あもてゃ

葬送のフリーレンのあもてゃのレビュー・感想・評価

葬送のフリーレン(2023年製作のアニメ)
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清々しいくらいに、全ての話がオチから逆算して作られていて、その事が視聴者にも分かるようになっている。「チェーホフの銃」(=伏線回収の原則)よろしく、「〇〇を〇〇する魔法」は必ず然るべきタイミングで用いられる。その発動条件に感情を動かすドラマを仕込む、という手法だ。複数の条件がパズルのようにハマる気持ちよさがある。この点に全振りしているせいか、キャラクター造形は類型的になってしまっているが、なろう系だしこれで十分なのだろう。むしろ、なろうという装置を最大限に活かしきったのが本作とも言える。(ちな、第1話はガチ泣きした)

追伸:
イメージできない魔法は実現しない、という設定を編み出したのは天才的だ(上記の変形とも言えるが)。ここに弱者が強者を打ちのめす下克上の可能性が残されており、ドラマをより豊かにしている。この「魔法はイメージの世界」に元ネタはあるのだろうか?