タクマ

ポケットモンスター めざせポケモンマスターのタクマのレビュー・感想・評価

4.2
過去のポケモン映画レビューで何度か言ってる通りポケモンブームど真ん中の頃に小学生だった私。初代赤緑を親に買ってもらって遊んだ時はよりによって激ムズルートになるヒトカゲを選び一番最初のジムリーダーに当たるタケシにフルボッコにされながらもテレビのサトシとピカチュウのコンビに折れない気力をもらって最後までヒトカゲでやり抜いたのは良い思い出。オッサンになった今ではたまーに昔のポケモン映画をみたり歌を聴く位にはポケモンが好き。正直テレビアニメの方は甥っ子達が見てるのをたまに横から見てる位でしたし初代のポケアニで止まってしまってる自分からしたら「絵柄は昔の方が好みやなあ」って思ってしまってたのが本音ですがあのコンビが卒業っていう事で超久しぶりに第1話から追いかけ続けたポケアニがこれになりました。
とにかく感無量。万感の思い。サトシ、カスミ、タケシの3人が一緒に歩いてるだけであの頃自分が感じたポケモンに対するワクワク感が蘇ってくるのもそうでしたが最終章だからと言う特別な何かがあるわけではなくサトシとピカチュウはこうして2人で旅をしてきたんだよねと言うのが伝わってくる静かな描写が素敵でした。最近は過去作の同窓会的な意味合いの作品が色々作られているが長き歴史に幕と言う作品はなかなか無い。
が、歴史の終焉は彼らの旅の終わりを告げる事ではない。
サトシはこれからも多くのポケモンと向き合い続けこれからも旅を続けながらポケモンマスターとは何かをさがし求めて行くだろう。ポケモンマスターとはそういう事なのだ。そんなサトシとピカチュウの姿を見て夢や希望をもらったあの頃の私達の様な子供達はこれからもたくさん現れるはずである。個人的にはそれを理解した上で言ったかの様なシゲルがサトシにかけた言葉が一番エモくて後からじわじわ来て泣いてしまった。
これからもポケモンと言うコンテンツを多くの人々が愛するかぎりサトシとピカチュウはきっとどこかで旅を続けるはず。これで終わりではない。彼らにも彼らのポケモン達にもきっとまた会える。そう感じさせてくれた最終回だった。
タクマ

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