BK477

Mnemosyne-ムネモシュネの娘たち-のBK477のレビュー・感想・評価

4.2
筆者お気に入りの作品の1つ。

【まえおき】
2008年に(有料アニメチャンネルの)AT-X開局10周年作品として制作されたR指定のOVA的位置づけで、四肢切断等の過激なゴアシーンや、拷問、性的描写もある大人の作品。

AT-Xは衛星チャンネルであるため、現在でも「自主規制」が無い無修正版が公開されているのはアニメーションファンは知るところ。 極端に言えば「無修正版のアニメを見たい人が登録している」チャンネルである。

そんなチャンネル故に、R指定の過激な作品を制作したのは視聴者の事を”解っている”と思う。

また、日本のアニメーション史において、80年代~90年代の成長期のOVAは、民放では放送できないマニアックでエログロな作品が多かった印象があり、懐かしい気持ちにもなった。

【感想・紹介】
筆者は08年当時、本作を見てたいへんな衝撃を受けた。
主人公たちが不老不死ゆえに、全6話の1話ごとの間隔が数十年も経っており1話から最終話まで、なんと60年以上経過しているのです。 故に定命の者(ふつうの人間)はその間に勝手に死んでいる。 また不老不死である主人公たちには、

”致命的な弱点”

が有り、これが話のキーになってくるのですが、この壮絶さは、ちょっと口に出すのは憚られる仕掛けで 「性の快楽」がヒント。 この弱点・仕掛けが本作を重厚な作品に昇華していると考えます。

オープニング・エンディングソングを担当するGALNERYUSのサウンドも作品にバッチリで引き込まれる。

最後に、主演の能登麻美子さんは、それまでは清純派の作品が多かったものの、06年の「ウィッチブレイド」を機に演技の幅が一気に広がり、本作でますます磨きがかかったように感じる
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