しまじろうのような幼児向けアニメっぽいキャラクター世界観で巻き起こるなかなかにハードなサスペンス群像劇。
消えた銃、殺人、海に沈めれた何か、借金、暴力、ゲーム廃人、アイドルの競争、芸人のコンビ格差、無理心中…とこんな柔らかいタッチのアニメでやるには物騒な要素てんこ盛りでそのギャップ感がとても良い。
特に4話のゲームにのめり込んだ男のエピソードでかなり風向きが変わったと思う。
これは結構容赦なくなっていくタイプだ…と。
目が赤く充血するというギャグ漫画みたいなキレ顔なのに狂気めいたものを感じるくらいに絵柄と話のギャップが際立つ。
様々な人物のエピソードがあったが、個人的に宝くじ当てた男(スカンク？)のエピソードが特に好き。
作中で多分最も純粋で良い人だが最も災難な状況に追い込まれるのでどうなってしまうのかハラハラした。
逆にラッパー口調のキャラはちょっといただけなかった…
一応何を言いたいのかは分かるけど、韻を踏んでるのでいちいち語りが長く流れが止まるのでイライラしてしまった。
かと言って普通の口調に戻ったらあんまり迫力ない喋りだったのでどっちが正解だったのやら…
最終話で明かされる仕掛けはゾクゾクした。道路に飛び出す猫やペットの犬に感じた違和感が解消されるどんでん返しは見事。
最後は「続きは劇場版で」的な終わり方ではあるが、「ここで終わり」とする事もできる結末。
けどとても劇場版を見ずには終われない結末なのがとても憎いところ。
