。
49話から50話にかけて主要キャラが戦死し、最後はシロッコの呪い?でカミーユの自我がなくなる。でも僕はカミーユはどちらにせよ幸せを感じて生きていくのだろうと思った。

レコアさん女を感じさせない強さと、それでも魅力的なお姉さんで最初は良かったのに、恐らく本人もそこに葛藤して女性として見てもらいたいと思ったんだろうな。現実社会では転職がすぐできて自分の環境もすぐに変えられるけど、戦場の兵士となるとそうはいかないし、すぐに兵士を辞めることもできないだろうし、苦渋の決断だったんだろうな。
そう思うとエマ中尉もティターンズを抜けてきたわけだから同じ者同士で分かり合えたのかもな。レコアさんとエマ中尉が話すシーンもあまり見られなかったから、互いに孤独だったのかもしれない。
だから軍配はファーになるかなぁ。
フォーとロザミィはなんかヤラシイわ。でもそれに惹かれるカミーユ少年の気持ちは物凄く分かる。分かるよ。