ゆず

機動戦士ガンダム 第08MS小隊のゆずのレビュー・感想・評価

機動戦士ガンダム 第08MS小隊(1996年製作のアニメ)
3.8
ガンダムシリーズの主人公はいつも試作機などの「一点物」のガンダムに乗るけど、本作では「量産型」のガンダムに乗っている。仲間たちと同じ型の機体で戦うというのは本当に珍しい。
しかも「陸戦型」ガンダムというのがそそる。用途を地上戦に限定して低コストに設計・量産された兵器ということで、ガンダムを始めとしたモビルスーツが軍事兵器であることを今更ながら示している。
舞台は東南アジアで、連邦とジオンが勢力圏争いをしている最前線。装甲車とMSがセットで行動したり、密林でザクと遭遇戦になったり、現地ゲリラが登場したりなど、戦場のリアルを意識した設定が特徴的だ。

一方で、物語は理想に燃える連邦軍士官のシローと、ジオンの名門一族の令嬢でありMSパイロットであるアイナの、敵味方に分かれた男女の道ならぬ恋が軸に据えられており、設定上の戦場のリアルとは正反対に感じる。
なんだか…戦時だし敵同士だしさすがにそこは自制しないか?…と思いたくなるセリフが飛び出したりする。熱い愛は山の雪をも溶かす。
いや、この正反対の設定と物語だからこそ、どちらの要素も引き立っているのかもしれない。

全11話のOVAで、90年代後半の作品。最終話ではシローとアイナがどうなったかは想像するしかないが、後に作られた特別編「ラスト・リゾート」がその後について触れている。BS12での放送では特別編もやってくれたので感謝。
実はガンプラとしては昔から持っており、我が家のザクは本作の陸戦型ガンダムと2体セットになったザクIIである。
グフ フライトタイプも持っているが、ほとんど活躍しなかった気がする…。何もせずに撃墜された記憶しかない…。
ゆず

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