メモ魔

機動戦士ガンダムSEED DESTINYのメモ魔のレビュー・感想・評価

機動戦士ガンダムSEED DESTINY(2004年製作のアニメ)
3.5
ガンダムSEEDDESTINY

誤った道を歩んでもそれを正し、その正された道を踏み外し続けるのが人類であるならば、その人類を正し続ける。
それが、自分達の戦いだ。
それがこの物語、ガンダムSEEDの結論であると解釈した。
人が過ちを続けることは罪ではなく、それを正さない事が罪であることをこの物語は結論とした訳だな。

戦争が起こる上での負の連鎖を100話かけて描いた大作(長いって意味で)だな。が全話見終わった直接的感想。
SEEDの時も感じだが、扱う題材に対して量があまりにも多すぎる。
もしくは題材が多すぎるせいで100話もあるのに一つ一つが薄味に感じる。
具体的なところは各話の感想に述べたから割愛して、ここでは総括のみ。

【総評】
面白いか面白くないかの2択で聞かれれば面白くなかった。自分が小さい頃にリアルタイムでガンダムSEEDを見ていたので思い出補正もありぐっと評価が上がると思っていたが、それでも厳しいものがある。
量に対して考察に値するシーンが少なすぎる。
1コマ1コマにこだわりを感じない。戦闘中に同じカットが使われたり、必要以上に挟まれる回想話。長く続ければ金になる時代が2010年あたりにはあったのかもしれないが、それが現代2024年ではあだになってる。
作品を通して伝えたい一本の筋があるなら、それを100話通して一気通貫してくれないと頭の悪い自分にはどう作品を評価していいのか分からない。
作品の良し悪しは監督が視聴者に伝えたい【言葉にならない想い】が如何にコンパクトかつ鋭利に人の心に刺さるかだと考える。
その上でこの作品は、魅力に欠けた作品だった。

戦争中の一人一人の感情を詳細に描くことは難しいと分かっていても、だからって戦争の意義をどう捉えるか、何と戦うかに迷走するキャラクター達を視聴者に見せることが魅力に繋がるんだろうか。迷想すること自体が監督が視聴者に伝えたかったものなんだろうか。

ちょっとうまく表現できないけど、。
もっと分かりやすくコンパクトに
・戦争で戦うべき敵とは何なのか
・殺したから殺されて、殺されたから殺して
 これを繰り返す人類が導いた解決策とは
・日常を一瞬で崩され戦争の渦中に放り込まれる
 若人の心情とは
ここら辺が24話くらいでまとまらないものかと思ってしまった。それか各項目に対して12話ずつ割いて、しっかり結論を出すとか。
じゃないと、視聴者の中には自分と同じように
【まだ同じことで悩んでまた戦争してるの?】
って思う人も出てくると思うのだ。だって良くも悪くも100話続いてる訳だから。

3.5点
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