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Devilman Crybabyのafroのネタバレレビュー・内容・結末

Devilman Crybaby(2018年製作のアニメ)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

陸上部に所属する高校生のアキラ。部活終わりの帰り道で幼馴染のミキが悪漢に絡まれているところへ助太刀する。
その時、真っ白なスポーツカーで現れたのが、アキラと幼少期からの知り合い、リョウ。
アキラとは対照的で、活動的でずば抜けた頭脳の持ち主。高校生のアキラと同い年で大学の教授を勤める。
リョウは大学の業務でジャングルを訪れた時に、人が化け物=悪魔に変身するところを目の当たりにする。
その悪魔を倒す為にリョウはアキラを頼り、巷で流行しているドラッグパーティへ。
中は案の定ドラッグとセックスの巣窟となっており、リョウは悪魔を呼び出すために血が必要だと参加者に切りかかる。
次々と参加者が悪魔へと変身する中、入口で同様のドラッグを飲まされたアキラも悪魔へと変身してしまうが、
アキラの悪魔は、悪魔を倒す悪魔だった。
リョウは悪魔となったアキラに、「デビルマン」と名付け、悪魔が発生した場所に出向き二人で悪魔退治を行った。
その渦中、アキラは悪魔の中にも自分と同じ「デビルマン」がいることに気付く。悪魔退治をしたいリョウと意見が対立するも
悪魔を退治するという目的の為、二人での活動を継続する。
悪魔の隆盛により、市民への被害を抑える為、自衛隊や警察などが悪魔退治に力を注ぐ中、
アキラの両親や、幼馴染のミキの両親、弟も悪魔がらみで帰らぬ人となってしまう。悲しみに暮れている中、
リョウは国際ケーブルにて、悪魔の正体は人間であること、アキラも悪魔だということを公言する。
リョウの目的は、悪魔による地球制服。リョウは悪魔を率いる「サタン」だった。
アキラを取り巻く仲間も懐疑的になり銃口を向けるものまで現れるが、ミキの説得によりその場は収まる。
同じように世界を説得できるはずだとデビルマンの姿となって市民を説得するアキラ。
小規模集団は説得できたが、悪魔への恐怖が伝播する速度は想定以上のものだった。
結果的にアキラを取り巻く仲間たちは惨殺され、それを目撃したアキラは怒り狂い惨殺した者たちを焼き払った。
全てを終わらせる為に「デビルマン」の仲間たちと共に悪魔を従えるリョウの下へ向かうアキラ。
手足がもげようと仲間のデビルマンが自分の体を差し出し、破損個所を修復しながら戦うも、リョウの一撃で
下半身が吹き飛ぶ。
動かなくなったアキラにリョウはこの世の理を話す。話したところで返事が返ってこないことに
リョウの中で「悲しみ」が生まれ始めて涙を流す。リョウは身をもって「愛」を知ったが、
すでにアキラの命は尽きていた。


【所感】
絵のタッチが作画崩壊を彷彿とさせる芸術的タッチ。全10話しかない為、話の展開は早い。
エログロの描写は多く、全話継続して世界観をブラさなかった。
10話でストーリーを描くには少々話数が少なく感じたが話の筋は通っていた。
物足りなかった部分は二つ。
一つは、デビルマンになったアキラが暴走しなかった理由。
元々心優しかったからだとしても、一度は女性を抱いたり人間を食べたいと思ったのに踏みとどまれた理由が不明確だったこと。
二つ目は、日本において同調圧力はあれど悪が伝播しすぎているように感じた。
9話目にミキを含むアキラの仲間たちの四肢をぶった切り棒に突き刺して喜んでいたが、
日本人は文化的にそんなことはしないと思った。日本に死体損壊を好んでやる思想はないからだ。(一部サイコパスは除く)
良かった点は、地球規模での戦いののちに一人間が心の在り方に気づいたことは、作者がこの作品を通して
視聴者に伝えたかったことの一つだろうなと感じた。どれだけすさんだ世界でもに心は存在して、時には環境に左右されるが
自己を律することで正しいところに戻ってくること。またそれが経験豊富な人(大人)ではない、人(子供)が思い行動に移している
部分は、立場や経験がなくても自分が正しいと思うことは進んでやることを暗喩していると感じた。
てかケンザおるやん
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