気持ちのよい朝。カルルはベットで寝ていると、おとなりのパネットのお家からすごい大きな音がしました。「何?」カルルはパネットのお家に様子を見に行きます。そこには粉だらけのパネットが。パネットはカルルのおともだちで見習いのパン職人。パンを作っている最中でした。
大切な洋服をよごして困っていたカルル。そんな様子を見たせんたく屋のカリンカおばさんはカルルの洋服をせんたくしてくれると言ってくれます。カルルは洋服をせんたくしてくれる代わりに、カリンカおばさんのお仕事をお手伝いすることにしました。
カルルたちが街の広場へ行ってみると、ミルク屋さんの前に人だかりが。どうやらミルク屋さんが病気で寝込んでしまって、皆が楽しみにしている木のミルクが飲めないようです。 そこで、カルル、パネット、ロロの3人がミルク屋さんの代わりに、森へ木のミルクを取りに出かけることにしました。
ロロの果物屋さんの前でお昼ごはんを食べていると、遠くでキラッと何かが光るのを見つけたカルル。近づいてみるとそこは古い本屋さんでした。高い場所に手が届かない本屋の主人・グロフを手伝って、カルルが本棚に本を並べる手伝いをします。お礼にもらった旅の本を見ながら、カルルは街の外の世界への興味を膨らませます。
カルルは道で配達先が分からなくて困っている郵便屋さん、ポムと出会います。あまり自信がなさそうなポムを心配して、カルルは配達を手伝うことにします。カルルのアドバイスで一人でも配達ができる様になったポムは自信をつけていきます。でもポムはカルルに匂いがしないことを不思議に思うのでした。
ポムと仲良しになったカルル。ポムが時守じいさんに配達していることを知って、カルルは時守じいさんに手紙を出すことにします。「時守じいさんに会いたいです。」返事を待つカルル。でも時守じいさんからの返事はありません。それでもカルルはあきらめられず、いっそう時守じいさんに会いたくなるのでした。
お昼ごはんを食べようとしているカルルとパネット。でもいつも鳴る鐘が鳴りません。様子を見に行くと、困った街のみんなが塔の周りに集まっています。どうやら時守じいさんの帽子が塔の高いところに引っかかっている様です。みんなが止めるのも聞かず、カルルは帽子を取りに塔をのぼっていくのでした。カルルは無事に帽子を取って、時守じいさんに会えるのでしょうか?
帽子を取って塔のてっぺんにたどりついたカルル。そこで初めて時守じいさんと出会います。でも、時守じいさんは元気がありません。帽子がないと元気が出ないようです。カルルが帽子を渡すと時守じいさんは大喜びで塔の鐘を鳴らします。ようやくお昼ごはんを食べる街のみんな。カルルと時守じいさんもいっしょにごはんを食べながら色々な話をするのでした。
時守じいさんのもとへ通うようになったカルルは塔から見る景色や時守じいさんの話に夢中です。今日も時守じいさんから借りた遠めがねで街じゅうを見渡していると、崖から落ちそうになっているパネットを見つけます。慌てて助けに行こうとするカルルに向かって、時守じいさんは「飛んで行け」と言ってふしぎなひもをひっぱるのでした。
街にパンをもってきたパネット。そこで洋服屋さんのロビンに声をかけられます。ロビンはパネットにドレスをプレゼントしてくれて、そのかわりにデートをしようと誘います。迷うパネットはカルルに相談しますが、カルルはパンつくりに夢中で上の空です。怒ったパネットはデートに出掛けてしまいます。いったいどんなデートになるのでしょうか?
ある日、ロロがいつものように果物をとっていると、突然空から誰かが落ちてきました。彼の名前はクーク。カルルたちの看病のかいがあって、すっかり元気になったクークは、「外の世界からやってきた」と話します。その話に興味津々のカルルたち。クークは何のためにこの街にやってきたのでしょうか?
街中、空飛ぶ遊園地の話題でもちきりです。カルル達は時守じいさんに「いい子にしてないと遊園地は来てくれないよ」と言われて、掃除をしたり、お仕事をがんばったりといつも以上に大忙し。そんな中、お花屋さんが遊園地がやってくる場所をまちがえないように、あることをやろうと言い出します。街の皆は協力してその素敵なことのお手伝いをするのでした。
ついに空飛ぶ遊園地がやってきました。大きな飛行船が塔の前に着地すると、光とともに突然カルルたちの目の前に遊園地が現れたのです。そして、団長のぺトスコスに紹介されながら、メンバーたちが次々と技を披露します。最後に花形スター、リリアの登場。しかし、そのリリアがなかなかステージに現れません。
今日もカルルたちは空飛ぶ遊園地で遊んでいます。観覧車に乗ったり、輪投げをしたり、パネットはモグラたたきに夢中です。サーカスのステージではいよいよリリアのつなわたりが始まります。ドキドキハラハラ。みんなが息をのんで見守るなか、リリアの演技は無事に成功するのでしょうか?
カルルは時守じいさんにパンを届けようと塔へとやってきます。そこには空飛ぶ遊園地の団長、ぺトスコスの姿が。時守じいさんと話をしに来たのですが、塔へ登れず困っていたというのです。カルルは団長に頼まれて時守じいさんに話を伝えます。時守じいさんも団長の話が聞けてうれしそうです。団長への返事を頼まれたカルルは塔を何度も登ったり、下りたりするのでした。
カルルとロロが一緒に森で果物を採っていると、なんと、珍しいトマテの実を見つけ大喜び。とその時、森の奥へと進んでいくリリアを見つけます。話を聞いてみると、リリアはトマテの実を探す為に一人で森へ来たようです。食べると病気が治るというトマテの実。リリアがトマテの実を探していた理由とは。。。
何も食べずに元気がないピプのために、カルル達は果物やお菓子、木のミルクなどを持ち寄ります。ロロがピプの目の前でおいしそうに食べて見せますが、それでも何も食べようとしません。リリアの心は募るばかりです。ピプは一体何が好きなのでしょうか?
ピプのことが心配で、リリアはサーカスに身が入りません。その頃ピプはある物に興味を示していました。こっそり部屋を抜け出してサーカスにやってきたピプ。そこでお気に入りの物を見つけるのでした。
少し元気になったピプを連れて、カルルとロロ、リリアは森へ遊びにやってきました。外に出てはじめはびっくりしていたピプも、次第にカルル達と楽しく遊ぶのでした。リリアもすごくうれしそうです。でも、みんな誰かさんのことを忘れていませんか?
ふしぎないきものピプのことをカルル達は時守じいさんやグロフに聞きますが、誰もどんないきものか分かりません。そんな中、ピプが突然いなくなってしまいます。いっしょうけんめい探すカルルとリリア。そのころピプはロロがお昼に飲んでいる木のミルクに夢中になっていました。
いなくなってしまったピプはまだ見つかりません。心配なリリアはピプを探しにサーカスを飛び出してしまいます。 カルル達も必死で探す中、街をさまようピプはあるお店の中に入っていきます。みんなは無事にピプを探し出すことができるのでしょうか。
街のみんなが騒いでいるのでカルルたちが行ってみると、なんとそこにはミルク屋さんでたくさん木のミルクを飲んでおおきくなってしまったピプがいました。とつぜんみんなに囲まれたピプはびっくりして逃げ出します。ピプが向かった先にはふしぎな塔がありました。
ふしぎな塔をのぼりはじめたピプはカルルたちが止めるのも聞かずに、無我夢中でてっぺんを目指します。塔はピプの重さでぐらぐら揺れてかたむいてしまい、時守りじいさんも大慌て。そして、てっぺんまで登ったピプは急に悲しくなって大粒の涙をこぼして泣きはじめてしまいました。
ピプを助けるために塔にのぼったカルルとリリア。おびえているピプをなんとか落ち着かせようと、リリアは優しくこもりうたを歌ってあげます。リリアがそばにいてくれることで安心して眠りにつくピプ。ほっとしたのも束の間、ピプの様子が変わっていくのでした。
ピプはこれまでとはまったく違う形になってしまいました。カルルとリリアは時守じいさんから、それはピプが新しいすがたに生まれ変わるための準備だと教えてもらいます。カルルとリリアの祈り、そして時守じいさんのふしぎな力で傾いた塔はもとに戻り、ピプはあたらしいすがたであらわれます。
あたらしいすがたになったピプ。リリアはピプを最初に見つけた森へ戻してあげることにします。空飛ぶ遊園地も翌日には次の街へと向かうことになりました。その話を聞いたカルルは、あることを心に決めたようです。一体カルルは何をするつもりなのでしょうか?
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