宝塚がモデルの芸能系学校の学園生活を覗き見るだけでも単純に興味深かったし、渡辺さらさと言う規格外の主人公が周囲を巻き込んで行く王道展開や奈良田愛とのバディ感も最高だった。
能天気に見えたさらさの挫折や苦悩、愛も壮絶な過去や心を開いてからのポンコツっぷりなど、二人とも新たな一面を知るたびにどんどん魅力的なキャラになっていった。
クラスメート達も個性派揃いの上それぞれが主役のエピソードが有り、しかもそのどれもが素晴らしい出来。
それらを支えた100期生組の演技力や歌唱力は勿論、多くの宝塚出身声優の随所での起用、果ては白川歌鴎役には実際に歌舞伎役者を父に持つ麦人さんを起用するなど隅々まで行き届いたキャスティングも完璧。
ワンクールでオーディションの話まで行く為に、やや駆け足ながらも細心の注意を払ってエピソードやシーンの取捨選択をしたシリーズ構成も含め、とにかく原作を丁寧にアニメ化してくれた印象。
