うめ

安達としまむらのうめのレビュー・感想・評価

安達としまむら(2020年製作のアニメ)
4.0
甘く楽しいのも恋ならば
苦しく切ないのもまた恋

真っ直ぐで脆い“安達”
柔らかで冷静な“しまむら”
そんな2人の淡く揺れる想い
好意にも人それぞれの方向と重さがあり
最適な距離を見つける難しさ
鬼頭明里
伊藤美来
彼女達の声でこそ響くものがあり
語る言葉から感じる深みが素晴らしい
しかも
脇と思わせといての
キュートで陽気な“日野”
無敵のメガネ&巨乳“永藤”
寄り添い続けたからこそ生まれる
もう一つの関係
波風もやり過ごせる穏やかな2人
沼倉愛美
上田麗奈
こちらもまた心地よい軽快さがあり
次回予告のアダシマペディアは最高の一言

美しい少女達と
狙いまくったアングル
単純に百合という括りにされそうだけど
それで消費されるのはあまりに勿体無い
いやらしさとか
変態的な感じよりも
文学的に
哲学的に
刹那的に
女子高校生と不安定な年頃で
同性だから生じる
自分の気持ちへの戸惑い
意識してしまう他人の目
彼女達の心の繊細さが
しっかりと表現されていると思う

誰にでもオススメとは言えないけど
この小さくて儚く美しい世界
なんとも言えない香りが漂う作品です
うめ

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