ぐあんしゃん

平家物語のぐあんしゃんのネタバレレビュー・内容・結末

平家物語(2021年製作のアニメ)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

千年の時を超え紡がれる「祈り」の物語。
栄枯盛衰。平家一門の栄華と没落がびわの目を通して描かれ、そして語り継がれる。平曲シーンは圧巻。自然の描写、水面、風…何気ない自然描写まで全てが儚く美しい。
清盛、重盛、その兄弟と敦盛、平家一門。そして、徳子。それぞれが自身の信念や想い、時には葛藤を抱きながら生きていく。歴史的には敗者となる平家の者たちにも「物語」があった。
超豪華キャストで描かれた現代の『平家物語』は見応え十分でした。「『平家物語』といったらこのシーン!」のような名場面も織り込みながら、しっかりとびわとその周囲の平家一門の者たちの物語も描いている。まさか11話完結でこれほどまとまるとは…!山田尚子監督&吉田玲子さんが脚本ということで納得。。
荒々しい義仲、超美形ながら不気味な義経、ちょっと頼りない頼朝。同時期に大河ドラマ『鎌倉殿の13人』も観ていたので、源氏一門の描き方もとても面白かった。
びわはもちろん、徳子・北条政子・静御前、女性のキャラクターがとても魅力的!
羊文学さんのOP「光るとき」は毎回欠かさずに観るぐらい素敵です。映像の美しさはもちろん、その歌詞は最終話を観た後に更に重みを増します。
"最終回のストーリーは初めから決まっていたとしても 今だけはここにあるよ 君のまま光ってゆけよ"
この時代に、この作品に出会えてよかった。