tak

機動戦士ガンダム 第08MS小隊のtakのレビュー・感想・評価

機動戦士ガンダム 第08MS小隊(1996年製作のアニメ)
4.0
ガンダム好きだと身近な人々は僕を理解しているようだが、MSの名前を間違えて長男に「はい再履修」と言われる程度の者でございます。「08小隊」は主題歌はちゃんと歌えるくせに(笑)、本編にきちんと向き合っていなかった作品。昔観た時途中で投げ出していたようだ。2024年、配信で改めて鑑賞。

戦争が人間を狂わせる話を僕ら映画ファンは幾度も見てきた。過酷な状況下で自分を貫ける、自分の思いをまっすぐに口にできるのは困難なこと。ガンダムシリーズでもそんなキャラクターは稀な存在だ。

本作の主人公シロー・アマダは地球に配属されて初めて小隊長となる。軍のお堅い秩序に収まらない、部下思いの優しさと常道とは違う自由な発想をする人物だ。地球に降下する前のエピソードではボール1機でザクに立ち向かったり、スナイパー役の陸戦型ガンダムを射程ギリギリに配置したり。雪山で再会したアイナと二人だけ取り残される回、武器で湯を沸かして暖をとる場面は、彼の人柄が見えるエピソードで好き。優しさはあってもアツさは忘れない。

スパイ容疑がかけられた際には、戦争に対する思いを素直にぶちまける。普通の人なら長いものに巻かれるよなぁ。今の君に敵が撃てるのかね?との問いに「わかりません」と答える。兵を移送中のジオン機に銃口を向けながらも撃ち落とさない場面も印象的だ。その後で、その機長とモビルスーツ戦をする羽目になる。後半は地球連邦もジオンも組織のクソっぷりが描かれる。それだけに、グフを駆るノリスの潔さとカッコよさが心に残る。ニュータイプが一切出てこないだけに、人間模様が等身大で、なんでもアリになってないのがこの作品が好きなポイントかも。

今回改めて見て、歴代ガンダムヒロインの中でもアイナ・サハリンはかなり好みだと再認識♡(CV井上喜久子に弱いのかもしれません)。主題歌「嵐の中で輝いて」もED曲「10 Years After」も名曲。カラオケ行きたい🎤
tak

tak