実に良いアニメだった。スポーツを題材にした中ではナンバーワンとはいかなくてもオンリーワンの出来だと思う
普通というか王道のスポーツエンタメは「大会で優勝」「ライバルに勝ちたい」とかもしくはちょっと捻って「あの子を振り向かせたい」みたいな明確な進むべき目標とそこに向かう努力と成長を描く、つまり縦軸のお話が面白いわけだ
しかし今作は既にピークを過ぎたかつてのスター選手が主人公で、その中でも例えば「まだ成長できる」とか「挫折から立ち直る」とかを描くわけでもない
主人公の背中を見て憧れた若者や、並び立つ新世代のスターや、彼を支える家族やトレーナー、そういう「人の繋がり」を描く、横軸のお話だった。そしてそれがなんともたまらない
当たり前なんだけどアスリートはスポーツやってるだけで成り立ってるわけじゃない。色んなサポートがあったり、関係ないところで葛藤や挫折もある。このアニメは荒垣城太郎やレオナルドを通して、色んな角度からアスリートを描くことに挑戦した意欲的なアニメだと感じた
そしてここまでの流れは完全に関係ないが、OPの全身タイツで無言手拍子は永遠にツボ