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攻殻機動隊 SAC_2045 シーズン2のkagoharaのレビュー・感想・評価

攻殻機動隊 SAC_2045 シーズン2(2022年製作のアニメ)
1.6
神山監督というと「東のエデン」「攻殻機動隊」、あとは「シン・ゴジラ」の草案に携わっていたとか、押井版「サイボーグ009」の脚本を書いていたとか、脚本家としての力量も高い方として認知してましたが、シーズン2ははっきりと駄作ではないでしょうか。
好きな方いたらごめんなさい。
映像的に酷いのはまだこの手の最先端表現を模索中の作品なら掴みきっていないからかも知れませんが、
脚本は明らかに前作よりもかなり微妙だと思いました。何を楽しめば良いのか。
単に会話の内容が難しいということもあると思いますが、シンギュラリティやAIや持続可能性、ドローンといった今時のワードを使いつつジョージオーウェル(民主主義における全体主義批判)をやろうという気概ばかりが先行して、彼ら制作者自身にもあった迷いが、中途半端な形で反映されて話が終わってないのが何より気持ちが悪い。
頭が良くて志は高いけど、クリエイティブの面が弱いとも言える、おそらくエヴァのスタッフとかを使って作った方がいいテーマなのではないかと思いつつ、神山監督は難しいのでしょうか?

もし、仮にセンスよりロジックなんだというのであれば、300万人の人間がスイッチを押したと言いつつバトーが押したところは映さないから生き残った人たちが単に押しただけに見える。そこら辺が視聴者に対して制作陣が嘘を付いているように見え不誠実にも見える。

そもそも、1984をみた少年が自分のことをビックブラザーと呼ばせるかな?とかNとかNぽの設定ってなんなの?101号室って実際何してるの?と未回収の伏線が多い。あの話必要だったかな?とか。

最後は押井版のような帰結を迎えますが、みんなが記憶を改竄されて幸せそうに暮らすのが幸せなのか?

流行りのワードに踊らされるのも良いが、普遍的な言葉でちゃんとした話作れないから流行りにのってるって感じで見ていて痛々しかった。
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