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うる星やつら 第2期のtakのレビュー・感想・評価

うる星やつら 第2期(2024年製作のアニメ)
4.2
80年代のテレビシリーズに夢中になった世代としては、様々な思いがあるけれど、ともあれ令和の世に「うる星」を甦えらせてくれたことに感謝。声優がどうだ、作画がどうだ、とか比較して言うつもりはない。原作や旧シリーズのテイストを壊さず、しかも今の時代にできることを結集した作風は毎回楽しかった。高橋留美子作品がきちんと語り継がれたことがなにより大きい(作品への思い入れは旧シリーズのレビューをご覧くださいw)。

旧シリーズは押井守が関わらなくなった84年からだんだんと心が離れていた。学業が忙しかった頃だったのと、アニメの雰囲気がガラッと変わったように感じられたからだ。押井守時代は、ほぼハチャメチャなのに、時々エモーショナルな回が紛れ込んでハートをかき乱してくれた。だが、やまざきかずおが総監督となってたからはラブコメ要素が目立つようになって、どこか物足りなく感じていた(個人の感想です)。もしかしたら、時代のせいかもしれない。少年誌でラブコメが主流になるのは、もう少し後だもんな。

されど、令和に甦った第2シーズンはそのラブコメ要素がとてもいい。多数ヒロイン、ハーレムアニメが溢れている昨今。リメイク「うる星」にはまったく古臭さを感じない。それらの源流でもあることを再認識させられた。MAISONdesの主題歌たちも女子目線での本音ソング。そんなラブコメ寄りなテイストの中、神谷浩史、宮野真守、高垣彩陽の絶叫が盛り上げてくれる。

個人的には、稲葉くんのエピソードが大好き。昔から三宅しのぶが推しなもので(恥)、しのぶだけを見つめてくれる存在が登場したことが嬉しかったっけ。第2シーズンは入野自由の稲葉くん。あきらめない強さに涙した。

第2シーズンのクライマックスは、最大の危機となる「ボーイ・ミーツ・ガール編」。僕ら世代は劇場版「うる星やつら 完結編」としてこのエピソードを見ている。地球規模の危機と劇場鑑賞の没入感で、ちょっと不満だったテレビシリーズへの気持ちはどこへやら。令和のリメイクでは4週に渡って、このすれ違いドラマを見せつける。

完結編でも、令和の第2シーズンでも思ったことは、相手に素直になることの大切さ。それでもみんな素直になれなくて。好きが言えなくて。あたるの絶叫、「忘れるもんかぁーっ!」とそれに続く大団円は見事な名場面。そして変わらない日常。それが続く幸せ。やっぱり「うる星」が好きだ♡
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