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スキップとローファーのsaw13のレビュー・感想・評価

スキップとローファー(2023年製作のアニメ)
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主人公の声優は黒沢ともよさんで、『響け!ユーフォニアム』の久美子の超自然体演技とはまた違って、自意識が薄くてマイペースな感じの主人公像が良くでている。主人公の(作者も?)出身地が石川県の先端という事で、能登半島地震について改めて思い起こされる。とにかく出てくる登場人物全員良い奴で、常に自他への気配りを忘れない。それでありながら、そんな人々によるヒューマンドラマが嫌味にならず、充満した人間関係に食傷しないバランス感覚がある。それが顕著なのが聡介と梨々華周りの話で、作中のセリフでもあるように「一緒に堕ちようみたいな破滅的なことはもうやりたくない」ときちんと明言されて、それ以上安易な関心で話を引っ張らない。きちんと原作へも当たってみようと思わされた。
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